ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】
ー王の事務所ー
漆原「……」
瑠璃「なに、どういうこと?」
虎城「くくっくくくくっ。」
漆原「コイツが王さんを狙っていた殺し屋の元締めだ」
虎城「そういうわけではないのですけどね」
漆原「なにだと?」
虎城「しかし、気付かれたのは意外でした。ということで……王をおびき出す餌になってもらいましょう」
ピッ…とフーチェンが指を弾くと同時に後ろに控えていた坊主頭の男たちが飛びかかって来た。漆原は瑠璃を後ろに突き飛ばして前に出る。出入り口はひとつしかない、そうなると戦力には期待できない瑠璃を守りつつ戦わなくてはならない。
部下A「……」
部下B「……」
漆原を挟むように移動してふたりの奴らは同時に攻撃を仕掛けてきた。洗礼された動きは武術素人の漆原にも何かの経験者だと一瞬にして悟らせる。
ふたり一組のコンビネーション。ただの集団暴行とはわけが違い、的確に人間を倒す攻撃を仕掛けてきたのだ。喧嘩慣れしている漆原も熾烈な攻撃に飲まれ……。
漆原「がっ……!」
左右から撃ちこまれる膝蹴りが腹を穿ち男の巨体を逆「く」の字に曲がる。
しかし……一撃否二撃必殺にはならず漆原は蹴られたまま両腕を伸ばして男どもの胸倉を掴んだ。そして、全体重をかけて地面へと叩きつけた。
部下A「ぐがっ!?」
部下B「ごぁっ!?」
がむしゃらの力任せなれど後頭部から落とされて男たちは悲鳴を上げた。
虎城「ふあぁ……。」
漆原「このぉぉぉっ!」
つまらない演劇でも見ているつもりなのかフーチェンは欠伸をこぼす。その様子が漆原の何かを切れさせた。致命傷で無いにしろ深いダメージをおっていることも顧みず懐から銃を取り出し引き金を引いっ……。
虎城「極一部の人間しか知らないことですがこの世界には異能の力を潜在的にもった人間が存在します。その異能の力の発動は、同じ異能を持つ者にとって暁の鶏声なのですよ」
バギィィィィンっと劈(つんざ)く音と漆原を貫く光。その音は雷、その光は稲光、室内であるにも関わらず、そして何よりも上からではなく下からカミナリが昇(あ)がったのだ。
漆原「っ……?!」
奴は指一本動かしていない。なんの道具も持っていない。しかし、バチッパチっと雷の余波が残り弾けている。
スタンガンを当てられたようにシビレ、幸か不幸か意識は有るものの指一本動かせないままで漆原はフーチェンの足元で倒れたしまった。
虎城「今のは木火土金水の「土」の氣。赤龍剄。科学的にいえば世界中どこにでもある地電流(ちでんりゅう)のエネルギーです」
瑠璃「……」
虎城「そんな怖い顔をしないでください。瑠璃殿」
瑠璃「虎城……あなたは一体……何者なの…!?」
漆原「ぐっ……はっ……」
虎城の足元で起きあがろうともがく漆原、その頭をグッと踏みつけていった。
虎城「なかなかいい描図(え)だけど、今ひとつ色気とインパクトが足りないな……そうだ、瑠璃殿が居るではありませんか。」
瑠璃「!?」
虎城「あまり品のいい者ではないですが、凌辱という意味では十分でしょう。コイツらに犯されてください。」
部下A「……」
部下B「……」
漆原に叩き落とされた奴らはいつの間にか快復したらしくもう立ちあがっていた。
瑠璃「ふざけないで」
虎城「えぇ、ふざけていません。本気です」
漆原「……」
瑠璃「なに、どういうこと?」
虎城「くくっくくくくっ。」
漆原「コイツが王さんを狙っていた殺し屋の元締めだ」
虎城「そういうわけではないのですけどね」
漆原「なにだと?」
虎城「しかし、気付かれたのは意外でした。ということで……王をおびき出す餌になってもらいましょう」
ピッ…とフーチェンが指を弾くと同時に後ろに控えていた坊主頭の男たちが飛びかかって来た。漆原は瑠璃を後ろに突き飛ばして前に出る。出入り口はひとつしかない、そうなると戦力には期待できない瑠璃を守りつつ戦わなくてはならない。
部下A「……」
部下B「……」
漆原を挟むように移動してふたりの奴らは同時に攻撃を仕掛けてきた。洗礼された動きは武術素人の漆原にも何かの経験者だと一瞬にして悟らせる。
ふたり一組のコンビネーション。ただの集団暴行とはわけが違い、的確に人間を倒す攻撃を仕掛けてきたのだ。喧嘩慣れしている漆原も熾烈な攻撃に飲まれ……。
漆原「がっ……!」
左右から撃ちこまれる膝蹴りが腹を穿ち男の巨体を逆「く」の字に曲がる。
しかし……一撃否二撃必殺にはならず漆原は蹴られたまま両腕を伸ばして男どもの胸倉を掴んだ。そして、全体重をかけて地面へと叩きつけた。
部下A「ぐがっ!?」
部下B「ごぁっ!?」
がむしゃらの力任せなれど後頭部から落とされて男たちは悲鳴を上げた。
虎城「ふあぁ……。」
漆原「このぉぉぉっ!」
つまらない演劇でも見ているつもりなのかフーチェンは欠伸をこぼす。その様子が漆原の何かを切れさせた。致命傷で無いにしろ深いダメージをおっていることも顧みず懐から銃を取り出し引き金を引いっ……。
虎城「極一部の人間しか知らないことですがこの世界には異能の力を潜在的にもった人間が存在します。その異能の力の発動は、同じ異能を持つ者にとって暁の鶏声なのですよ」
バギィィィィンっと劈(つんざ)く音と漆原を貫く光。その音は雷、その光は稲光、室内であるにも関わらず、そして何よりも上からではなく下からカミナリが昇(あ)がったのだ。
漆原「っ……?!」
奴は指一本動かしていない。なんの道具も持っていない。しかし、バチッパチっと雷の余波が残り弾けている。
スタンガンを当てられたようにシビレ、幸か不幸か意識は有るものの指一本動かせないままで漆原はフーチェンの足元で倒れたしまった。
虎城「今のは木火土金水の「土」の氣。赤龍剄。科学的にいえば世界中どこにでもある地電流(ちでんりゅう)のエネルギーです」
瑠璃「……」
虎城「そんな怖い顔をしないでください。瑠璃殿」
瑠璃「虎城……あなたは一体……何者なの…!?」
漆原「ぐっ……はっ……」
虎城の足元で起きあがろうともがく漆原、その頭をグッと踏みつけていった。
虎城「なかなかいい描図(え)だけど、今ひとつ色気とインパクトが足りないな……そうだ、瑠璃殿が居るではありませんか。」
瑠璃「!?」
虎城「あまり品のいい者ではないですが、凌辱という意味では十分でしょう。コイツらに犯されてください。」
部下A「……」
部下B「……」
漆原に叩き落とされた奴らはいつの間にか快復したらしくもう立ちあがっていた。
瑠璃「ふざけないで」
虎城「えぇ、ふざけていません。本気です」