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あと一限を残して休み時間に入ると、京子がくるりと後ろを向いて話しかけてきた。
「ツナ君のいとこって本当?」
「う、うん。転入してくるなんて知らなかったんだけど……」
教室の隅の席では山本が後ろを向いてレイに話しかけていた。他にも近くの席の人が会話に交じっている。
「私も挨拶してきていいかな?」
「いいと思う、きっと喜ぶよ!」
京子が席を立って黒川とクロームに声を掛けに行った。それと入れ替わるように今度は獄寺が寄ってくる。
「10代目、キャバッローネにいたアイツですよね?」
頷いて獄寺の視線を追えば、さっそく京子達がレイに話しかけている姿が目に入る。
「どうされます?」
「そうだね、一応行った方がいいかな……」
そう言ってツナは、レイの席に獄寺と共に向かう。
近付けば何故かレイそっちのけで山本と黒川が話している。レイはレイで状況が分かっていないのか困惑した様子で口を閉ざしていた。
「ボス……」
ツナと獄寺に気付いたクロームが控えめに声を掛けてきた。
「あの子、女の子だよね?」
「え、うん」
突然変なことを訊くな、と思いつつ頷くと、横の獄寺が「えっ」と声を上げた。
納得した顔のクロームが山本に呼びかける。
「山本君、その子女の子だよ」
「えっ、あんたそこから!?」
目を丸くした山本に、黒川がぎょっとした顔で声を上げる。
「山本が野球部に誘ってたのよ。だから『選手としては無理でしょ、マネージャーならともかく』って言ったんだけど『なんでマネージャーなんだ?』とか言ってて……。性別間違えてたなら話がかみ合わないはずだわ」
山本は、おそらく反応的に獄寺もだが、イタリアで出会ってから今の今までレイのことを男子だと思っていたのだろう。
レイの身長は中学二年の後半から伸びてきたツナより少し低い程度、声も女子にしては少し低めで髪も短い。制服も男子の制服、あまりまじまじと見れないが胸のサイズも控えめというか、まあ平坦である。さらに一人称も『ボク』。
ツナは考えもしなかったが、確かに今のレイの姿はパッと見たら男子に見えるかもしれない。
とはいえ黒川やクローム、京子、他の女子の様子を見るに、同性のほとんどは一目で性別を看破しているようだ。男子は驚いている生徒の方が多いようだが、女子と聞いて納得してる男子もちらほらいる。
「わりぃ!男子だと思ってた」
「いや、ボクも紛らわしい見た目してるし、気にしないで」
正面切って性別を間違えた山本は、これまた正面切って謝罪をした。レイも本当に気にしていないようでそれを笑って流す。
「そういえば、うちの学校って女子が男子の制服着てもいいんだね」
京子がそういうと、レイは首肯しつつ、
「校長の次に会ったヒバリって人が『秩序を乱さないならどっちの制服を選んでもいいよ』って言ってたから」
と言った。
なるほど、と誰かが溢す。レイは制服のネクタイをきちんと締め、ボタンも一番上まで留めている。風紀や秩序の観点から見れば確かに問題はない。
これまで誰も確認したことがなかっただけで、雲雀の予想外な寛大さを垣間見てしまった。
「とりあえず、初対面で噛み殺されなくてよかったね……」
誰かの一言に皆が頷いたところでチャイムが鳴った。
「ツナ君のいとこって本当?」
「う、うん。転入してくるなんて知らなかったんだけど……」
教室の隅の席では山本が後ろを向いてレイに話しかけていた。他にも近くの席の人が会話に交じっている。
「私も挨拶してきていいかな?」
「いいと思う、きっと喜ぶよ!」
京子が席を立って黒川とクロームに声を掛けに行った。それと入れ替わるように今度は獄寺が寄ってくる。
「10代目、キャバッローネにいたアイツですよね?」
頷いて獄寺の視線を追えば、さっそく京子達がレイに話しかけている姿が目に入る。
「どうされます?」
「そうだね、一応行った方がいいかな……」
そう言ってツナは、レイの席に獄寺と共に向かう。
近付けば何故かレイそっちのけで山本と黒川が話している。レイはレイで状況が分かっていないのか困惑した様子で口を閉ざしていた。
「ボス……」
ツナと獄寺に気付いたクロームが控えめに声を掛けてきた。
「あの子、女の子だよね?」
「え、うん」
突然変なことを訊くな、と思いつつ頷くと、横の獄寺が「えっ」と声を上げた。
納得した顔のクロームが山本に呼びかける。
「山本君、その子女の子だよ」
「えっ、あんたそこから!?」
目を丸くした山本に、黒川がぎょっとした顔で声を上げる。
「山本が野球部に誘ってたのよ。だから『選手としては無理でしょ、マネージャーならともかく』って言ったんだけど『なんでマネージャーなんだ?』とか言ってて……。性別間違えてたなら話がかみ合わないはずだわ」
山本は、おそらく反応的に獄寺もだが、イタリアで出会ってから今の今までレイのことを男子だと思っていたのだろう。
レイの身長は中学二年の後半から伸びてきたツナより少し低い程度、声も女子にしては少し低めで髪も短い。制服も男子の制服、あまりまじまじと見れないが胸のサイズも控えめというか、まあ平坦である。さらに一人称も『ボク』。
ツナは考えもしなかったが、確かに今のレイの姿はパッと見たら男子に見えるかもしれない。
とはいえ黒川やクローム、京子、他の女子の様子を見るに、同性のほとんどは一目で性別を看破しているようだ。男子は驚いている生徒の方が多いようだが、女子と聞いて納得してる男子もちらほらいる。
「わりぃ!男子だと思ってた」
「いや、ボクも紛らわしい見た目してるし、気にしないで」
正面切って性別を間違えた山本は、これまた正面切って謝罪をした。レイも本当に気にしていないようでそれを笑って流す。
「そういえば、うちの学校って女子が男子の制服着てもいいんだね」
京子がそういうと、レイは首肯しつつ、
「校長の次に会ったヒバリって人が『秩序を乱さないならどっちの制服を選んでもいいよ』って言ってたから」
と言った。
なるほど、と誰かが溢す。レイは制服のネクタイをきちんと締め、ボタンも一番上まで留めている。風紀や秩序の観点から見れば確かに問題はない。
これまで誰も確認したことがなかっただけで、雲雀の予想外な寛大さを垣間見てしまった。
「とりあえず、初対面で噛み殺されなくてよかったね……」
誰かの一言に皆が頷いたところでチャイムが鳴った。