ー新伝ー伝説を継ぐもの【4】

ー蒼天塔:選手控室ー

寅「ふぅー……」

拳二「よおう、稼ぎ頭」

寅「……アンタらか」

久良三「痛めた個所は?」

寅「ねぇよ」

久良三「ならいいが。ここは医者も無料なんだ、おかしいと思ったらすぐに利用しろよ」

寅「ハッ、こんなところで治療したら他のやつらにすぐバレるだろうが」

拳二「まぁ、そうだろうな。」

寅「今回はいくらだ」

拳二「20てところだろうな」

寅「そうか……そっちの奴は?」

拳二「あぁ、コイツは金貸しだ」

凍夜「もうちょっとちゃんと紹介してくださいよ」

寅「……前にあったか?」

凍夜「どうだったかねぇ。結城クリストファー凍夜だ」

寅「右京山寅だ」

凍夜「左近君は元気?」

寅「アイツと知り合いか……」

凍夜「うん、ちょーっとしたお友達」

寅「一気に信用できなくなった」

凍夜「あらら、御伽ヶ島君も信用ないなぁ」

寅「ふんっ、アイツほど胡散臭いのは……あぁ、もうひとり居た」

拳二「悠か」

寅「そうだ。アイツのが胡散臭さは上だ」

拳二「かっかっか。まぁ、いいや。今日もしっかり勝ち越したな」

寅「余裕だ。」

久良三「調子に乗ると足元すくわれるぞ」

寅「ふんっ」

凍夜「お二人はどういう関係で?」

久良三「私がタニマチ(スポンサー)してるジムの選手なんですよ。この寅が」

寅「ちょっと前からこの兄さんのことは知ってたが……まさか、瓦谷のおっさんと知り合いとはこの前知った。」

久良三「ははっ、私が「兄さん」で拳二さんが「おっさん」か」

寅「あ?」

拳二「実際は俺ぁのが年下だがな」

寅「マジかよ……」

拳二「コイツは見た目が気味わるいくらい若いんだよ。」

久良三「そんなつもりもないんですけどねぇ」

拳二「ついでにいうと年齢不詳がもうひとり居るがな」

凍夜「ははは」

寅「……もし俺の次に拳二のおっさんが若かったら引くぞ」

拳二「おっさんおっさん、いうからおかしくなるんだよ!」

寅「おっさんだろ」

拳二「いっぺん泣かしてやろうか」

寅「それで何の用だよ」

久良三「強いていうなら……お前もう少ししたらしばらく死合にでるの休むそうだが何かあったのか?」

寅「ああ、その事か……もうすぐ大江戸学園で御前試合があるからな。いうなれば行事休暇だ」

凍夜「ここって簡単に休めるもんなんですかい?」

拳二「いいや、無理だ。まぁ、そこは仕方ねぇから俺ぁが金を出してやるつもりよ。」

凍夜「あぁ、やはりそこですか」

拳二「そういうことだ。」

寅「まったく、めんどくせぇな。勝ってるんだから俺の自由にさせろって話しだよ」

久良三「お前勝ち負けで金が動くんだ。仕方ないだろ」
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