ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー池袋:摩天楼ー

拳二「それじゃあな。金貸し」

凍夜「はーいって……その呼び方やめてください!?」

拳二「かっかっか」

凍夜「だいぶまわってるな……。大丈夫かあの人…。」

白嶺「大丈夫じゃないのはこっちです」

凍夜「うわっと?!な、なーんだ、ヨミちゃんじやないのさ。おどかさないでよ」

白嶺「何だじゃないですよ。いったい全体、何時間でたっきりなんですか!!」

凍夜「えーと……あはは」

白嶺「私がここにきてからもう五時間ですよ!しかもその前から居なかったて事は、最低六時間以上出てたわけですよね?」

凍夜「ちょっと、集金にね」

白嶺「毎回毎回いいますけど、集金に何時間かける気ですか」

凍夜「あはは、ごめん、ごめん」

白嶺「あと、すっごいお酒臭いので集金じゃないですよね」

凍夜「バレタカー」

白嶺「……とりあえず、明日が期限の人のリストアップは済みましたから。」

凍夜「あー、ありがとうね。ふんふんふん……んーけっこう多いなぁ。」

白嶺「もっと小まめに催促してくれないからですよ。返済ぎりぎりまで放置するから」

凍夜「いやさ、こっちから出向かなくても、ちゃんと返済しに来てくれる人もいるじゃない。えーと……灰皿は……あったあった。」

白嶺「皆がそれなら、いいですけどね。あれ……社長、タバコ止めたんじゃなかったですか?」

凍夜「真横に超へヴィスモーカーの人が居てね。なんか、禁煙やめちゃおっておもって……ふー……。」

白嶺「いいですけどね。じゃ、これ、お返ししときます」

凍夜「鍵?何だっけ?」

白嶺「禁煙するからって引き出しに残ってたタバコと愛用のライター封印したじゃないですか」

凍夜「……ああ、そうだったね。あちゃ、じゃあ、新しいの買ったの失敗だ。」

白嶺「どうせ、吸い切りますよ。」

凍夜「たはは……。それもそうだね。」

白嶺「……そういえば気になってたんですけど」

凍夜「ん?」

白嶺「社長ってその怪しげなスーツしか服ないんですか?」

凍夜「怪しげって……これでもいいモノよ。コレ。」

白嶺「取り立てるときには効果てきめんでしょうけど」

凍夜「よかったら、制服作ろうか?お揃いっぽい感じで」

白嶺「いりません」

凍夜「キッパリいうね。あ、でも、悪いんだけどさ。明日中で良いから適当な制服っぽい服見つくろってきてくれない?」

白嶺「何でです今さら……?」

凍夜「そのうち雑誌ライターが来るかも知れないから」

白嶺「はい?」

凍夜「ちょっとさっき知り合ってね。なんか、うちの話しを聞きたいらしくてオーケーしたの」

白嶺「ちょ、私、未成年なの解ってますか?」

凍夜「ゴシップ的な人じゃないから大丈夫だよ」

白嶺「もー……制服代は経費で落としますからね」

凍夜「それはもちろん」
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