主人公の名前
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ギアッチョはその日、任務は無く1日何をしようかと悩んでいた。ゲームをするのは好きだが今やりたい気分ではない。近日発売されるであろう新作のゲームや漫画でも調べようかと思ったがなんだかそれさえも面倒くさく感じてしまう。どうしたものかと悩んだ末、彼は以前に海莉が自分と同じように漫画が好きだと言って、いつか本屋に連れて行って欲しいと言っていた事を思い出す。自分も暇だし彼女を誘って本屋にでも行こう。おそらく彼女は今は掃除でもしているはずなので、ギアッチョはほんの少しだけ期待しながらリビングへと向かった。だが不思議な事にリビングから物音一つしない。どこに行ったんだと、きょろきょろと探しているとソファの影の方に腕が見えた。近づくと、うつ伏せで寝ている彼女の姿があったのだ。
「……はぁ!?お前何こんな所で寝てんだよ!!風邪引くぞおい!!」
「…………ん、」
「寝るのは勝手だけどなぁ〜!!場所を考えろ場所を……って…、」
彼女の腕を引っ張って体を起こそうとすると、己が触った彼女の腕から普通ではない程の温かさを感じた。温かいなんてもんじゃあない、熱いのだ。よく見れば彼女の額に汗が流れていて、髪もそのせいでやや濡れている。
「熱かよ…あ〜〜〜〜どおすりゃあいいんだぁ!?」
「……ほっといて、大丈夫…だから」
「そういう訳にはいかねぇだろうが!!……ったくよぉ!!!」
非常に面倒な場面に出くわしてしまったと思わず顔に出てしまう。こんな時に限って一部は任務で一部は暇して外出。今このアジトにいるのは一体誰だったかと思い出すが検討もつかない。仕方ないと、盛大なため息を吐いて怠さで上手く立ち上がれない彼女の肩を持ちそのまま部屋まで連れて行こうとするがこの分では時間がかかる。やけになったギアッチョは、手を海莉の膝の裏へ回し横抱きにした。所謂お姫様抱っこである。
頭が痛くても、怠くても、海莉はギアッチョにお姫様抱っこで運ばれているのは嫌でも分かっていた。多少の恥ずかしさもあるが、ここで何か言うと怒りによって振り落とされそうな気がしてならなかったので黙って運ばれる事にした。
「部屋入るからな」
ご丁寧に彼女に了承を得て、部屋の扉を開けてズカズカとベッドへ直行し少しだけ乱暴にベッドへと降ろされた。
「…ギアッチョ…ごめんね…ありがと…」
「全くだ!!今日は大人しく寝てろ、動くな」
「うん……そう、するよ。あと、一つだけ聞きたいんだけどさ」
「あ?何だよ」
「この家に薬ってある…?」
「………ねぇんじゃあねぇか。アイツらが風邪引くとこなんざ見た事ねぇからな」
それはそれでどうなんだと心の中でツッコミを入れつつ海莉、そっかと言って目を閉じた。つまり彼女は薬を飲んで少しでも楽になりたいのだろう、そんな事はギアッチョでも分かっている。クソ…と小さく呟いて彼はまた一階へと下がっていき、徐ろにキッチンへ向かった。冷蔵庫を漁るときちんと食材は入っており、1食分は余裕で作れるほどだ。海莉がここに来てからというもの、キッチンもとても綺麗になり今まで行方不明だった道具なども発掘され整理されていた。鍋がしまわれているであろう引き出しを開けて取り出す。麺はどこだと探していると、イルーゾォが驚いたような声をあげた。どうやら彼は任務は無く部屋にいたらしい。
「何やってんだよギアッチョ!!お前がキッチンに立つなんて…」
「るせ!!!俺だってやりたかねぇんだよ、しかしなぁ…!!」
目の前で倒れてる奴を見つけて、部屋まで運んでしかも苦しそうな顔を見てしまったら…こちらも知らぬフリをするわけにはいかなかった。
「何かあったのか?」
「アイツ…海莉が熱出してぶっ倒れてやがった」
「風邪か…。それで?お前が何か作ろうって?出来るのか?」
「出来るわボケ!!俺はやりゃあできんだよ!!!」
怒鳴り声をあげながらも、パスタの麺を無事見つけ沸騰した鍋にそれをぽいぽいと乱暴に入れていく。本当に大丈夫かよ、とやや不安げな顔をしながらギアッチョの作業を見ていると彼は思い出したかのように声をあげた。
「イルーゾォ、テメェ暇なら風邪薬買ってこい。ねぇだろ薬」
「はぁ!?風邪薬もねぇのかよこの家は…仕方ねぇな…」
まさか病人がいる中薬が無いと分かって買わないなどという選択肢を選べるはずも無く、ちょうど暇なイルーゾォは薬を買いにアジトを出た。彼も一応心配しているのだ。ぶっ倒れる程であるならよっぽど高熱を出して苦しいだろう。日頃色々とやってくれているようだし、薬を買いに行ってやる事くらい悪くはない。だが彼女の容体も心配だが、キッチンを破壊しないだろうかとギアッチョのことも別の意味で心配で仕方ないイルーゾォであった。
「……はぁ!?お前何こんな所で寝てんだよ!!風邪引くぞおい!!」
「…………ん、」
「寝るのは勝手だけどなぁ〜!!場所を考えろ場所を……って…、」
彼女の腕を引っ張って体を起こそうとすると、己が触った彼女の腕から普通ではない程の温かさを感じた。温かいなんてもんじゃあない、熱いのだ。よく見れば彼女の額に汗が流れていて、髪もそのせいでやや濡れている。
「熱かよ…あ〜〜〜〜どおすりゃあいいんだぁ!?」
「……ほっといて、大丈夫…だから」
「そういう訳にはいかねぇだろうが!!……ったくよぉ!!!」
非常に面倒な場面に出くわしてしまったと思わず顔に出てしまう。こんな時に限って一部は任務で一部は暇して外出。今このアジトにいるのは一体誰だったかと思い出すが検討もつかない。仕方ないと、盛大なため息を吐いて怠さで上手く立ち上がれない彼女の肩を持ちそのまま部屋まで連れて行こうとするがこの分では時間がかかる。やけになったギアッチョは、手を海莉の膝の裏へ回し横抱きにした。所謂お姫様抱っこである。
頭が痛くても、怠くても、海莉はギアッチョにお姫様抱っこで運ばれているのは嫌でも分かっていた。多少の恥ずかしさもあるが、ここで何か言うと怒りによって振り落とされそうな気がしてならなかったので黙って運ばれる事にした。
「部屋入るからな」
ご丁寧に彼女に了承を得て、部屋の扉を開けてズカズカとベッドへ直行し少しだけ乱暴にベッドへと降ろされた。
「…ギアッチョ…ごめんね…ありがと…」
「全くだ!!今日は大人しく寝てろ、動くな」
「うん……そう、するよ。あと、一つだけ聞きたいんだけどさ」
「あ?何だよ」
「この家に薬ってある…?」
「………ねぇんじゃあねぇか。アイツらが風邪引くとこなんざ見た事ねぇからな」
それはそれでどうなんだと心の中でツッコミを入れつつ海莉、そっかと言って目を閉じた。つまり彼女は薬を飲んで少しでも楽になりたいのだろう、そんな事はギアッチョでも分かっている。クソ…と小さく呟いて彼はまた一階へと下がっていき、徐ろにキッチンへ向かった。冷蔵庫を漁るときちんと食材は入っており、1食分は余裕で作れるほどだ。海莉がここに来てからというもの、キッチンもとても綺麗になり今まで行方不明だった道具なども発掘され整理されていた。鍋がしまわれているであろう引き出しを開けて取り出す。麺はどこだと探していると、イルーゾォが驚いたような声をあげた。どうやら彼は任務は無く部屋にいたらしい。
「何やってんだよギアッチョ!!お前がキッチンに立つなんて…」
「るせ!!!俺だってやりたかねぇんだよ、しかしなぁ…!!」
目の前で倒れてる奴を見つけて、部屋まで運んでしかも苦しそうな顔を見てしまったら…こちらも知らぬフリをするわけにはいかなかった。
「何かあったのか?」
「アイツ…海莉が熱出してぶっ倒れてやがった」
「風邪か…。それで?お前が何か作ろうって?出来るのか?」
「出来るわボケ!!俺はやりゃあできんだよ!!!」
怒鳴り声をあげながらも、パスタの麺を無事見つけ沸騰した鍋にそれをぽいぽいと乱暴に入れていく。本当に大丈夫かよ、とやや不安げな顔をしながらギアッチョの作業を見ていると彼は思い出したかのように声をあげた。
「イルーゾォ、テメェ暇なら風邪薬買ってこい。ねぇだろ薬」
「はぁ!?風邪薬もねぇのかよこの家は…仕方ねぇな…」
まさか病人がいる中薬が無いと分かって買わないなどという選択肢を選べるはずも無く、ちょうど暇なイルーゾォは薬を買いにアジトを出た。彼も一応心配しているのだ。ぶっ倒れる程であるならよっぽど高熱を出して苦しいだろう。日頃色々とやってくれているようだし、薬を買いに行ってやる事くらい悪くはない。だが彼女の容体も心配だが、キッチンを破壊しないだろうかとギアッチョのことも別の意味で心配で仕方ないイルーゾォであった。