ｰ池袋界隈:工事現場ｰ

久良三「(さてさてなんて、啖呵切るつもりか見物だな)」

独「……」

不良A「あ?誰だ」

不良B「お前のツレ?」

不良C「しらねーよ。」

独「えーと……」

久良三「(悩むなよ?!最初にバシッといわなきゃダメだろ!!)」

独「えーと、あのさ此処に居られるとちょっと困るんだけど」

久良三「(弱腰……)」

不良A「は?なに?っか、誰お前?」

独「ここの関係者というか……いや、俺は関係者じゃなくて知り合いが関係者というか」

不良C「イミフなんだけど」

不良B「ふざけてんなコイツ。」

不良A「まぁ、待てよ。意味を分かんねぇけど……ご退場願う前に金払ってからにしてもらおうぜ」

独「何故に金?!」

不良A「ここは俺らの場所だ。ふほーしんにゅう罪で一万円だ」

独「うわー、バカっぽい……」

不良B「あぁっ?んだとコラッ!!」

ガッ
独「ッ……(一番弱そうとか強そうとか分かんないし胸ぐら掴まれた!?)」

不良B「デカイだけかよっ!死ねッ!」

独「ひっ!」

ゴッ!
不良B「がっ……?!」

独「あ……当たった。」

不良A「おーい、なにやられてんだよ」

不良C「ダッセ」

不良B「だ、黙ってろ。この野郎、本気でブッ殺す」

独「(掴まれてて逃げれない……やるしかないっ!)」

不良B「こっ……」

独「このッ!」

ゴッ!
不良B「ぐっ!」

独「(あ、当たる。これならっ!!)うわあああっ!」

ゴッ!ゴッ!ゴッ!
不良B「がっ、ぎゃっ…や、やめっ!!」

パッ……
独「(離した?!これなら……)うぉぉりゃっ!!」

ボゴッ!!
不良B「ブギャッ!!」

ドザッ……

独「はぁはぁ……」

久良三「(おー、カッコは悪いけどちゃんとジャブとストレートが打ててる。なし崩し的にだがタイマン状態になったのも幸を成したな。さて、あと二人は乗り切れるかな)」

不良A「おい、平気か!」

不良B「いてぇ、いてぇよぉぉ……」

不良C「てめぇ、やりやがったなっ!」

ヒュッ!バシッ!

独「うっ……!!」

久良三「(あのガキは喧嘩(やり)慣れてるな、それでもガードだけは独も上手い。あんな腰の入ってないパンチじゃ通らないだろう)」

ガッ!
独「うあっ……!」

久良三「(って、おいおい……いったそばからくらってるし。なんでガード下げてんだ。腕あげろ、あげろ。)」

独「はぁはぁ……っ。」

スッ!

久良三「(そうだ、そうだ。それで良し。だけど、一人にばっかり集中し過ぎてると……)」

不良A「くらえっ!」

ヒュン!

独「うわっ!ちょ、鉄パイプとかダメだろっ!卑怯だろ!」

久良三「(卑怯とかが通じないから不良何だろ)」

不良A「卑怯なんか知るかよっ!」

不良C「あぁ、骨の二、三本は覚悟しろ」