ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー陵桜学園高等部空き教室ー

獅子丸「なんだ、独は乗り気じゃないのか」

独「乗り気もなにも俺は喧嘩とか無理っすよ。ドッジボールで必ずいちばん最初に当たるくらいとろいですから。でくの坊です」

獅子丸「自分でいうなよ」

釘夜「そうだぞ。独は本当はできる奴なんだから。」

独「なんで、そんな風に無根拠な自信でいいきれる…」

釘夜「根拠ならあるぞ。」

独「なんだ?」

釘夜「俺はお前と付き合いが長い。お前をよく見てきたんだ。その俺ができると信じてるから大丈夫だ」

獅子丸「釘夜はこういってるぞ」

独「結局根拠は無いわけだろ…。まぁいいか…」

釘夜「ほんとか」

独「幽霊部員レベルくらいに思ってくれたらいい。」

釘夜「それは名前だけの存在じゃないか…」

獅子丸「ははは。お前たちはちぐはぐなようでいいコンビだな。」

釘夜「独はすこし抜けてますけど信頼はできますからね」

独「らしいです」

獅子丸「仲がいいことはイイコとだな。ただ二人でチームっていうのはやっぱり寂しいだろ」

釘夜「獅子丸センパイ入ってくれますか?」

獅子丸「ダメダメ。俺は東口のランカーだからな。けど、お前らがその気なら少しは協力してやるよ。」

独「協力?」

獅子丸「っても相談に乗ってやることくらいしかできないけどな…とりあえずチーム作りでお前たちが当面しなくちゃいけないことは……」

釘夜「しなくちゃいけないことは?」

獅子丸「バイトだ」

釘夜「はい?」

獅子丸「冗談じゃないぞ。チーム作りにはとにかく金がかかる。例えばエンブレムの製作お前できるか?」

釘夜「いや…」

独「俺は無理。」

獅子丸「だろ。エンブレムの製作だって金がいるし、そのエンブレムマーク入りのユニフォームなんかもつくるなら更にいるぞ。」

独「ユニフォーム…」

獅子丸「例えば…Sウルフならマーク入りのジャージを配給したり、服だけじゃなく、バンダナやバッジのパターンもあるな。とにかく、これがうちのチームマークって解る装飾品だな」

独「それって絶対必要なもんすか?」

獅子丸「いや、無くても良いけど…作るだろ?」

釘夜「もちろん」

独「あら~」

獅子丸「チームつくるならそれくらいの粋な気負いを持ってないとな。だから、仲間を集めながらバイトして金ためるのがしばらくの行動だ。」

「「うっす」」

獅子丸「ついでにもうひとつアドバイスだ。仲間を探すなら腕っぷしも大切だけどまずは情報収集とかそっちの面に強いやつを探しとけ。絶対に必要になってくるから」

釘夜「わかりました!よし、独、池袋行くぞ!」

独「え、ちょ…!」

獅子丸「……あ、独にバイトの紹介忘れてた。」
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