ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】
ー屋上ー
独「……」
京「ふーーっ……勝ったぞ!」
独「いや、死んで、ないか?」
妙見「生きて……ます、よ」
独「!?」
妙見「ふぅ……しか、し、……腕が複雑骨折……です。まったく……」
京「己の勝ちだぞ!」
妙見「……」
独「あぁ、アンタの負けだぜ」
妙見「す……」
独「あ?」
妙見「素晴らしいっ!!」
独「!?」
妙見「愛の力、見せていただきましたよ。お見事です、臥劉君!」
独「いや、アンタ何いって……」
京「分かってくれたか嬉しいぞ!」
独「こっちはこっちで伝わってるし?!」
妙見「ふっ、ふふ……うふふふっ……」
独「怖っ?!」
妙見「しかし、しかしです、臥劉くん。ひとつ宣言しておきましょう。愛とは自己犠牲あっての愛なのです。確かにキミの愛の重さは感じました……それでも、自己犠牲に勝る愛など存在しない……!!」
独「自己犠牲……」
京「本当にそうか?」
妙見「……なに?」
京「本当の愛とはひとり残らず幸せにしてこそだろう?」
妙見「なっ……ば、馬鹿な!!そんなもの…子供の…わがままだ…!!理想論、絵空事!!キミは現実というものがまるでわかっちゃいない!性別、身分、想い人の存在、これらの壁が…貴女にあったらどうする…!?超えられない壁が山ほどあるから自己を犠牲にするしか……キミの派…全て…叶わぬ夢…っ!!」
京「夢は叶えるものだ」
妙見「ッ…」
京「己は自分も悠も両方幸せにしてみせる」
妙見「……行きなさい」
京「ん?」
妙見「私がいうことはもう何もありません。行きなさい」
京「分かった」
独「……肩、貸さなくていいのか?」
妙見「えぇ。ボロボロの教師を担いでいる姿を見られたら困るでしょう。いいから、独君は彼女に上着でも貸してあげなさい。女性が半裸で歩きまわるものじゃない」
独「そういえば……」
例の如く全力で臥劉螺拳をつかったがりゅーの上着、ズボン、さらしはズタズタになって辛うじてパンツがちゃんと残っている程度だ。
妙見「じろじろ見るのはいかがなものでしょう」
独「っ、そ、そうじゃなくて……がりゅー、ほらこれ着ろこれ」
京「おぉ、ありがとう。」
独「じゃあ、行くぞ」
妙見「えぇ、気をつけて帰ってください。」
京「うん、先生もな」
独「(二人ともボロボロで気をつけてって……まぁ、いいけどさ)」
妙見「ふっ、ふふ(なるほど、あの子はいつだって全力で生きている。明日世界が終わっても構わない。そんな気概で生きている。100点どころか120点を取りに行こうと生きている……な。)」
京と独が屋上から去ったあと、貯水タンクの陰から飛び降りてきたひとりの男。
悠「よっと……気ぃ済んだか?」
妙見「……私の意見は変わりません。愛の神髄は自己犠牲です。ですが……彼女の愛の深さも並ではない……まぁ、引き分けです」
悠「その割にはボロッボロだな」
妙見「私は、インドア派……ですから、ね。それより肩を貸していただけますか」
悠「おれには借りるんだな」
妙見「えぇ……肉を切らせて骨を断つ。勝利は彼女に、負けた、私は……貴方のぬくもりを楽しみましょう」
悠「止め刺すぞバイセクシャル野郎」
妙見「ふっふふ……ところで、もし私が勝っていたらどうしていましたか?」
悠「どうもしねーよ。良いから立てよ蹴落とすぞ」
妙見「痛ったた……優しくしてください。腕が折れてるんですから……。」
独「……」
京「ふーーっ……勝ったぞ!」
独「いや、死んで、ないか?」
妙見「生きて……ます、よ」
独「!?」
妙見「ふぅ……しか、し、……腕が複雑骨折……です。まったく……」
京「己の勝ちだぞ!」
妙見「……」
独「あぁ、アンタの負けだぜ」
妙見「す……」
独「あ?」
妙見「素晴らしいっ!!」
独「!?」
妙見「愛の力、見せていただきましたよ。お見事です、臥劉君!」
独「いや、アンタ何いって……」
京「分かってくれたか嬉しいぞ!」
独「こっちはこっちで伝わってるし?!」
妙見「ふっ、ふふ……うふふふっ……」
独「怖っ?!」
妙見「しかし、しかしです、臥劉くん。ひとつ宣言しておきましょう。愛とは自己犠牲あっての愛なのです。確かにキミの愛の重さは感じました……それでも、自己犠牲に勝る愛など存在しない……!!」
独「自己犠牲……」
京「本当にそうか?」
妙見「……なに?」
京「本当の愛とはひとり残らず幸せにしてこそだろう?」
妙見「なっ……ば、馬鹿な!!そんなもの…子供の…わがままだ…!!理想論、絵空事!!キミは現実というものがまるでわかっちゃいない!性別、身分、想い人の存在、これらの壁が…貴女にあったらどうする…!?超えられない壁が山ほどあるから自己を犠牲にするしか……キミの派…全て…叶わぬ夢…っ!!」
京「夢は叶えるものだ」
妙見「ッ…」
京「己は自分も悠も両方幸せにしてみせる」
妙見「……行きなさい」
京「ん?」
妙見「私がいうことはもう何もありません。行きなさい」
京「分かった」
独「……肩、貸さなくていいのか?」
妙見「えぇ。ボロボロの教師を担いでいる姿を見られたら困るでしょう。いいから、独君は彼女に上着でも貸してあげなさい。女性が半裸で歩きまわるものじゃない」
独「そういえば……」
例の如く全力で臥劉螺拳をつかったがりゅーの上着、ズボン、さらしはズタズタになって辛うじてパンツがちゃんと残っている程度だ。
妙見「じろじろ見るのはいかがなものでしょう」
独「っ、そ、そうじゃなくて……がりゅー、ほらこれ着ろこれ」
京「おぉ、ありがとう。」
独「じゃあ、行くぞ」
妙見「えぇ、気をつけて帰ってください。」
京「うん、先生もな」
独「(二人ともボロボロで気をつけてって……まぁ、いいけどさ)」
妙見「ふっ、ふふ(なるほど、あの子はいつだって全力で生きている。明日世界が終わっても構わない。そんな気概で生きている。100点どころか120点を取りに行こうと生きている……な。)」
京と独が屋上から去ったあと、貯水タンクの陰から飛び降りてきたひとりの男。
悠「よっと……気ぃ済んだか?」
妙見「……私の意見は変わりません。愛の神髄は自己犠牲です。ですが……彼女の愛の深さも並ではない……まぁ、引き分けです」
悠「その割にはボロッボロだな」
妙見「私は、インドア派……ですから、ね。それより肩を貸していただけますか」
悠「おれには借りるんだな」
妙見「えぇ……肉を切らせて骨を断つ。勝利は彼女に、負けた、私は……貴方のぬくもりを楽しみましょう」
悠「止め刺すぞバイセクシャル野郎」
妙見「ふっふふ……ところで、もし私が勝っていたらどうしていましたか?」
悠「どうもしねーよ。良いから立てよ蹴落とすぞ」
妙見「痛ったた……優しくしてください。腕が折れてるんですから……。」