ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー陵桜学園高等部教室ー

京「あーむれすりんぐ?」

釘夜「ああ、昼休みにちょっとした大会するんだ。参加してみないか?」

京「あーむれすりんぐってなんだ?」

白嶺「腕相撲の事よ。けど、大会ってなんのこと?」

釘夜「左右隣のクラスの奴が一番強いのを決めるって今選手を選出してるから俺らも参戦しようと思ってな。」

京「それに勝てば一番になれるのか?」

釘夜「なれるぞ」

白嶺「腕相撲でね」

釘夜「小手調べに独とやってみろよ。」

独「……」

白嶺「迫力はあるわね。私がやってみようかしら。」

釘夜「白嶺がやる気なんて珍しいな。」

白嶺「オリエンテーションくらい楽しむわよ。」

独「よし。来い。」

釘夜「レディ……」

独「……」
白嶺「……」

釘夜「ゴー!」

ゴンッ!!

白嶺「……え?」

独「おぉぉ……痛い…」

釘夜「勝者白嶺」

京「おー!詠子凄いな!」

白嶺「いや……天涯、弱っ。」

独「ちなみにあとがりゅーに負けたらクラス最弱の称号を得られるぜ。」

白嶺「自慢にならないし……。」

京「独も己といっしょに鍛錬するか?」

独「……どんなことしてる?」

京「朝は走ってる。」

白嶺「ジョギングね。」

独「ジョギングか……。」

京「朝一番に走るのは気持ちいいぞ。」

釘夜「独、やってみろよ。」

独「うーん……どのくらい走ってるんだ?」

京「毎朝、晩軽く十キロくらいだ。」

独「遠慮します。」

白嶺「毎朝十キロ走ってから学校来てるの?」

京「学校までも走ってくるぞ」

白嶺「オーバーワーク過ぎでしょ……。」

釘夜「下手したらオリンピックとか出れんじゃね?それよか、明日からコイツのことよろしくお願いします。」

独「あれ、いつの間にかロードワーク決定済み?」

釘夜「お前はもう少し体力つけろ。マジで。」

独「うーん……。」

白嶺「流されてるわね……。がりゅーどうするの?」

京「己は勿論構わないぞ」

独「じゃあ、とりあえずお試しで明日やってみようかな。どこに行けばいい?」

京「己が近くまで行くから場所教えてくれ。」


独「えと……の辺り分かるか?」

京「ああ。そこならいつも走ってるぞ。オルフェマンションが神姫姉の家だ。」

独「あの高層マンションか……なら、うちと家近いんだな。」

京「そーなのかー」

白嶺「よかったわね。しっかり鍛えてもらえるじゃない」

独「初日で根をあげる自信があるけどな」

白嶺「なんて無駄な自信かしら」

京「あ、なら神姫姉を紹介してやる。神姫姉は厳しいけど凄い人だぞ。」

独「なんでかな…その人には会わない方がいいって俺の中で警鐘が鳴ってるのは?」
37/100ページ
スキ