新門紅丸
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今日は第八にお邪魔して、救命講習なるものを受けてきた。
ここ浅草にももちろん救助のいろははあるけれど、きちんと学んだことのなかった私には新鮮で、とても勉強になった。
うちでも定期的に勉強する機会を設けてもいいかもしれない。
と、聞かれたからそのまま伝えたのだが。
「で、どうやるんだ。その人工呼吸とやらは」
まさか紅ちゃんが興味を持つとは思わなかった。いや、やる気を出してくれるのはありがたいのだけれど。
「えっと、まず気道を確保してーー」
学んできたことをひと通り説明し終え、大人しく聞いていた我らが大隊長の様子を窺う。
「わかった?」
「実際にやってみねェとわからねェな」
「だよね。私もやってみてようやく分かったか……ら……?」
見慣れた天井の木目と目が合って首を傾げる。
おかしい。紅ちゃんと話していたはずなのに、何で天井が見えて……。いやいやまさか。そんな自然な流れで押し倒されたなんて。はは、まさか。
状況を把握できずに困惑していると、紅い三日月がひょっこり顔を出した。それはそれは、綺麗な三日月だ。
「あの、紅ちゃん?」
「次はどうすんだったかなァ。気道を確保、だったか」
くい、と武骨な指が私の顎を掬う。
「なァ、ちゃんと教えてくれよ。先生さんよォ」
そもそも人工呼吸は上に乗ってするものではないのだけれど。
そんな私の抗議の言葉は音になる前に、まるごとぱくりと飲み込まれたのだった。
ここ浅草にももちろん救助のいろははあるけれど、きちんと学んだことのなかった私には新鮮で、とても勉強になった。
うちでも定期的に勉強する機会を設けてもいいかもしれない。
と、聞かれたからそのまま伝えたのだが。
「で、どうやるんだ。その人工呼吸とやらは」
まさか紅ちゃんが興味を持つとは思わなかった。いや、やる気を出してくれるのはありがたいのだけれど。
「えっと、まず気道を確保してーー」
学んできたことをひと通り説明し終え、大人しく聞いていた我らが大隊長の様子を窺う。
「わかった?」
「実際にやってみねェとわからねェな」
「だよね。私もやってみてようやく分かったか……ら……?」
見慣れた天井の木目と目が合って首を傾げる。
おかしい。紅ちゃんと話していたはずなのに、何で天井が見えて……。いやいやまさか。そんな自然な流れで押し倒されたなんて。はは、まさか。
状況を把握できずに困惑していると、紅い三日月がひょっこり顔を出した。それはそれは、綺麗な三日月だ。
「あの、紅ちゃん?」
「次はどうすんだったかなァ。気道を確保、だったか」
くい、と武骨な指が私の顎を掬う。
「なァ、ちゃんと教えてくれよ。先生さんよォ」
そもそも人工呼吸は上に乗ってするものではないのだけれど。
そんな私の抗議の言葉は音になる前に、まるごとぱくりと飲み込まれたのだった。