ｰ池袋界隈:秘密基地(工事現場)ｰ

久良三「おーい。無事か」

独「あ、久良三さん」

久良三「どうなった?」

独「逃げられました」

久良三「おい……」

独「あっ、でも薬落としていったんですよ。」

久良三「薬……どれだ?」

独「これです。」

久良三「ふーん……パッと見は錠剤だな。」

独「ビタミン剤……じゃないですよね」

久良三「飲んでみたか?」

独「飲みませんよ?!」

久良三「すんすん……匂いは無し。んっ」

パキ……グリグリ……

独「潰して何する気っすか?」

久良三「ぺろっ……ぺっ。シャブじゃねーな」

独「分かるんスか?!」

久良三「一応舌と匂いである程度は分かるようにはしてる。少なくともシャブではない。っが、なんなのかは分からない」

独「ヤバいもの……?」

久良三「分からん。今流行りの合法ドラッグの可能性もなくは無い」

独「合法ドラッグ…。」

久良三「その手の物に詳しい人間いる?」

独「いや、居ません」

久良三「んー……どうしょうかな。」

独「……」

久良三「……逃げた奴ら」

独「はい?」

久良三「逃げた奴らの学校とか分かんないか?」

独「えー……と、そういえばあの制服みたことあります。ネットとかでみたら分かるかも」

久良三「こういうことはあんまり首突っ込むことじゃないが調べてくれるか?」

独「あっ、はい。分かりました。じゃあ、今日帰ったら調べときます。わかったらすぐ連絡しますか?」

久良三「そうだな。メールで添付してくれ。それじゃ、俺はもう行くぜ。お前も今日はもう帰れ」

独「お疲れ様です」




ｰ池袋界隈:キャバクラ爛漫ｰ

久良三「……」

拳二「おう、すまねぇな。こんな所でよぉ。」

久良三「いえ、突然すいません。」

拳二「なーに、ただの集金だいそがしくねぇよ」

久良三「……瓦谷さんが自ら集金で?」

拳二「俺ぁ、事務所でふんぞり返ってよりぁ、こうして歩いてる方が好きなんだよ。それでどした?」

久良三「瓦谷さん、すこしお耳に入れたいことがありまして……工事現場の件です」

拳二「あぁ、お前ん所が見張り番してたんだったな。あんなところ放置しててもいいとおもうんだけどな俺ぁ」

久良三「ははっ、私の口からはなんとも。これも仕事なんで」

拳二「知ってるか。あそこの地下に大型のカジノをつくるつもりだったらしいぜ。それは大歓迎だけどいったいいつになるんだかなぁ……・」

久良三「それは初耳です」

拳二「んで、あそこがどしたよ?」

久良三「はい。じつはあそこで屯してたガキどもがこんなのを隠してたんですよ」

拳二「あー?薬か?」

久良三「はい。シャブではないですけど何かはわかりません」

拳二「ふーん、でもいまどきのガキはなんでも手に入れっからな。」

久良三「えぇ、ですが……あの場所ですから一応ね。」

拳二「ふぅん……で、俺ぁになにを頼みたい?」

久良三「薬に詳しい人間とガキの動きがわかる人間を紹介してくれませんか?」

拳二「わかった」

久良三「決断早いですね」

拳二「かっかっかっ。俺ぁ、考えるのは苦手だからな。」