ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー教室ー

白嶺「がりゅー、今日は教室で食べるの?」

京「うん、悠と朝会わなかったし。」

白嶺「そう」

雫「じゃあ、食べよー」

京「まだ、独が帰ってきてないぞ」

白嶺「先に食べてていいわよ。それより……瓦谷さん」

愛「……」

白嶺「……愛さん?」

愛「ん、なに?」

白嶺「……独をパシ……買い物に行かせたけどアナタお金持ってる?」

愛「大丈夫だ。瓦谷から貰ってる」

白嶺「瓦谷から…………もしかして瓦谷拳二?」

愛「…………なんか、そんな感じの名前だった気がする」

白嶺「……」

雫「なにか複雑なご家庭感?」

京「そうなのか?」

白嶺「……質問を変えるわ瓦谷拳二さんは大きくていつもタバコ吸ってるひと?」

愛「うん、それ」

白嶺「…………」

雫「頭抑えてどしたーの?」

白嶺「めんどくさいことになったと思っただけよ……。」

雫「んー?」

独「おーい、買ってきたぞ」

愛「ごはん!ウニある?」

独「ねぇよ!?」

愛「そっか…」

独「なんか落ち込まれたんだけど」

白嶺「ウニが無かったからじゃない」

独「ねぇだろ普通!」

愛「もぐもぐ、パンも美味いなぁ!」

独「喰ってるし……。」

愛「もぐもぐ」

独「あの、金は……」

白嶺「ちょっとバック見るわよ……財布あったわ。ええと……って……(札束で突っ込んである……絶対に拳二さんね)」

独「どした?」

白嶺「細かいのが無いみたいだから私が建て替えとくわ」

独「いいけど」

ガタタタッ!
「誰ひとり動くなッ!!」

白嶺「なに?」

京「ん?」

雫「え?」

愛「もぐもぐ」





ー一ノ瀬組事務所ー

組員「出前きやしたぜ」

拳二「おー、若頭。飯にしましょうや」

辰也「えぇ。そういえば今日は愛さんを連れていないんですね」

拳二「アイツは今日学校っすよ」

テレビ『速報です。銀行強盗で指名手配中の山口容疑者が陵桜高校に立て篭もっています』

辰也「おや、山口っというと……」

拳二「ぶほっ!!何かスゲー悪化してんぞ?!おい!どーなってんだ、ゴラァ!!」

組員A「いや、追いかけたら学校に逃げ込まれて」

組員B「お前が遠くのほうから声かけるからだよ」

拳二「てめーら……ざけてんのっ」

テレビ『容疑者が立て篭もっている1年3組では生徒たちが人質になってる模様です』

拳二「1年3組って……(愛の教室じゃねーか!!アイツは俺ぁを困らせるために存在してんのか?!)」

辰也「弱ったな。アレに貸し付けたのは拳二さん、でしたね。この場合は支払いは……」

拳二「俺ぁ、ちょっと取り立ててきますわぁ」

辰也「なんですと?」

拳二「あ、箸付けてないんで俺ぁの分も喰ってください。はぁ……」

組員A「周りサツが囲んでんのに」

組員B「瓦谷さんマジぱねぇ……俺らもついてきやす!!」

辰也「まったく、イケイケですねぇ」
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