ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ーとある事務所ー

恵瑠「夏休み最後の日、しかもオフなのになんで私は事務所で宿題なんてしてるんでしょーねー」

窈「その答えは、やってなかったからでしょう。まぁ、忙しかったのも判るけどな……。それに別に恵瑠だけでもなし。なぁ、亜美、真美を筆頭に他数名」

亜美「よかったらやってもい→よっ!」

窈「遠慮する」

恵瑠「……いくらだせばやってくれます?」

窈「黒いこといってじゃないぞ」

恵瑠「ぶー」

窈「宿題といえば……」

恵瑠「?」

窈「……」
プルル……プルル……

後楽『はい、はーい、小鳥遊悠の携帯だぜーい』

悠『勝手に人の携帯にでてんじゃねーぞ、ジジイ!!貸せ、だれだ?』

窈「あ、えと、オレオレ」

悠『オレオレ詐欺には掛からんぞボケが!てめぇの性癖暴露されたくなかったら金出せ!』

窈「俺ってわかってる上でいってるよな」

悠『なんのようだ、切るぞ』

窈「用を聞いておきながら切ろうとしないでよ……あのさ、宿題やった?」

悠『やったよ。ゆえと真桜がな。』

ブッ……ツーツー……

窈「……性質悪っ!?」





ー池袋界隈:秘密基地(工事現場)ー

久良三「だから、さっきの公式を使えって何回も何回も何回もいってんだろ!」

独「すいません、すいません」

久良三「口動かさずに手動かせ!」

独「はいーっ!」

久良三「はぁ……お前がここまでバカだとは思わなかったぜ、正直」

独「いやぁ、はは」

久良三「いっとくが褒めてねぇからな……って、だからそうじゃねぇよ!なんで今教えたところを間違えるんだよ!」

独「すいません、すいません、すいません……。」

仲村渠「……(よし、見なかったことにして帰ろう)」





ー池袋:摩天楼ー

凍夜「八月も終わりですねぇ。」

拳二「だなぁ、まぁ、暑さがやわらぎゃあ俺ぁなんでも良いんだがよぉ」

凍夜「はは、確かに一時みたいに外に出るのが嫌ってほどではなくなって来ましたしね。」

拳二「本当によぉ。集金する身にもなれっー話だよ。」

白嶺「集金すらいってない人もいますけどね。」

凍夜「いや、ちゃんと今日いくよ、ホントに」

白嶺「お願いしますよ?催促の電話いれるのは私なんですから」

凍夜「はは、ほら、ヨミちゃん声きれいだし」

白嶺「綺麗な声を社長は無視するんですね」

拳二「乳のひと揉みでもさせてやりゃあ、ちゃんと働くんじゃねぇか?」

凍夜「あー、ありですねぇ」

白嶺「110番と弁護士、どちらに電話します?」

拳二「さぁて、俺ぁは行くぜ」

凍夜「ちょ、拳二さん、っていうか、ヨミちゃん?!」

白嶺「……私、お昼は鰻が食べたいです」

凍夜「鰻でもピザでも好きなの出前していいから、いったん受話器おいて……」




ー神姫の部屋ー

京「……」

神姫「……うん、ようやく終わったわね。ご苦労様」

京「やったー!」

神姫「今日と明日はゆっくり休みなさい。」

京「じゃ、た……」

神姫「鍛練するとか言うんじゃないわよ?私は休めといったんだから……ね?」

京「でも、なにしたらいうんだ?」

神姫「友達と遊ぶなり、出掛けるなりしなさいよ。」

京「うーん……わかった!出掛けてくる!」

神姫「待って」

京「ん?」

神姫「手ぶらで行こうとして……はい、お小遣い。」

京「神姫ねぇ、でも……」

神姫「ぐだぐだいわないでもらっときなさい。今日と明日はそのお金でご飯とかも食べて好きに遊ぶ。いいわね?同じことを二度いわせないでよ?」

京「わかった!神姫ねぇ、ありがとう!」

神姫「やれやれだわ」
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