ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー教室ー

白嶺「はぁぁ……」

独「あれ、お前が溜息なんて珍しいな」

白嶺「……最近色々と面倒事が多いのよ」

雫「よみみんは世話係だしねー。がりゅーちゃんとマナマナの」

白嶺「そんな係になった覚えはないわ。」

京「みんなおはよう!」

独「おはよ」

白嶺「おはよう」

雫「おっはー☆」

京「なあ、聞いてもいいか」

白嶺「なに?何処が分からないの?」

独「ぼそぼそ(面倒見いいよな)」

雫「ぼそぼそ(朝からでもいきなり勉強見てあげようとしてるしねー)」

京「ふうきいいんってなんだ?」

白嶺「風紀委員は……風紀委員よ。委員のひとつで学校の風紀を守らせる……っていうか、監視する生徒の役職っていえばいいのかしらね」

独「そういえば妙見も風紀指導員だったな。」

雫「みょーけんせんせーは風紀もゆるーいけどね」

独「どうかな……」

白嶺「でも、なんで風紀委員の話しなんて?」

京「靴箱にこんなのが入ってた。」

独「手紙?」

雫「なになにラヴいレター?」

独「なっ?!」

白嶺「それにしてはずいぶんと素っ気ない封筒に見えるけど……これは」

【風紀委員より】

独「風紀……委員から?」

白嶺「中身は見たの?」

京「見てない。今開ける」

びりびり……

警告

臥劉京 殿

生徒同士といえ過度な恋愛はご法度である。
ただちに小鳥遊悠との不純異性交遊をやめなければ、こりを生徒会に上訴、両名のどちらか罰やむなし。

独「なんだこれ……」

白嶺「文字通りの……警告文?」

妙見「届いちゃいましたか」

独「うわっ?!妙見」

妙見「先生をつけなさい。個人授業しますよ」

独「す、すいません。先生……」

雫「あれぇ、せんせー。腕に包帯巻いてどしたの?」

妙見「ちょっと折れただけですよ。問題ありません」

独「(妙見は腕折れて、今日は一日で完全回復か)」

白嶺「これは、どういうことですか?」

妙見「まぁ、文字通りの警告文ですね」

独「待てよ。アンタ、納得したんじゃないのかよ」

妙見「まぁ、私は一応引きましたけどね。それでも、風紀委員は風紀委員でちゃんと仕事をしなくてはいけませんからね。また、それはそれで別問題ということです」

京「……」

白嶺「がりゅー?」

京「よく分からないけど。何があっても己は己の愛を貫く!」

妙見「ふむ、なんの心配も要りませんでしたね。いや、心配の種が増えた……のの方が正解かもしれませんが」

独「アンタの方でどうにか出来ないのかよ。」

妙見「私は生徒の自主性を重んじる方針ですから……それより。独君二回ほど「アンタ」と言ったのて今日は放課後い残ってくださいね。英語の翻訳のテストと漢字の書き取りをしましょう」

独「……」

白嶺「ドンマイ」
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