主人公の名前
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スタンドというものは本当に色んなタイプがいるようで、日常生活に便利なタイプ、戦闘向きのタイプなど様々なようだ。というのも、暗殺チームの彼らのアジトというなの家に引っ越すにあたり、朝からホルマジオが手伝いに来てくれたのだ。家具などは置けるかどうか分からなかったので後で取りに行こうかと悩んでいたのだが、どうやらそこら辺も大丈夫らしい。なら引っ越し業者に諸々頼もうとしたら、何のために俺が来たと思っている?と得意げな顔をしてスタンドを出し始めた。彼のスタンドの人差し指にある刃物のような爪が1つの家具にすっと触れると数分後に見る見るうちにそれは小さくなっていくではないか。
ホルマジオのスタンド、リトル・フィートは切りつけた物や人を小さくする能力みたいだ。感動しながらも小さくなった家具を鞄につめて数カ月世話になった寮を出て、現在は新しく世話になる彼らのアジトにいるわけなのだが…。
「お前が家政婦だかなんだか…」
「は、はい…、」
アジトの玄関を開けたら、メローネとはまた違ったとんでもなく顔の整った綺麗な男性がそこにいた。傍らには緑の髪で、形容し難い特徴的な髪型をしている男もいた。そしてもちろん昨日のメンバーも全員揃っている。彼らが昨日いなかった2人なんだろうか。
「香坂海莉です…よろしくお願いします…」
「……ハッ…ガキじゃあねぇかよ」
「ガッ…!?」
彼が吐き捨てた言葉に海莉は若干苛立つが、ここで自分が反論するとそれこそガキかもしれない。それは悔しいので、いえいえ立派な大人ですよと言わんばかりの笑顔を彼に向ければそっぽを向かれた。尚その笑顔はだいぶ引きつっていたのは海莉には分かるわけもなかった。
「海莉、部屋についてだがお前の部屋はちゃんと確保できた。一人部屋なので安心しろ」
「あ、兄貴があんたの代わりに部屋を交代しんだからな!」
「あ……そうなんですね…えっと…、プロシュートさん、ですよね?お部屋譲って頂いてありがとうございます!!」
「リーダーの命令だから仕方なくだ、精々俺に感謝してろ」
今まではプロシュートは一人部屋、他はリーダーとホルマジオ。イルーゾォとメローネ。ギアッチョとペッシ。ソルベとジェラート。といったペアで各部屋過ごしていたそうだが、今回海莉が入る事によってプロシュートはリーダーとホルマジオの部屋に移動し、なんとも狭苦しい3人部屋になったらしい。本当は各々が部屋を持つことが理想なのだが生憎このチームにはそういったお金の面での余裕がない。それは全員が理解してるからこそ、誰も何も言わないのだ。
「いやさぁ、結構プロシュートが最後まで拒否するもんだからいっそのこと俺と海莉が同室でもいいぜって言ったんだがな?ほら、俺と海莉の仲じゃあないか」
「えー…」
「えーって何だよ、えーって!」
昨日の事もあってか、メローネは大分海莉との距離を詰めており肩に腕を組んでそう言った。やめて、と組まれたその腕を退けるが海莉自身もそうやって少しでも気軽に話せる相手ができるのは嬉しくも思う。しかしメローネは普通の人より顔が整っているのであまり近いと変に緊張してしまう。絶対に本人には言わないが。
「とりあえず部屋も決まったしよぉ、持ってきた荷物整理しようぜ?」
ホルマジオがそう提案すると、待てとリーダーが止めた。全員が頭上にハテナを浮かべている。
「プロシュートが今さっきガキと言ったが…海莉、歳はいくつなんだ…?」
「私はガキなんて呼ばれるような歳ではありません!成人です、22歳です」
確かにプロシュートやリーダーに比べると海莉は年下で子どもに見えるかもしれないが、年齢的にはもう立派な大人である。大体働きにこちらに移住までしているというのに、そこを含めてガキには到底見えないだろう。とは言えやはり日本人とは、年齢に比べると顔立ちは幼く見えてしまうのもらしい。
「なっ…!俺と同い年だと!??年下じゃあねぇのかよ!!」
「私はギアッチョさんとは同じくらいの年齢だと思ってましたけど…」
中でも一番驚いたのはギアッチョであった。彼もまた、子どもとは言わなかったものの自分よりは年下の女と思っていたようだ。日本では童顔だねなんてあまり言われた事がないので、なんだが複雑である。老けてると言われるよりはかなりマシだが。
「そりゃあ失礼したな、シニョリーナ」
「………、」
何だかその言い方も小馬鹿にされているようで腹立つが、まぁ顔のいいイケメンなのでその顔に免じて許してあげよう。そう、ここでまた何か言ったらそれこそ子どもなのだ。
メンバー全員がここに揃っていたので、お互いに改めて自己紹介を済ませてから用意してもらった部屋へとホルマジオと共に移動した。彼はスタンド能力を解除すると全ての物は徐々に元の大きさに戻っていく。彼がいなければ荷物の移動も大変だったはず。ありがとうございますと深く御礼を言うと、これからお前がやってくれるであろう仕事で返してくれればいいとだけ言って、部屋を出ていった。つまり部屋の掃除や食事の用意という意味だろうか。それで返せるのならお安い御用だ。
「さて、荷物片付けなきゃ」
腕をまくって持ってきた家具など各場所に設置していく。部屋の広さは借りていた寮の広さとたいして変わらなかったので、どこをどの位置に置くかなどはあまり迷わなかった。
そういえば、昨日までのこの部屋はプロシュートが居たはずなのだが一晩で荷物など移動したんだろうか。恐らく同じようにホルマジオの能力を使っての事だろうが、それでも大変だったはず。改めて申し訳ないと感じた海莉は後でちゃんと彼にお礼を言いにいこうと心の中で決めたのだった。
ある程度部屋の片付けが済み、ベッドへと腰を下ろしたタイミングでコンコンとノックの音がした。どうぞと声をかけると扉を開けて部屋に入ってきたのはプロシュートだった。
「……可愛げのねぇ部屋だな」
「必要最低限の物しかこっちには持ってきてないので」
日本からこちらへ引っ越すとき、あまり荷物が多いのも大変だと思ったので余計なものは持ってきてはいない。唯一幼い頃から好きだった本や漫画は少々持ってきてはいたが。
海莉物色するように部屋を隅々まで見るプロシュート。一応女の部屋なので少しは遠慮してもらいたいものだが部屋を譲ってもらった手前、そんな事海莉は言えるはずもなかった。
「あのプロシュートさん、お部屋本当にありがとうございます。荷物とか移動するの大変でしたよね…」
「あぁ全くだ。せっかく一人の部屋を満喫してたっつうのにな。さっきも言ったがリーダーの命令だから仕方なくだ」
つまりお前のためじゃあないから勘違いするなと言いたいのだろうか。とはいえ、海莉としてはどちらにしてもありがたい事ではあったので、再度礼を述べる。プロシュートは海莉を向いてからため息を零した。すると彼は海莉の手を掴み、ちょっとこいと言って部屋を出ようとしている。
「え、あ、ちょっ!!あのどこへ連れて行くんですか!?」
「部屋を代わってやった俺に、礼として少し付き合え。悪いようにはしねぇよ、黙ってついてこい」
そのとても整った顔でそんな事を言われてドキドキしてしまうのは、もちろん海莉も例外ではなくて。だがあまりの突然の事についていけず、プロシュートに手を引かれなすがままの海莉は気付いたらアジトの外。家から出る途中にイルーゾォとすれ違ったので、彼に助けてと目で訴えてみたのだが特に何も反応もなくスルーされてしまったのはここだけの話だ。
ホルマジオのスタンド、リトル・フィートは切りつけた物や人を小さくする能力みたいだ。感動しながらも小さくなった家具を鞄につめて数カ月世話になった寮を出て、現在は新しく世話になる彼らのアジトにいるわけなのだが…。
「お前が家政婦だかなんだか…」
「は、はい…、」
アジトの玄関を開けたら、メローネとはまた違ったとんでもなく顔の整った綺麗な男性がそこにいた。傍らには緑の髪で、形容し難い特徴的な髪型をしている男もいた。そしてもちろん昨日のメンバーも全員揃っている。彼らが昨日いなかった2人なんだろうか。
「香坂海莉です…よろしくお願いします…」
「……ハッ…ガキじゃあねぇかよ」
「ガッ…!?」
彼が吐き捨てた言葉に海莉は若干苛立つが、ここで自分が反論するとそれこそガキかもしれない。それは悔しいので、いえいえ立派な大人ですよと言わんばかりの笑顔を彼に向ければそっぽを向かれた。尚その笑顔はだいぶ引きつっていたのは海莉には分かるわけもなかった。
「海莉、部屋についてだがお前の部屋はちゃんと確保できた。一人部屋なので安心しろ」
「あ、兄貴があんたの代わりに部屋を交代しんだからな!」
「あ……そうなんですね…えっと…、プロシュートさん、ですよね?お部屋譲って頂いてありがとうございます!!」
「リーダーの命令だから仕方なくだ、精々俺に感謝してろ」
今まではプロシュートは一人部屋、他はリーダーとホルマジオ。イルーゾォとメローネ。ギアッチョとペッシ。ソルベとジェラート。といったペアで各部屋過ごしていたそうだが、今回海莉が入る事によってプロシュートはリーダーとホルマジオの部屋に移動し、なんとも狭苦しい3人部屋になったらしい。本当は各々が部屋を持つことが理想なのだが生憎このチームにはそういったお金の面での余裕がない。それは全員が理解してるからこそ、誰も何も言わないのだ。
「いやさぁ、結構プロシュートが最後まで拒否するもんだからいっそのこと俺と海莉が同室でもいいぜって言ったんだがな?ほら、俺と海莉の仲じゃあないか」
「えー…」
「えーって何だよ、えーって!」
昨日の事もあってか、メローネは大分海莉との距離を詰めており肩に腕を組んでそう言った。やめて、と組まれたその腕を退けるが海莉自身もそうやって少しでも気軽に話せる相手ができるのは嬉しくも思う。しかしメローネは普通の人より顔が整っているのであまり近いと変に緊張してしまう。絶対に本人には言わないが。
「とりあえず部屋も決まったしよぉ、持ってきた荷物整理しようぜ?」
ホルマジオがそう提案すると、待てとリーダーが止めた。全員が頭上にハテナを浮かべている。
「プロシュートが今さっきガキと言ったが…海莉、歳はいくつなんだ…?」
「私はガキなんて呼ばれるような歳ではありません!成人です、22歳です」
確かにプロシュートやリーダーに比べると海莉は年下で子どもに見えるかもしれないが、年齢的にはもう立派な大人である。大体働きにこちらに移住までしているというのに、そこを含めてガキには到底見えないだろう。とは言えやはり日本人とは、年齢に比べると顔立ちは幼く見えてしまうのもらしい。
「なっ…!俺と同い年だと!??年下じゃあねぇのかよ!!」
「私はギアッチョさんとは同じくらいの年齢だと思ってましたけど…」
中でも一番驚いたのはギアッチョであった。彼もまた、子どもとは言わなかったものの自分よりは年下の女と思っていたようだ。日本では童顔だねなんてあまり言われた事がないので、なんだが複雑である。老けてると言われるよりはかなりマシだが。
「そりゃあ失礼したな、シニョリーナ」
「………、」
何だかその言い方も小馬鹿にされているようで腹立つが、まぁ顔のいいイケメンなのでその顔に免じて許してあげよう。そう、ここでまた何か言ったらそれこそ子どもなのだ。
メンバー全員がここに揃っていたので、お互いに改めて自己紹介を済ませてから用意してもらった部屋へとホルマジオと共に移動した。彼はスタンド能力を解除すると全ての物は徐々に元の大きさに戻っていく。彼がいなければ荷物の移動も大変だったはず。ありがとうございますと深く御礼を言うと、これからお前がやってくれるであろう仕事で返してくれればいいとだけ言って、部屋を出ていった。つまり部屋の掃除や食事の用意という意味だろうか。それで返せるのならお安い御用だ。
「さて、荷物片付けなきゃ」
腕をまくって持ってきた家具など各場所に設置していく。部屋の広さは借りていた寮の広さとたいして変わらなかったので、どこをどの位置に置くかなどはあまり迷わなかった。
そういえば、昨日までのこの部屋はプロシュートが居たはずなのだが一晩で荷物など移動したんだろうか。恐らく同じようにホルマジオの能力を使っての事だろうが、それでも大変だったはず。改めて申し訳ないと感じた海莉は後でちゃんと彼にお礼を言いにいこうと心の中で決めたのだった。
ある程度部屋の片付けが済み、ベッドへと腰を下ろしたタイミングでコンコンとノックの音がした。どうぞと声をかけると扉を開けて部屋に入ってきたのはプロシュートだった。
「……可愛げのねぇ部屋だな」
「必要最低限の物しかこっちには持ってきてないので」
日本からこちらへ引っ越すとき、あまり荷物が多いのも大変だと思ったので余計なものは持ってきてはいない。唯一幼い頃から好きだった本や漫画は少々持ってきてはいたが。
海莉物色するように部屋を隅々まで見るプロシュート。一応女の部屋なので少しは遠慮してもらいたいものだが部屋を譲ってもらった手前、そんな事海莉は言えるはずもなかった。
「あのプロシュートさん、お部屋本当にありがとうございます。荷物とか移動するの大変でしたよね…」
「あぁ全くだ。せっかく一人の部屋を満喫してたっつうのにな。さっきも言ったがリーダーの命令だから仕方なくだ」
つまりお前のためじゃあないから勘違いするなと言いたいのだろうか。とはいえ、海莉としてはどちらにしてもありがたい事ではあったので、再度礼を述べる。プロシュートは海莉を向いてからため息を零した。すると彼は海莉の手を掴み、ちょっとこいと言って部屋を出ようとしている。
「え、あ、ちょっ!!あのどこへ連れて行くんですか!?」
「部屋を代わってやった俺に、礼として少し付き合え。悪いようにはしねぇよ、黙ってついてこい」
そのとても整った顔でそんな事を言われてドキドキしてしまうのは、もちろん海莉も例外ではなくて。だがあまりの突然の事についていけず、プロシュートに手を引かれなすがままの海莉は気付いたらアジトの外。家から出る途中にイルーゾォとすれ違ったので、彼に助けてと目で訴えてみたのだが特に何も反応もなくスルーされてしまったのはここだけの話だ。