ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー池袋:一ノ瀬組事務所ー

組員「……そういうことで今、神埼組ともめてるんで若頭も気を付けるようにしてくださいよ」

辰也「ふぅ……落ちつきなさい。瓦谷を見てみろ。どっしりしているじゃないか」

拳二「(買いもんで八十万だと……あり得ねぇぜ。この調子でいったらどうなるんだよ)」

組員「拳二さんどうすか?」

拳二「やっぱり速いうちになんとかしねぇと」

辰也「おいおい」

組員「フッやる気っすね。」




ー拳二のマンションー

拳二「帰(け)ぇったぞ……って……」

愛「ぐぅぐぅ……」

拳二「まーた、テレビ見ながら寝やがったなコイツ。ったく、いい身分だぜ……って、ぬいぐるみがないと寝れないってたのに爆睡してんじゃねーか!!」

愛「ふぁぁ……おなか減った夕飯」

拳二「待ってたのか?冷蔵庫でも適当に漁ってろよ」

愛「どうしていいかわかんない」

拳二「はぁ……じゃあ食いに行くか」

愛「高級寿司か神戸ビーフ」

拳二「お前はハリウッドセレブか。でも寿司には連れてってやる」

愛「わーい」




ー回転寿司チェーン店ー

拳二「……」

愛「おおお、まわってる。」

拳二「意外と気にいってんな……」

愛「もぐもぐ……」

拳二「取った皿は戻すなよ」

愛「わかった。ところで」

拳二「あぁ?」

愛「ウニがなかなかやってこない!どうすればいい?」

拳二「頼めよ」

愛「うに二皿」

店員「はい、喜んでー」

拳二「はー、何やってんだか俺ぁは」

愛「もぐもぐ……うに二皿」

拳二「どんだけうに好きなんだよ!」

愛「ところであのハロウィンていうのは?」

拳二「あれはなんだっけか……確か菓子貰えるイベントだ」

愛「くれ」

拳二「やかましいわ!今は飯食ってんだろ!」

愛「お菓子とご飯は別バラ」

拳二「いいから大人しく寿司食ってろ寿司」

愛「しかたない。うに二皿」

店員「はい、喜んでー」

拳二「お前絶対になんかの取り過ぎで将来破傷風になるぞ」

正しくはプリン体の取り過ぎで痛風になるです。破傷風は別物です

愛「うま勝った、牛負けた」

拳二「妙な言葉を覚えんな」

愛「うに二皿」

店員「はい、うに入りまーす」

拳二「……もう好きにしろ。って、電話……はい?もしもし?何!!そりゃ本当か!!すぐ行く!おい、帰るぞ!」

愛「え……まだ次のうに」

拳二「いいから来い!」

ズルル
愛「うにーー……」
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