ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー廊下ー

仲村渠「なぁ、どうしてもダメか?」

独「しつこいっすねぇ……俺は喧嘩の仲介なんかしませんて」

仲村渠「これが最終告知だ、頼む」

独「なんでじゃっかん脅しっぽくなってるんだよ……」

仲村渠「断るんだな」

独「断りますけど……なんか変なこと考えてないですよね」

仲村渠「考えてないよ。それより、さっき携帯落としてたぞ」

独「あれ、それはどうもありがとうございます。」

仲村渠「いいよ、いいよ。それじゃあ、放課後にな」

独「放課後も会わなきゃいけないのか……」




~数時間後~


ー教室ー

妙見「それでは皆さんお疲れ様でした。部活がある方々はもうひと頑張りを、帰宅される方はお気をつけてお帰りください。」

独「ふぅ……ようやく放課後か」

京「独」

独「おっ、なんだ?」

京「屋上まで付き合って欲しいんだけど」

独「屋上?なんで?」

京「メールが来たんだ」

独「メール……?」

京「そうだ。知らないヤツからのメールだ」

【臥劉京、お前に用がある。屋上まで来い。あと、独も連れて来い。仲村渠】

独「……あの女、俺の携帯からアドレス抜きやがったな」

京「これ何て読むんだ?なかむら……?」

独「なかんだかり」

京「おー、独賢いな!」

独「いや、はは……それより、行かなくてもいいぞ」

京「それはダメだろ」

独「えっ?ど、どうして?」

京「己に用事があるから来てくれと言っているのに行かないのは良くない」

独「いやー……これはイタズラというか……」

京「もしかして……独、なにか用事があるのか?それなら己はひとりでいってくるから」

独「そーでもなくて…………あーもーいいや、俺もいっしょに行くよ」

京「そうか、じゃあいこう!」

独「はぁ……」





ー屋上ー

仲村渠「……おっ、来たな。臥劉京と……子分」

京「子分?」

独「誰が子分だよ……それより、アンタ性質悪いな。携帯盗んだだろ」

仲村渠「人聞きの悪いこというなよ。私は拾って上げたんだぞ。」

独「アドレスコピーしただろ!」

仲村渠「そんなことよりがりゅー」

独「無視すんなっ!」

京「お前は己のことしってるのか?」

仲村渠「そりゃあ、有名人だしねぇ」

京「……己は有名人なのか?」

独「色んな意味で有名だと思うよ」

京「なんでだ?」

独「いろいろとな……。」
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