ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー池袋:西口公園ー

崇「……最近、妙なヤツが増えたと思わないか?」

悠「なにそれ、おれに聞いてるのか?」

崇「お前しかいないだろ」

悠「目のまえに突っ立ってるお兄さんがいるけど」

本郷「……」

崇「次ふざけたら、そのお兄さんがお前をぶん殴るぞ」

本郷「ふっ」
グッ、グッ

悠「腕を回すな腕を……それでなんだって?」

崇「……お前にひとつ教えておいてやる」

悠「あー?」

崇「一度言えばいい事を二度言うのは嫌いなんだ。なぜなら……二度言うっていうの無駄だからな。だから、お前も一度聞いたら聞き返さずにちゃんと理解しろ。人生の無駄だ」

悠「……お前ってやっぱりDIOとかの血液が混じってるんじゃないか?」

本郷「……」

ヂャッ!
悠「……頬、かすったんだけど……」

崇「次は当てるそうだ」

悠「なんなんだよお前ら……」

崇「それでお前はどう思う」

悠「知らんよ。街で怪しい奴なんか腐るほどいるだろ。見てみろあそこに居るガキどもを、おれらから見たらバカの集団だけど、他人が見たらバカで怪しい集団に見える。妙な奴なんて数え切れないほどいるんだよ」

崇「お前を筆頭にな」

悠「喧嘩売りにおれを捕まえてわざわざ座らせたのか?」

崇「ふんっ」

悠「「ふんっ」じゃねーよ」

崇「今、紅があるヤツを追ってる」

悠「あぁ、話しを一方的に続けるんだな」

崇「何かあったらお前も動いてくれ」

悠「なんでやねん」

崇「わかるだろ?」

悠「分からないから聞いてるんだろジュノンボーイ野郎」

崇「それは……なんだ悪口なのか?」

悠「…………」

崇「もう少し考えてから喋れ」

悠「もういい、お家帰る!!」

本郷「……」
ズィッ

悠「退けよ。話しは終わってんだろ。じゃないとそのサングラスを鼻眼鏡と取りかえるぞ」
スッ

崇「なんでそんなものを持ってる」

悠「……なんでだろ。」

崇「……病院に送ってやろうか?心療内科に」

悠「病んでねーし!躁鬱じゃねーし!」

崇「話しを戻すが」

悠「お前ってヤツはホント王様だな……」

崇「俺もできるなら自分の手で問題を解決していきたい……だが、忙しい身なんだ。だけどお前は手が空いていてる。大好きな子のまたのために働いてくれ。」

悠「どっから突っこめばいいのか迷う発言だな」

崇「以上だ。もう帰っていいぞ」

本郷「……ふっ」
スッ

悠「よーわからんが。おれは何もしないぞ」

崇「あぁ、今は何もしなくていい。必要となったら働いてくれ。それでも何かしたかったら紅に話を聞け」

悠「知らんから……。」
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