ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー天涯家:台所ー

久良三さんが帰った後、試しにクソマズイプロティンを飲んでみた独だったが……。

独「うえぇぇぇぇぇっっっ!!」

「……」

独「げへげへっ……まずっ……うぇっ、うえぇぇぇっ!!」

「ちょっと」

独「ま、マズイなんてちゃちなレベルじゃねぇ……普通にうぇっ…」

「ちょっと!」

独「はぁはぁ……あ?なんだ、小学五年生にして無駄にキラキラネームの従妹、伊井和華呂江(いいわかろえ)さん。」

華呂江「だれに説明してんのよ。あとキラキラネーム言うな!孤独野郎」

独「「独」「孤独」でなくて「独」って言ってるだろ……ほんとに」

華呂江「私だってこんな名前気にいってないわよ」

独「だからって人の名前でやり返さなくたっていいのに」

華呂江「細かいことうるさいなぁ」

独「っていうか、まだ居たんだ。」

華呂江「悪いの?」

独「いちいち棘のある返しするなよ。」

華呂江「ふんっ。」

独「なんなんだか……あー、それより水水」

華呂江「吐いてたけどホントに体調悪かったんだ」

独「体調は悪かったよ。この嘔吐は別なせいだけど……」

華呂江「さっき来てた人は?」

独「お兄さんの知り合い」

華呂江「お前の客だからお前の知り合いなのはわかってるよ」

独「どうして俺に対してはそんなに口悪いんだ?」

華呂江「お前を舐めてるからだよ」

独「……」

華呂江「っで、誰?」

独「……お前には関係ないひとだよ」

華呂江「うわ、なんかムカつく」

独「俺はすごく傷ついてる。」

華呂江「はぁ、暇だなぁ」

独「じゃあ、帰ればいいんじゃないか」

華呂江「うっせー」

独「なんなんだ……まぁ、いいや。俺は部屋に戻るから……あー、まだ口の中が気持ち悪っ」

華呂江「……」

独「なんでついてきてる」

華呂江「私が遊んでやるよ」

独「遊びたいとかいってないし、なんで上から目線……お兄さん、体調悪いっていってるよね」

華呂江「だからお見舞い来てやってんじゃん。どうせ友達のひとりも居ないと思って、くふふっ」

独「なんて要らない世話だ」

華呂江「いいから階段で止まんなよ」

独「ほんと、来なくていいって」

華呂江「行くってるでしょ!」

独「なんでやねん……いっとくけど遊ばないからな、身体痛いんだから」

華呂江「ウソつけ仮病」

独「…………なぁ、フルーツの盛り合わせやるから下で大人しくするか帰ってくれない?」

華呂江「なんで、そんなに私を追い返そうとするのよ!」

独「いや……っていうか、そんなに俺と遊びたいのか?」

華呂江「は、はぁ?!意味分かんないんですけど!もういいし、バーカ!」

独「……なんなんだ。まぁいいや、ハンドグリップしてよ。」
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