ｰ小鳥遊邸ｰ

京「すぅぅ……よし、こんにちわーー!!」

駒狸「はいはい、あれ、がりゅーちゃん。こんにちは」

京「雷果、悠お兄ちゃん居るか?」

駒狸「悠君ならお庭のほうに居ると思いますよ。」

京「そうか。入っていいか?」

駒狸「はい、どうぞ。」





ｰ小鳥遊邸:庭ｰ

悠「うーむ……実りが悪いな。やっぱりぎちぎちに植えすぎたかな。でも、ここまで大きくしたら今さら場所は変えられないし…………いっそ物干しに誘引するか……でも、なぁ、真桜がブチ切れるだろうな……。」

京「悠」

悠「うわっしょい?!違う違う。物干しざおをトマトで占拠しようとか考えてないっすよ」

京「……?」

悠「って、京……おどかすなよ。」

京「悠、暇か?」

悠「相棒の角田さんみたいな質問だな……」

京「?」

悠「あー、なんでもない。暇といえば暇だけどどうした」

京「神姫ねぇが今日は遊べっていったんだ。そりで遊びに来た」

悠「ほー、いつになく積極的だな」

京「ダメだったか?」

悠「いや、いいけど……おれと遊ぶってもそんな面白いところ連れていったりしてやれないぞ」

京「己は悠といっしょに居るとすごく楽しいぞ」

悠「ドストレート……」

京「だから、つきあってください!」

悠「遊ぶのは良いけどつきあうのはダメ」

京「わかった」

悠「じゃあ、街にでも行くか……でも、ちょっと待ってくれな。ここの草だけ抜きたいから」

京「己も手伝うよ」

悠「手が汚れるぞ」

京「洗えばいいだけだ」

悠「男前だな……。」

京「それは褒められたのか?」

悠「おれ的には褒めたつもりだ」

京「そうか……なら、嬉しい///」

悠「……」

後楽「にやにや」

悠「……おい、おつさん、いつから居た」

後楽「あぁ、おじさんのことは気にしなくていいから共同作業続けて続けて」

悠「いつから居たと聞いている!」

後楽「なんかトマトにスプレーしてた所から」

悠「おれが誘引模索してるより以前から見てたのかよ!!」

後楽「正しく言うとおじさんが仕事してる目のまえで兄ちゃんが作業始めたんだぜ?」

悠「やかましい!競馬新聞広げてなにが仕事だ!」

後楽「データの収集も立派な仕事だぜ?」

悠「一億歩譲ってもそれは仕事じゃねーよ!」

京「悠、どうしたんだ?」

後楽「兄ちゃんは嬢ちゃんがいっしょでドキドキして照れてんだよ」

京「そ、そうなのか……///」

悠「いけしゃあしゃあと何いってんだ、狸鍋にしてやろうか……」

後楽「おじさん、乱暴なのはいくないと思うな……そんなことより、終わったんなら遊びに行こうぜ」

悠「なんでおまえもついてくる気、満々なんだ!」

後楽「ついて行ったらご飯とか奢ってくれそうだからかな」

悠「京、あのおっさんぶっ飛ばしていいぞ」

京「どうしてだ?」

後楽「わかったわかった。そんなに二人きりになりたいのならおじさんは退散するよ」

悠「ちがっ……」

京「ぼふっ///」

悠「ちょ、お前もいちいち真に受けんなッ……聞こえてないなコレ」