ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー池袋:寿司屋ー

雲水「んで、どーなった?ガブッ、ング」

拳二「おうよ。バッチリマッチメイクは出来た」

寅「アンタ、そういうこと出来たんだな」

拳二「金をちらつかせればいくらでも働くヤツぁいる」

寅「あぁ、思った通りの最低だ」

雲水「ハマチとウニくれや」

大将「はいよー」

寅「めっちゃ食うな…」

雲水「腹が減ったら戦はできねぇぜ。がははは」

拳二「だからって寿司二つを一度にひっつかんでひと口で食うか?」

雲水「ガッツリ口の中に放りこまないと食った気がしねーだろ」

寅「だからって、寿司二つをひと口で片づけるのは大食いファイターの所業だぞ」

雲水「がははっ、安心しろ。オレはそんな大食いじゃねぇよ。一食なら飯六合ぐらいで十分だ」

拳二「六合ってどんくらいだぁ?」

寅「約180g×6で1080g。米として炊いたら相当量だぞ一食」

雲水「男はそんぐれぇ食わないとダメだぜ」

拳二「なるほどな。なんとなく分かるぜ」

寅「分からねぇよ」

雲水「小僧もくえよ。」

寅「俺は体重の調整がいろいろ必要なんだよ」

拳二「そういうや本式のボクシングは体重制限があるんだったな。忘れてたぜ」

寅「忘れるなよ。っか、覚えてることのが少ないだろアンタ」

拳二「どういう意味だ」

寅「そういう意味だ」

雲水「そういやぁ……今さらなんだが」

拳二「なんだぁ?」

雲水「オレは本名で顔出しででるのか?」

拳二「リングネームは本名でも自由に付けてもいいが顔出しに何か問題あるのか?」

雲水「あんまり顔バレはしたくねぇんだよ」

寅「顔バレっておっさんの場合は顔より頭だろ」

雲水「あぁ?」

寅「そのモヒカンが一番目立つってんだよ」

雲水「こういう風にしか生えねぇんだからしゃーねーだろ」

寅「マジか?!」

雲水「冗談だ」

寅「てめぇ……」

雲水「がはははっ。」

拳二「大丈夫かよ……このおっさん」

雷太郎「それなら」

風太郎「おれ達に」

雷太郎・風太郎「「任せてください」」

寅「コイツら……いつの間に」

雲水「おっ?なんだお前ら追いついたのか。寿司食うか?寿司。ヤクザもんの奢りらしいぞ」

雷太郎「いただきます。」

風太郎「いただきます。」

拳二「遠慮って言葉知ってるか?っていうか…ヤクザもんていうな。ヤクザもんて。自分も似たようなもんだろ」

雲水「いやー、オレはこれでも真っ当な方だぞ」

寅「真っ当な人間が面に「鬼」なんて入れ墨いれてるかよ」

雲水「これはボディペイントだ」

寅「マ……嘘だろ」

雲水「あぁ、嘘だ。」

寅「おい、こいつこんなキャラだったのか?」

雷太郎「飯食ってるとご機嫌なんだよ」

風太郎「酒が入るとさらに倍率ドン」

寅「はぁぁ……」
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