ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】
ー池袋:拳二のマンションー
拳二「ルールだ。ルールを決めよう」
愛「何の?」
拳二「俺ぁとお前が暮らしていく上でのだ。お前は力を使うな。できるんなら家に居させてやる。」
愛「ん?」
拳二「あれが世間にバレたら大変なことになる。いいな?」
愛「分かった。約束」
愛は小指を突き出した。
拳二「あぁん?」
愛「指きりテレビでやってた」
拳二「……」
愛「指きりげんきー嘘ついたら腹切って死ね」
拳二「バラエティーか?いったい何見たらそうなったオイ、コラ。ったく……」
カタカタカタカ……。拳二がいなくなった後、灰皿が震えて空中に浮いた。
愛「あっ……」
愛が手を向けるとそれは停止して着地する。
ー車内ー
拳二「ふーーっ。」
愛「瓦谷、臭い」
拳二「タバコの匂いくらい、いい加減慣れろや。あと、俺ぁがくせぇみてぇにいうな!!」
愛「どこいくの?」
拳二「オヤジの見舞いだ」
愛「父親はガンなのか」
拳二「色々と違ぇ。オヤジは会社でいう社長みたいなもんだ。うちでいう組長な。ちなみに前にお前が暴れた抗争の原因。撃たれたのが若頭。ここまでは分かるか?」
愛「全然」
拳二「……そういや最近お前、約束守って大人しくしてるし、帰りに美味いもんでも食うか」
愛「約束最高」
ー総合病院ー
辰樹「やぁ、すまんな。息子は撃たれて私は盲腸なんぞやってしまって」
拳二「いやぁ。盲腸とは災難したね。」
愛「じゅるるるっ。果汁100%は美味い」
拳二「それはフツーのジュースだろ。ちょっと静かにしてろや」
辰樹「拳二……いつのまに子供なんか」
拳二「いやいや、ありゃあちょっとした親戚でしてね。」
辰樹「親戚……まぁいい、それでだな。山梨県の山中のホテル開発でな」
拳二「いまどきですかぃ?俺ぁそーいうのに疎いですがやめといたほうが……」
辰樹「私じゃないですよ。その開発業者が金で建設業者と折り合いがつかなくて私のところまで話しが来たんだ。安くあがるならどこだっていいとね」
拳二「…………大丈夫ですかい、そこ」
辰樹「何か伝手があって安い建設業者紹介できるなら、これが開発業者の連絡先だ。」
拳二「へぇ」
辰樹「で本題はこっからだ」
拳二「へい」
辰樹「拳二、オメェ、ウチの幹部になってくれや。この前の働き聞いてますよ」
拳二「いや、えぇ……」
ででーん!
愛「うわっやられた」
拳二「ちょ!!だまれや!!」
愛「……」
拳二「ごほん、分かりやした。立派に務めを……」
愛「うっ!!」
拳二「おい、愛。いい加減……」
そのとき、窓が閉まっているのに風が吹き、カートンやら備え付けの椅子やらが浮き初めて、バチバチと雷のようなものが発光し始める。
愛「……」
拳二「おいおい、愛!何だ!!」
愛「常に力は使っとかないと暴走する」
拳二「そういうことは早くいえーーー!!」
ドッ……ゴォォォ!!
病室がひとつ吹きとんだ。
拳二「ルールだ。ルールを決めよう」
愛「何の?」
拳二「俺ぁとお前が暮らしていく上でのだ。お前は力を使うな。できるんなら家に居させてやる。」
愛「ん?」
拳二「あれが世間にバレたら大変なことになる。いいな?」
愛「分かった。約束」
愛は小指を突き出した。
拳二「あぁん?」
愛「指きりテレビでやってた」
拳二「……」
愛「指きりげんきー嘘ついたら腹切って死ね」
拳二「バラエティーか?いったい何見たらそうなったオイ、コラ。ったく……」
カタカタカタカ……。拳二がいなくなった後、灰皿が震えて空中に浮いた。
愛「あっ……」
愛が手を向けるとそれは停止して着地する。
ー車内ー
拳二「ふーーっ。」
愛「瓦谷、臭い」
拳二「タバコの匂いくらい、いい加減慣れろや。あと、俺ぁがくせぇみてぇにいうな!!」
愛「どこいくの?」
拳二「オヤジの見舞いだ」
愛「父親はガンなのか」
拳二「色々と違ぇ。オヤジは会社でいう社長みたいなもんだ。うちでいう組長な。ちなみに前にお前が暴れた抗争の原因。撃たれたのが若頭。ここまでは分かるか?」
愛「全然」
拳二「……そういや最近お前、約束守って大人しくしてるし、帰りに美味いもんでも食うか」
愛「約束最高」
ー総合病院ー
辰樹「やぁ、すまんな。息子は撃たれて私は盲腸なんぞやってしまって」
拳二「いやぁ。盲腸とは災難したね。」
愛「じゅるるるっ。果汁100%は美味い」
拳二「それはフツーのジュースだろ。ちょっと静かにしてろや」
辰樹「拳二……いつのまに子供なんか」
拳二「いやいや、ありゃあちょっとした親戚でしてね。」
辰樹「親戚……まぁいい、それでだな。山梨県の山中のホテル開発でな」
拳二「いまどきですかぃ?俺ぁそーいうのに疎いですがやめといたほうが……」
辰樹「私じゃないですよ。その開発業者が金で建設業者と折り合いがつかなくて私のところまで話しが来たんだ。安くあがるならどこだっていいとね」
拳二「…………大丈夫ですかい、そこ」
辰樹「何か伝手があって安い建設業者紹介できるなら、これが開発業者の連絡先だ。」
拳二「へぇ」
辰樹「で本題はこっからだ」
拳二「へい」
辰樹「拳二、オメェ、ウチの幹部になってくれや。この前の働き聞いてますよ」
拳二「いや、えぇ……」
ででーん!
愛「うわっやられた」
拳二「ちょ!!だまれや!!」
愛「……」
拳二「ごほん、分かりやした。立派に務めを……」
愛「うっ!!」
拳二「おい、愛。いい加減……」
そのとき、窓が閉まっているのに風が吹き、カートンやら備え付けの椅子やらが浮き初めて、バチバチと雷のようなものが発光し始める。
愛「……」
拳二「おいおい、愛!何だ!!」
愛「常に力は使っとかないと暴走する」
拳二「そういうことは早くいえーーー!!」
ドッ……ゴォォォ!!
病室がひとつ吹きとんだ。