歓迎
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歓迎会を終えて各自入浴を済ませた時間、ツナは奈々からレイの荷解きを手伝うように指示された。問題児のランボはすでに寝ており、邪魔をされる心配はない。2人で床に座り込んで作業を行う。
とはいえキャバッローネから直接送られたレイの荷物はそこまで多くはなかった。元から部屋にあった寝具とローテーブル、空の本棚と箪笥を除き、段ボールは3つ。
イタリア語で書かれた数冊の本、国語辞典と日伊英辞典、中学指定の教科書、筆記用具、衣類、小さなフォトブック。2人で手分けして作業をすればそこまで時間はかからなかった。
衣類をレイが全て出したようなので、片付けようと段ボールをのぞき込むと、過剰包装気味に緩衝材が巻かれた何かが残っていた。見たところ40㎝位の棒状の物だ。手に取れば見た目より重さを感じる。
「なあ、これ開けていいやつ?」
そう訊きながらセロテープを一枚剥がすと、中の空間が緩んだのかカチリと硬いものが当たる音がした。
「開けてもいいけど、ちょっと危ないから気を付けてよ」
振り返ったレイがそんなことを言うので、おとなしくテープを貼りなおして床に置く。
衣類を片付け終えたレイが四つん這いで近寄ってきた。レイの手でテープと緩衝材が剥がされてる。中から出てきたのは鞘に収められた2本の剣と、複数ポーチのついたベルトのようなものだった。
「レイの武器?」
「あれ、冷静だな」
意外そうなレイの声に乾いた笑いで応える。これまでの経験が活きて、武器の類であることは予想がついていたので驚きは薄かった。予想がついてしまう自分に対する思いは複雑なままだ。
「一応他の武器も少しは扱えるけど、一番使いやすいのはこれとこれかな」
1本は刃渡り30cm程度で鞘と柄に銀色の意匠が施されている。素人目に見ても上品で美しいと思えた。
もう片方は刃渡り20cm程度で、鞘も柄も均一に黒塗りされている。
レイは前者を短剣、後者をダガーナイフと呼びながら、器用に2本の鞘を抜いた。現れた剣身は、やはり対照的だった。
ダガーナイフは剣身まで黒い。特殊な塗料が塗られているのか、室内灯をほとんど反射しない。
一方で短剣の剣身は白かったが、今まで見てきた刀剣のような鋼の白さとは異なる。下に添えられたレイの指がかすかに透けて見えており、剣身の材質そのものがかすかに光を通すことがうかがえた。
「これ、短剣の方って何でできてるの?」
「あんまり詳しくは分からないけど、何かの鉱石とか宝石の原石を削ったものだと思う」
「宝石……」
「……ディーノさんが誕生日に7くれたものだし、値段とかはあまり考えないようにしてる」
レイはそれぞれを鞘にしまうと立ち上がった。慣れた手つきで革製のベルトを腰と右腿に巻き、腰の左側のホルダーに短剣を、右腿のホルダーにダガーナイフを収めた。
「これが基本のスタイル。明日から学校でもこれで行く」
「日本は銃刀法違反があるからダメだって!!」
思わず悲鳴を上げるツナに、レイは首を傾げた。
「でも、学校にも刀を持ってきてるって山本が」
「何言ってるんだ山本……!いや、山本のは基本形が竹刀だったりネックレスだったりで常に刀じゃないというか……」
「スモーキン・ボム……獄寺なんて爆発物を持ち歩いてるだろ。それに比べたらこんなの安全だよ」
「うっ……ぐぅ……」
友人の法令ギリギリどころかオーバーにアウトな事例を出されてしまい、言葉に詰まった。そもそも並盛自体が治外法権染みてきており、銃刀法違反が機能しているのか怪しいところがある。
「で、でも、さすがに学校に分かりやすく武器を持ってきたら没収されるし!」
ツナの必死な反論を一切意に介さず、レイはベルトのポーチから布を取り出して上機嫌で説明してくる。
「これ、キャバッローネ開発の霧の炎が編み込んだ布でね。包んだり垂らしたりすれば光学迷彩みたいに隠せるんだ」
布がふわりと短剣を覆えば、確かに見事に隠れた。あるはずの短剣もベルトも視界から消え、レイのスウェットパンツのが見える。
意識しなければ感知できないほどに薄められた霧の炎は、それでもしっかりと仕事をしているようだ。ボンゴレの技術もかなりぶっ飛んでいるが、キャバッローネも中々だろう。
「これなら学校に行っても問題ないだろ?」
笑顔で声を弾ませるレイに、「ああ、うん……もういいんじゃない?」とツナが諦めた声を上げるまで、1分とかからなかった。
<読まなくて良い中の人間の追記>
夢主の短剣はいわゆる「鉱石ナイフ」「ストーンナイフ」で、剣身部分の石はオパールをモチーフにしてます。(あくまでモチーフ、オパールじゃないというか何の石かわからん)
あれがちゃんと鋼鉄の剣のように両刃が綺麗に整えられたイメージ。
ちなみに本物は素材の素サイズや強度の関係で刃渡り30cmにするかつ武器としての使用はほぼ不可能なようです。
オパール自体も、宝石として加工がしやすい=割れやすい、ということらしいので、完全に武器として使って石や鋼と当たれば一発KOっぽいです。
とはいえキャバッローネから直接送られたレイの荷物はそこまで多くはなかった。元から部屋にあった寝具とローテーブル、空の本棚と箪笥を除き、段ボールは3つ。
イタリア語で書かれた数冊の本、国語辞典と日伊英辞典、中学指定の教科書、筆記用具、衣類、小さなフォトブック。2人で手分けして作業をすればそこまで時間はかからなかった。
衣類をレイが全て出したようなので、片付けようと段ボールをのぞき込むと、過剰包装気味に緩衝材が巻かれた何かが残っていた。見たところ40㎝位の棒状の物だ。手に取れば見た目より重さを感じる。
「なあ、これ開けていいやつ?」
そう訊きながらセロテープを一枚剥がすと、中の空間が緩んだのかカチリと硬いものが当たる音がした。
「開けてもいいけど、ちょっと危ないから気を付けてよ」
振り返ったレイがそんなことを言うので、おとなしくテープを貼りなおして床に置く。
衣類を片付け終えたレイが四つん這いで近寄ってきた。レイの手でテープと緩衝材が剥がされてる。中から出てきたのは鞘に収められた2本の剣と、複数ポーチのついたベルトのようなものだった。
「レイの武器?」
「あれ、冷静だな」
意外そうなレイの声に乾いた笑いで応える。これまでの経験が活きて、武器の類であることは予想がついていたので驚きは薄かった。予想がついてしまう自分に対する思いは複雑なままだ。
「一応他の武器も少しは扱えるけど、一番使いやすいのはこれとこれかな」
1本は刃渡り30cm程度で鞘と柄に銀色の意匠が施されている。素人目に見ても上品で美しいと思えた。
もう片方は刃渡り20cm程度で、鞘も柄も均一に黒塗りされている。
レイは前者を短剣、後者をダガーナイフと呼びながら、器用に2本の鞘を抜いた。現れた剣身は、やはり対照的だった。
ダガーナイフは剣身まで黒い。特殊な塗料が塗られているのか、室内灯をほとんど反射しない。
一方で短剣の剣身は白かったが、今まで見てきた刀剣のような鋼の白さとは異なる。下に添えられたレイの指がかすかに透けて見えており、剣身の材質そのものがかすかに光を通すことがうかがえた。
「これ、短剣の方って何でできてるの?」
「あんまり詳しくは分からないけど、何かの鉱石とか宝石の原石を削ったものだと思う」
「宝石……」
「……ディーノさんが誕生日に7くれたものだし、値段とかはあまり考えないようにしてる」
レイはそれぞれを鞘にしまうと立ち上がった。慣れた手つきで革製のベルトを腰と右腿に巻き、腰の左側のホルダーに短剣を、右腿のホルダーにダガーナイフを収めた。
「これが基本のスタイル。明日から学校でもこれで行く」
「日本は銃刀法違反があるからダメだって!!」
思わず悲鳴を上げるツナに、レイは首を傾げた。
「でも、学校にも刀を持ってきてるって山本が」
「何言ってるんだ山本……!いや、山本のは基本形が竹刀だったりネックレスだったりで常に刀じゃないというか……」
「スモーキン・ボム……獄寺なんて爆発物を持ち歩いてるだろ。それに比べたらこんなの安全だよ」
「うっ……ぐぅ……」
友人の法令ギリギリどころかオーバーにアウトな事例を出されてしまい、言葉に詰まった。そもそも並盛自体が治外法権染みてきており、銃刀法違反が機能しているのか怪しいところがある。
「で、でも、さすがに学校に分かりやすく武器を持ってきたら没収されるし!」
ツナの必死な反論を一切意に介さず、レイはベルトのポーチから布を取り出して上機嫌で説明してくる。
「これ、キャバッローネ開発の霧の炎が編み込んだ布でね。包んだり垂らしたりすれば光学迷彩みたいに隠せるんだ」
布がふわりと短剣を覆えば、確かに見事に隠れた。あるはずの短剣もベルトも視界から消え、レイのスウェットパンツのが見える。
意識しなければ感知できないほどに薄められた霧の炎は、それでもしっかりと仕事をしているようだ。ボンゴレの技術もかなりぶっ飛んでいるが、キャバッローネも中々だろう。
「これなら学校に行っても問題ないだろ?」
笑顔で声を弾ませるレイに、「ああ、うん……もういいんじゃない?」とツナが諦めた声を上げるまで、1分とかからなかった。
<読まなくて良い中の人間の追記>
夢主の短剣はいわゆる「鉱石ナイフ」「ストーンナイフ」で、剣身部分の石はオパールをモチーフにしてます。(あくまでモチーフ、オパールじゃないというか何の石かわからん)
あれがちゃんと鋼鉄の剣のように両刃が綺麗に整えられたイメージ。
ちなみに本物は素材の素サイズや強度の関係で刃渡り30cmにするかつ武器としての使用はほぼ不可能なようです。
オパール自体も、宝石として加工がしやすい=割れやすい、ということらしいので、完全に武器として使って石や鋼と当たれば一発KOっぽいです。