ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】
ー校舎裏ー
京「悠お兄ちゃんはなんていってたんだ?」
響「さぁ……わたくしはここに連れて来るように頼まれただけですから」
京「そうか、ありがとうな!」
響「……」
京「ん?どうしたんだ?急に立ち止まって」
響「はぁ、こんな人気のないところに連れて来られて、まだ怪しいとは思いませんの?」
京「……何の話しだ?」
響「なんていうか馬鹿……いや、愚かね。これを見たら少しは状況を理解するかしら」
嵐富士響は制服の襟にパチっと何かをつけた。それは【風紀】と書かれたバッチ。
京「風紀……委員?」
響「馬鹿でも字は読めるみたいなので安心しましたわ。わたくしたちの警告文が届きましたでしょ?お前の過度な接触が警告を招いたのですわよ」
京「……騙したのか」
響「ほほっ、策略と言って欲しいですわ。」
京「……」
響「まぁ、わたくしは警告文なんかよりもこうして手っ取り早く痛みで分からせた方がいいと思って呼び出したのですが……さて、もう今がどういう状況なのかは分かりましたですわね。いきますわよ。」
嵐富士はその小さな体躯で相撲の四股に構える。
京「苦しい……己の胸……ぎゅぅぅぅってなって…苦しい…いき、できない……」
響「なにを苦しんでるのかは知りませんが……ぶつかり稽古ですわ!」
決して大きくはないがりゅーよりも小さな少女がぶつかった。軽く退くとかの話しではない京は腹部にぶつかられ壁にまで吹き飛び叩きつけられた。
その衝撃はまるで重機が突進してくるような威力。壁はがりゅーを中心にヒビが走るほどだ。
京「ケホッ……でも、己が騙されたから苦しいんじゃ……ないんだ」
響「は?」
京「もし……悠兄ちゃんに迷惑がかかってるかと思うと苦しいんだ。」
がりゅーの後ろの壁が今度はビキキッと音を立てて螺旋状のヒビが走る。同時に京は前に飛び出した。ぶつかられたらぶつかり返すピンボールの如く拳を響に叩きこんだ。
響「ぎっ……」
ちいさな重機も超大型ハリケーンを止められるわけはなく文字通り吹き飛ばされた。侵入防止のフェンスにぶつかってもなお回天は収まらず、ようやく止まったころに響は襤褸切れのようになってしまっていた。
京「悠のところに行かなきゃ!」
ー教室ー
独「……っ、なんか今揺れなかったか?」
雫「揺れたような……地震?」
独「……まさか、がりゅーがやったんじゃないよな」
雫「まっさかー。」
独「だよなー」
白嶺「……それにしても帰って来ないわね」
独「だよな。あのヤマアラシ」
白嶺「嵐富士」
独「それ、いってることが怪しすぎだったしな」
白嶺「本人はその怪しさもまるで気にしてなかったけどね」
独「……止めるべきだったんだろうか」
白嶺「今さらいっても……あら?」
雫「どったの?」
白嶺「今、半裸のがりゅーが校庭を走っていた気がしたんだけど」
独「えっ、どこだ?!」
雫「孤独君。喰いつき過ぎドン引き」
独「そうじゃなくて」
白嶺「半裸ってことは臥劉螺拳を使ったってことよね……。」
独「そういうことだ!」
京「悠お兄ちゃんはなんていってたんだ?」
響「さぁ……わたくしはここに連れて来るように頼まれただけですから」
京「そうか、ありがとうな!」
響「……」
京「ん?どうしたんだ?急に立ち止まって」
響「はぁ、こんな人気のないところに連れて来られて、まだ怪しいとは思いませんの?」
京「……何の話しだ?」
響「なんていうか馬鹿……いや、愚かね。これを見たら少しは状況を理解するかしら」
嵐富士響は制服の襟にパチっと何かをつけた。それは【風紀】と書かれたバッチ。
京「風紀……委員?」
響「馬鹿でも字は読めるみたいなので安心しましたわ。わたくしたちの警告文が届きましたでしょ?お前の過度な接触が警告を招いたのですわよ」
京「……騙したのか」
響「ほほっ、策略と言って欲しいですわ。」
京「……」
響「まぁ、わたくしは警告文なんかよりもこうして手っ取り早く痛みで分からせた方がいいと思って呼び出したのですが……さて、もう今がどういう状況なのかは分かりましたですわね。いきますわよ。」
嵐富士はその小さな体躯で相撲の四股に構える。
京「苦しい……己の胸……ぎゅぅぅぅってなって…苦しい…いき、できない……」
響「なにを苦しんでるのかは知りませんが……ぶつかり稽古ですわ!」
決して大きくはないがりゅーよりも小さな少女がぶつかった。軽く退くとかの話しではない京は腹部にぶつかられ壁にまで吹き飛び叩きつけられた。
その衝撃はまるで重機が突進してくるような威力。壁はがりゅーを中心にヒビが走るほどだ。
京「ケホッ……でも、己が騙されたから苦しいんじゃ……ないんだ」
響「は?」
京「もし……悠兄ちゃんに迷惑がかかってるかと思うと苦しいんだ。」
がりゅーの後ろの壁が今度はビキキッと音を立てて螺旋状のヒビが走る。同時に京は前に飛び出した。ぶつかられたらぶつかり返すピンボールの如く拳を響に叩きこんだ。
響「ぎっ……」
ちいさな重機も超大型ハリケーンを止められるわけはなく文字通り吹き飛ばされた。侵入防止のフェンスにぶつかってもなお回天は収まらず、ようやく止まったころに響は襤褸切れのようになってしまっていた。
京「悠のところに行かなきゃ!」
ー教室ー
独「……っ、なんか今揺れなかったか?」
雫「揺れたような……地震?」
独「……まさか、がりゅーがやったんじゃないよな」
雫「まっさかー。」
独「だよなー」
白嶺「……それにしても帰って来ないわね」
独「だよな。あのヤマアラシ」
白嶺「嵐富士」
独「それ、いってることが怪しすぎだったしな」
白嶺「本人はその怪しさもまるで気にしてなかったけどね」
独「……止めるべきだったんだろうか」
白嶺「今さらいっても……あら?」
雫「どったの?」
白嶺「今、半裸のがりゅーが校庭を走っていた気がしたんだけど」
独「えっ、どこだ?!」
雫「孤独君。喰いつき過ぎドン引き」
独「そうじゃなくて」
白嶺「半裸ってことは臥劉螺拳を使ったってことよね……。」
独「そういうことだ!」