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NANA夢小説

担当編集のフミと新刊の打ち合わせを行い、707号室に帰るとカコンカコンとした音が鳴り響てた。
「あっお帰りハチ。仕事どうだった。大事な打つ合わせだったんだろ」
『問題なく終わったよ!ナナこそどうしたのそれ?』
「日曜大工、テーブルとイス作ってんだよ。ないと不便だろ。あと少しで完成するから、その後飯にしようぜ!」
『わっすごい。ありがとうナナ。私ご飯なにも買ってきてないや準備するね』
「いいよ。シチューつっくといたし、お風呂も沸かしてある先に入ってきな」
『本当にありがとう。こんなにいろいろしてもらって申し訳ないよ』
「大げさだな、気にすんなよ。ほら風呂行って来いって」

ナナのお言葉に甘えて久しぶりのお風呂に気分が上がった。ナナといると楽しいことばかりで、なんだか前向きになれる。不思議だな趣味とか性格全然違うのに、相性がいいんだよな~。幸せだな~。

気分がいいままお風呂から上がるとリビングのテーブルとイスが出来上がっていた。

『すごーい!サイズもこの窓辺にピッタリ。どうしたのこれ?』
「近所の工事現場から廃材分けた貰ってただ同然。ついでに板削るのも手伝わせた。」
『器用だね~。』
「まぁね。指にでもケガしたらギター弾けなくなるから、仕事としてはできないけど。これくらいはね」
『ナナってやっぱり、プロのギタリスト目指してるの?』
「まさか、そこまで上手くないよ。バンドやってた時もボーカルだったしね」
『へぇー!歌上手いんだね。いつか聞いてみたいな』
「いつかな」

ナナのシチューを食べながら、ナナのバンド時代のことや腕のタトゥーのことをかるく話した。

ピンポーン

『誰だろ、こんな時間に?』
「私が出るよ、ハチはそのまま飯食ってな」

ガチャ

「こんばんはー」
「ノブ てめー何しに来たー」
「あーーいいね!期待通りの反応」

なんか荷物をもっと男性がいた。誰?同い年くらいかな?ちょっと年下っぽいけど…?


「ノブてめー何しに来たんだよ」
「だからヤスの代わりに荷物届けに来たんだよ。感謝しろよ」
「それはご苦労様、じゃあ用は済んだね。とっとと田舎に帰んな」
「ナナの頼む。一晩泊めてくれ。家出してきた。」
「何してんだバカヤロー。てめえ旅館の跡取り息子だろうが、幸せな未来が保証されてんのになんで捨ててきやがった」
「そんなの俺には必要ねえよ、お前の歌でギターを弾けていれば幸せなんだよ。何度も言わせんなよ」

『二人ともいったん落ち着こう』そう言いながら二人を話したらナナはリビングで座りながら煙草を吸い始めた。涙が出そうな顔でどう声をかければいいかわからない。
その後、ヤスから電話がかかり、ノブの新曲を聞き、ナナがテーブルの上で生ライブをした。その夜のことは一生わすれないと思う。食卓のステージ、携帯がマイク、三日月がスポットライトになり、私はナナの声に魔法がかけられたみたいだった。
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