ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー池袋界隈:秘密基地(工事現場)ー

独「ふーー……まっずいなぁ。ホントにマズイこのプロティン……。ん?」

ぞろぞろ……
不良A「あの野郎いるか」

不良B「いや、居ないみたいだけどヤバイって」

不良A「ヤバいのは分かってるけど……アレが見つかったらもっとヤベェだろ。」

独「(あいつらこの前の……って、アレってなんだ?)」

不良A「なんだこれ……」

不良B「サンドバックに、トレーニング器具?ボクシングのジムでも開くのかな?」

不良A「わけわかんねぇ……。それより何か色々と捨てられてるな」

不良B「アレを探してたんじゃないのか?ヤクザみたいだったし」

不良A「……黙って探せ。もしまたあいつ等に見つかったらヤベェし」

不良B「分かったよ」

独「(なんか探してるのか?……ここは、久良三さんに連絡だな……。)」

久良三『はい、もしもし?』

独「ぼそぼそ(あっ、久良三さん)」

久良三『どした?なんか聞こえにくいんだけど』

独「ぼそぼそ(すいません。実は今、前の不良が来てるんですけど)」

久良三『なに、もう報復に来たのか?』

独「ぼそぼそ(それがなんか違うみたいなんです。探し物をしてる感じで)」

久良三『探し物?なにを?』

独「ぼそぼそ(わかりません)」

久良三『……なんか怪しいな』

独「ぼそぼそ(ですよね。どうしましょう)」

久良三『数は?』

独「ぼそぼそ(二人です。他にはいないみたいです)」

久良三『そうか。じゃあ、俺もそっちに向うから何か見つけたようなら絞めろ。見つからずに行こうとしたならそのまま行かせろ』

独「ぼそぼそ(絞めろって……)」

久良三『前に一度勝ってんだ。平気だろ。じゃあな。』

プッ……つーつー…

独「……」

不良A「確かこの辺りだったよな」

不良B「そうだよ。ソファーの下に隠してたはずだ。」

不良A「動かすぞ。せーのっ……!」

ズズッ!

独「(ソファーの下?まさか死体とか埋めてるんじゃ……)」

不良A「そんなに深く埋めてなかったよな」

不良B「……あった!」

独「(なんだあれ?ビン?)」

不良A「中身も……ちゃんとあるな」

不良B「よかった……この薬を探してたわけじゃないんだな」

不良A「わかんねぇぞ。」

独「(薬だって?……まさか、麻薬かよ)」

不良B「とっととずらかろうぜ。」

不良A「そうだな」

独「(逃がしたらマズイよな)おい、お前ら」

不良A「うっ!」

不良B「げっ!」

独「今なに持っていこうとした」

不良A「……」

不良B「……」

独「何かヤバいものみたいだな」

不良A「お、お前には関係ないだろ!退けっ!」

独「そういうわけにもいかないんだよなぁ……。」

不良B「どうする?」

不良A「やるしかないだろっ。」

独「出来れば大人しくして欲しかったんだけどなぁ……」
78/100ページ
スキ