ｰ風紀委員本部ｰ

「委員長、予定通り。生徒臥劉京に警告文を届けてきました」

風紀委員長「大義じゃったのう。香織(かおり)、マリー」

香織「勿体なきお言葉」

マリー「ぺこ」

風紀委員長「生徒同士とはいえ、行きすぎた恋愛など絶対にありえない。両者の乱れた風紀を糺すこと。分相応に本来あるべき姿に糺すことがワシらの正義…………結果、臥劉京を退学に追い込むことになろうと……な。」

香織「……御意」

風紀委員長「む……そういえば響(ひびき)はどうした?」

香織「今日は相撲部の稽古だと言っていましたが…」

風紀委員長「変じゃのう。武道場は今日そなたらフェンシング部使用の日ではなかったのか?」

香織「!……あの馬鹿まさか……!」





ｰ教室ｰ

白嶺「そういえば……あれから変わったことあったの?」

京「いいや、なにもないぞ」

白嶺「そう」

独「……俺としてはそんな包帯まみれなのがすごく気になるんだが」

京「これか!これはだな、昨日おじさんと鍛錬してる時にボコボコにされたんだ!」

独「それ……虐待っていうんじゃないか?」

京「鍛錬だぞ?」

雫「ボコボコになったの?」

京「あぁ、何度もバーンって叩きつけられたんだ!」

独「嬉々としてはなす内容じゃねーぞ……それ」

京「おじさんは凄いんだ。なんどまともに打撃を叩きこんでもちっとも腹筋を貫けないんだ」

独「想像できない」

白嶺「私としてはどう叩きつけられたのかが気になるわね」

京「ええとな、こう上に腕を突きあげて振り下ろす。己にダーンって当たってドーンってなったんだ!」

白嶺「とても分かりやすい解説ありがとう」

独「えーと……つまり、とてつもない力で叩かれて耐えきれず地面に叩きつけられたってことか」

白嶺「みたいね」

京「おー、独は説明が上手だなっ!」

独「そんなこと言われたのは生まれて初めてだよ……」

「あの、もしっ」

京「ん?」

「臥劉京さんですわよね?」

独「(うわっ、ちっちゃ可愛い娘だな……)」

京「そうだぞ。お前は誰だ?」

響「失礼しましたわ。わたくし、嵐富士響(あらしふじひびき)と申しますの」

白嶺「(見た目に似合わないゴツイ名前)」

独「(嵐富士って……なんかゴツイな)」

京「己に何か用事か?」

響「はい。実は小鳥遊先輩にがりゅーさんを連れて来て欲しいと頼まれましのですわ。」

京「悠お兄ちゃんに!!」

響「はい♪ですから、一緒に行きましょう」

京「うん、いく!案内してください!」

響「はい、お任せください」

独「いや……ちょっと待てよ」

響「あら、すみませんがちょっと邪魔なのでどいてくださいませ。」

京「独、すまない。己は急いでいかないとダメだから退いてくれ」

独「いやいや……どう考えても怪しいだろ」

響「貴方のお姿の方がかなり怪しいですわよ?」

独「どういう意味だ!」

響「もう、邪魔しないでくださいまし。行きましょう」

京「うん!」

独「ちょ……あーあ……いっちゃったよ」