ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー池袋:ファミレスー

暗器(あんき)は、中国武術における身体に隠し持つ事が出来る小さな武器の総称。

その種類は、小刀、箭、針などから、縁を削り尖らせた銅銭(羅漢銭)、つぶてまで様々である。日本の手裏剣も暗器に当たる。小型で携帯しやすい、気づかれ難く警戒されないという理由から、護身具から暗殺まで幅広く使用され、殺傷力を高めるために毒を塗ることもある。 中国の大衆小説である武俠小説の世界では主として飛び道具など、投擲武器などを指すが、本来はナックルダスターやナイフなどの小型武器も含まれる。

定義の範囲は広く、匕首や我眉刺などのように、衣服などに隠しても気取られにくい小型の武器のほか、鉄笛や鉄扇などのように、目立ちにくい通常の道具を意図的に金属製にすることで強度を上げた物、あるいは仕込み刀のように装飾品や楽器などに、刃や針などの凶器を収納、または取り付けて殺傷性を強化された日常品も暗器と呼べる。

倫理的な意味合いで賛否が別れ、卑怯卑劣な武具と見られがちだが、もともと用途が、護身や暗殺などの非常の事態のためのものである。


紅「……ふーん、暗器って凄いんだな」

禅「です……ね」

紅「それで中国系の武器っか……武術系なのか?」

走「ドリンクバーとってきましたっすよ。はーい、紅さんはコーラ、禅さんは野菜ジュースとガムシロ」

紅「野菜ジュースに炭酸混ぜたものとガムシロ?」

禅「えぇ……最…近の……俺の……ブーム……ブレ……ンド……です」

紅「何かスゲェな……」

走「ですよねー。ところで注文していいっすか?」

禅「う…るさ……い……ので…隣……の…席で……おね……がい…し…ます」

走「はいっす!」

紅「ははっ、うるさいって言われてるぞ」

走「いやー、自分体育会系なんでこればっかりは直らないんですよねっ!!」

禅「はぁ……話を……戻しま……す」

紅「あぁ」

禅「暗…器……といっても」

日本では仕込み武器(仕込み杖、仕込みキセル、仕込み団扇、仕込み吹き矢、仕込み笛等)や手裏剣、鎖玉、手之内、鎖十手、目潰し、契木、カスガイなどといった多くの暗器に相当する武器の実物や技術が伝わっており、隠し武器、忍武器、秘器、秘武器などと呼ばれるか、個々の武器の名前で呼ばれる。20世紀末頃には秘武器という呼び名も生まれた。

多くの武術流派の極意、秘伝などに暗器に相当する小武器類の作成法、使用法が書かれているが、同様の武器であっても流派によって名称が違う。これは秘密裏に伝承されたため、流儀内で独自に開発されたものが多いからである。

紅「ほー、聞けば聞くほど……へへっ、凄いな」

走「紅さん、顔ちょー笑ってるっス」

禅「戦闘……民族…です…から……ね。紅……さん……は」

紅「そんなことは無いけど、これからどう動くんだ?」

禅「情報……を…集め…ましょう」

紅「でも、どんな?相手方の姿が分からないのに」

禅「簡単……です……よ。怪我……の情報…で……す」

走「怪我のっすか?」

禅「えぇ……」
カタカタ…

ぴろりろりん!
走「ん?」

ヴィーヴィー
紅「おっ?」

走「ええと、調べるのは怪我人の情報、次に怪我の経緯、追いかけて転ぶ、または突然追うことが不可能になって……」

紅「距離があってやられた奴ってことか。なるほど、事故っか自業自得に見せかけるのがそいつの手口なら逆に調べやすい」

禅「そう……いう……ことで……す」

走「了解っす!食事終わったら超頑張るっスよ!!」

紅「んじゃ、飯には早いしもう少し調べてくるわ。何かあったら報告すっから」

禅「は……い。こち……らも……そうし……ます。俺は……もう……動かな……いの……で」

走「大丈夫っす!自分が禅さんの分まで超々走るっスよ!!」

禅「は……い、そう……して……くだ…さい。」
65/100ページ
スキ