ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー東口交番ー

柏「……」

凍夜「あっちゃぁ……」

柏「なにがあちゃあだ。くだらねぇモノ連れて来やがって。」

凍夜「そんな、ナイフ振りかざしてきたんですから。犯罪者ですよ」

柏「ついでに違法の金貸しも犯罪者だがな」

凍夜「うちは違法な事はしてませんから」

柏「ふんっ。もういいぞ。」

凍夜「それはどうも。ところで……なんで、小鳥遊さんがここに?」

柏「たまたまだ。小一時間ばかり寝ようかと思ったら余計な奴が来た。」

凍夜「あらら…。あ、もうひとつ聞いていいですか?」

柏「ぁ?」

凍夜「さっきの奴の目的ってなんなんですかね?見た所ガキみたいだったし、ゴミ荒らししたり浮浪者刺したりなんておかしいなと思って」

柏「これから調べるに決まってんだろ。っていうか、お前もアレか?」

凍夜「アレっていいますと?」

柏「余計な事に首突っ込むタイプか」

凍夜「そんな、まさか、たまたまですよ。たまたま。それじゃ失礼しまーす。」

柏「ふんっ。」

拳二「妙な事になってきてんなぁ」

柏「テメェまだいたのか……。」

拳二「かっかっかっ。ひとのこと脅して引っ張ってきた癖に酷いいわれようだぜ」

柏「そのままブチ込めたら完璧だったがな」

拳二「おいおい、任意に同行してやった人への態度がそれかよ。訴えるぞこら」

柏「黙れ。」

拳二「おぉ、怖い怖い。」

柏「……」

拳二「かっかっか、それじゃあ、またな。」







ー池袋西口駅近くー


凍夜「……(とりあえず、コンビニの方も大丈夫だろうしおっさんのツレも「なぁな、病院で入院したら三食ついてるから優雅なもんさ」なんていってたから、大丈夫っぽいし……。とりあえずはオーケーかな。)」

拳二「うおっす!!」

ベシンッ!!
凍夜「いってぇ!!!」

拳二「かっかっかっ。元気いいな」

凍夜「な、なにすんすか…」

拳二「叩きやすい位置に背中があったからよ。」

凍夜「無茶苦茶だ…。」

拳二「それより、ちょっと、面貸してくれないか」

凍夜「本当にいきなりっすね。ちょっと、今日は疲れちゃっててご遠慮したいんですけど」

拳二「だとしたら、強制でさらうしかなくなっちまうな」

凍夜「完全に脅しにはいってますよね。それ。」

拳二「こつちはさつきよく似た目にあってんだ。いいから来いよ。そんな長居はさせねぇよ。」

凍夜「……はぁ、解りましたよ。本当に手短にお願いしますよ。」

拳二「じゃあ、三日月行くぞ」

凍夜「ぜったいに手短じゃないっすよね……。」
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