ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー陵桜学園高等部教室ー

「昨日見たよ~」
「私も~」
「写メ撮らせて~」

白嶺「ほら、ここは公式使う」

京「う、お、うん……プシュ~」

雫「おぉ、がりゅーくんがオーバーヒートしてる」

白嶺「知恵熱出さなきゃいいけど…」

伏見「知恵熱の前に熱中症になりかねないから、休憩させてあげた方がよくないかい?」

白嶺「そうね…。がりゅーに因数分解はまだ早かったわ。」

伏見「因数分解だったんだ…。」

独「あ、俺もだ。」

白嶺「なにが?」

独「因数分解を理解出来てない」

伏見「君、よくここに入れたね」

独「不思議なことに。」

釘夜「コイツ内申は良かったからな。あとは運だ」

独「不運にしか恵まれてない俺が?」

伏見「自分でいうこと?」

京「……」
ゴンンッ!!

「「「!?」」」

京「……」

白嶺「……京?どうしたの?京?」

京「ハッ!?」

伏見「いったいどうしたんだい?いきなり机に突っ伏して」

京「己(おれ)……寝てしまった……」

白嶺「……はい?」

京「せっかく詠子が己の為に勉強教えてくれてたのに…聞いてなかった…!!勉強が難しくて意識が朦朧として……」

伏見「知恵熱…」

京「?」

伏見「急な頭の使いすぎによる発熱らしいけど……(まさか、知恵熱ってホントにあったのか)」

京「そーなのか!伏見博識!」

伏見「そうでもないよ。」

京「詠子」

白嶺「なに?」

京「すまん。もう倒れないように己もっと勉強がんばるから、またコーチよろしくたのむ」

白嶺「頭下げなくても、教えてあげるわよ。けど、休憩。一気にしても身に付かないし。」

京「わかった。ところで聞いていいか?」

独「なんだ?」

雫「なに!」

伏見「君たちはなんでそんなに食い気味に返事をするんだ…」

白嶺「はぁ、どうしたの?」

京「あっちは何の集まりなんだ?」

釘夜「あれは、カエルが居るんだよ」

京「蛙?牛蛙か?蟇(ひきがえる)か?」

白嶺「違う違う。」

伏見「アイドルのカエルちゃん。……アイドルは解る?」

京「解るぞ。悠が好きなやつだ。」

恵瑠「ピクッ…!」

白嶺「小鳥遊先輩、アイドルが好きなの?」

京「ぼーかろいどが好きといってた」

恵瑠「ガクッ…」

独「それは……まぁ、広い意味ではアイドルかな」

釘夜「違うだろ」

京「違うのか?」

雫「テレビとかにでて歌ったり踊ったりするひとなのだよ。」

伏見「で、あそこにいる彼女はアイドルの卵なんだ。もう幾つかラジオや深夜テレビには出ているよ」

京「おお。スゴいな。」

雫「がりゅーくんはアイドルになりたいとかないの?」

京「己は悠のお嫁さんになりたい」

釘夜「あっついなぁ…」

恵瑠「……」
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