ー新伝ー伝説を継ぐもの
ー東口池袋裏路地ー
「あ、千夜さんお疲れ様です」
千夜「おう。戌塚はいるか?」
「調子いい感じっすよ。毎日三人くらいとバトってますし」
千夜「アホか……なんで、連続連日でやってる」
「実戦派なんじゃないですか?」
千夜「それにしても問題ある。」
「そうなんスか?」
千夜「アイツの闘い方(style)だと生傷が癒えないだろ。ただのぶちかましみたいな奴が連戦し続けたら身体壊すだけだ。」
「千夜さん、誠さんのことは気遣ってますね。」
千夜「……次、変なことほざいたらハイキックな」
「さ、サーセン……。」
戌塚「しゃー!勝った!次は誰だぞと!」
千夜「おい、戌塚、いい加減に……」
長髪の男「はいはーい。俺と相手してくださーい。」
千夜「あん?」
戌塚「ん?アニ……キじゃないな。誰だ?この辺りじゃ見ない顔だぞと」
悠(?)「俺……タカナシユウっていうんだけどさぁ。相手してくれないか?」
ざわざわ……ざわざわ……
戌塚「いや、タカナ……」
千夜「タカナシユウか聞いたことある」
戌塚「千?なにを…」
千夜「(いいから、黙ってろ)」
悠(?)「アンタは?」
千夜「コイツのひとつ下のランカーだ」
ざわざわ……ざわざわ……
戌塚「(何考えてるんだぞと…?)」
悠(?)「へぇ……そうなんだ。じゃあ、引っ込んでてくれるかな。上のひととやりたいんだけど」
千夜「この人がいってんだよ。俺の相手がしたかったら、まず、俺を倒してみろって……なぁ?」
千夜の鋭い目線に戌塚は意図を理解しない(できない)まま返事をした。
戌塚「うぇぁ?!あ、あーあぁ……そ、そうだなだぞと。まずは小手調べだぞと」
千夜「って、ことだ……来いよ。相手してやる」
悠(?)「ふぅ……なら、遠慮なくいかしてもらいます」
千夜「全員、さがれ邪魔すんなよ」
悠(?)「ふふっ。」
よそ見、周りの人間を引かせているその隙にユウと名乗る男は足元の石をつま先に乗せて蹴りあげた。砂利と石つぶてが千夜の顔目掛け飛んでいく。避ける間など無い、眼潰しはすべてヒットし、男は周りの者が制止する間もなく飛び出し、千夜の顎を穿とうと上げ突きを仕掛けていた。意表を突いた目くらましからのアッパーはいかにも有効だった。
しかし……相手は和辰千夜だった。
その手が触れるよりも先に、千夜の爪先がユウの右頬を薙ぎ払った。ユウは顔を歪め、前屈みになりながらヨタヨタと数歩後ろに下がる。攻撃が止まることは無い間合いを詰めて垂れ下がる顎への膝蹴り。裏路地に響く激音は止まらない。
強制的に上半身を上げさせられ、顔の中央に肘がめり込む。空中に赤い液体を散らしつつユウは壁際に追いやられた。そこからも、一方的だった。脛を蹴り、腿を蹴り、腰を蹴り、横腹を蹴り、胸を蹴り、トドメにハイキックで顎を刈った。ぼろきれの様に倒れて動かなくなる男。
千夜は動きを止めた。戦闘体勢のまま待つこと数秒、起き上る様子が無いのを確認してから。ふっーっと一呼吸して構えを解いた。
千夜「誰かそいつを捨てておけ。」
「「「う、ウイッス!!」」」
戌塚「なんだったんだぞと?」
千夜「知らん。偽物のだろ。」
「あ、千夜さんお疲れ様です」
千夜「おう。戌塚はいるか?」
「調子いい感じっすよ。毎日三人くらいとバトってますし」
千夜「アホか……なんで、連続連日でやってる」
「実戦派なんじゃないですか?」
千夜「それにしても問題ある。」
「そうなんスか?」
千夜「アイツの闘い方(style)だと生傷が癒えないだろ。ただのぶちかましみたいな奴が連戦し続けたら身体壊すだけだ。」
「千夜さん、誠さんのことは気遣ってますね。」
千夜「……次、変なことほざいたらハイキックな」
「さ、サーセン……。」
戌塚「しゃー!勝った!次は誰だぞと!」
千夜「おい、戌塚、いい加減に……」
長髪の男「はいはーい。俺と相手してくださーい。」
千夜「あん?」
戌塚「ん?アニ……キじゃないな。誰だ?この辺りじゃ見ない顔だぞと」
悠(?)「俺……タカナシユウっていうんだけどさぁ。相手してくれないか?」
ざわざわ……ざわざわ……
戌塚「いや、タカナ……」
千夜「タカナシユウか聞いたことある」
戌塚「千?なにを…」
千夜「(いいから、黙ってろ)」
悠(?)「アンタは?」
千夜「コイツのひとつ下のランカーだ」
ざわざわ……ざわざわ……
戌塚「(何考えてるんだぞと…?)」
悠(?)「へぇ……そうなんだ。じゃあ、引っ込んでてくれるかな。上のひととやりたいんだけど」
千夜「この人がいってんだよ。俺の相手がしたかったら、まず、俺を倒してみろって……なぁ?」
千夜の鋭い目線に戌塚は意図を理解しない(できない)まま返事をした。
戌塚「うぇぁ?!あ、あーあぁ……そ、そうだなだぞと。まずは小手調べだぞと」
千夜「って、ことだ……来いよ。相手してやる」
悠(?)「ふぅ……なら、遠慮なくいかしてもらいます」
千夜「全員、さがれ邪魔すんなよ」
悠(?)「ふふっ。」
よそ見、周りの人間を引かせているその隙にユウと名乗る男は足元の石をつま先に乗せて蹴りあげた。砂利と石つぶてが千夜の顔目掛け飛んでいく。避ける間など無い、眼潰しはすべてヒットし、男は周りの者が制止する間もなく飛び出し、千夜の顎を穿とうと上げ突きを仕掛けていた。意表を突いた目くらましからのアッパーはいかにも有効だった。
しかし……相手は和辰千夜だった。
その手が触れるよりも先に、千夜の爪先がユウの右頬を薙ぎ払った。ユウは顔を歪め、前屈みになりながらヨタヨタと数歩後ろに下がる。攻撃が止まることは無い間合いを詰めて垂れ下がる顎への膝蹴り。裏路地に響く激音は止まらない。
強制的に上半身を上げさせられ、顔の中央に肘がめり込む。空中に赤い液体を散らしつつユウは壁際に追いやられた。そこからも、一方的だった。脛を蹴り、腿を蹴り、腰を蹴り、横腹を蹴り、胸を蹴り、トドメにハイキックで顎を刈った。ぼろきれの様に倒れて動かなくなる男。
千夜は動きを止めた。戦闘体勢のまま待つこと数秒、起き上る様子が無いのを確認してから。ふっーっと一呼吸して構えを解いた。
千夜「誰かそいつを捨てておけ。」
「「「う、ウイッス!!」」」
戌塚「なんだったんだぞと?」
千夜「知らん。偽物のだろ。」