ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー陵桜学園高等部教室ー

独「……」

白嶺「凹んでるわね」

独「わかる?」

白嶺「まぁね。ただ近くで陰鬱とされてるのは結構迷惑かも」

独「……」

京「独、気にするな。神姫姉は……そのハッキリ言う性格なんだ」

独「つまり、はっきり正確にいったんだよな」

京「そうだ。」

独「……」

白嶺「何をいわれたの?」

独「九頭竜さんに、どんなスタイルがいいのか尋ねられて……」

白嶺「スタイル?」

独「闘い方のスタイルだ」

白嶺「空手とかボクシングってこと?」

京「そうだ。」

白嶺「なんていったの?」

独「九頭竜さんのスタイルと同じがいいっていったら。無理と即答された。」

白嶺「あらら……。」

伏見「立ち聞きしたうえ、横やりを入れるようで悪いんだけど、彼には無理なの?」

京「神姫姉のは……龍剄気孔っといって龍を操る技術だ」

白嶺「話しが強大過ぎるんだけど。」

伏見「ドラゴンでも召喚するのかい?」

京「そうじゃない。龍っていうのは気の事なんだ。気っていうのはどこにでも存在する。攻夫(クンフー)だって気のことだ。人間には赤龍門、翠龍門……九つ龍門(鬼門)がある。そのうち神姫姉は八の龍を開けるんだ。」

伏見「がりゅー君は開けないのかい?」

京「難しいな。ああいうのは繊細で九頭竜家の直血筋でも開けれる人間は少ないし。多門を開けるのはほんのひとにぎりだ。」

伏見「けれど、そのいい方だと……居ない訳ではないんだね。その九頭竜家の方々以外でも。」

京「もちろんだ。悠お兄ちゃんだ!己が出来ないことを悠お兄ちゃんは出来て凄いんだ。」

伏見「なら、話しは早い。」

白嶺「そうね」

独「どゆことだ?」

伏見「九頭竜さんに習わなくても小鳥遊センパイに習えばいいんじゃないかな。」

白嶺「話しはがりゅーちゃんにしてもらえばいいしね。」

京「おお!なるほど!ふたりは頭がいいな!」

独「でも……いきなりそんな事頼んでも平気かな。」

白嶺「どう?」

京「悠は優しいし大丈夫だ。己が今からいって話してきてみる!」

独「あ、ちょっ……いっちゃった。」

白嶺「会う口実ができたから勢いづいちゃったんじゃない?」

伏見「用が無いときは会いにいかないとか今時珍しいし」

京「ただいま!」

独「早っ……どーだった?」

京「うん。なんか、悠お兄ちゃんが神姫姉に電話してくれて、そしたら、神姫姉が独に話したいことがあるから今日学校が終わったらいつもの場所に来いって伝えてくれって。あと悠から独に希望を強く持てって伝言もらったぞ。」

独「……」

伏見「……」

白嶺「死亡フラグっていうのかしら。」
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