ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー池袋界隈ー

久良三「じゃ、気をつけて帰んなよ」

独「えっ?!」

久良三「どした?」

独「いや……終わりですか」

久良三「終わりだけど?」

独「えぇっ……」

久良三「酒も入ってるし今日は何もなしだ。まぁ、個人でなんかするのは止めないけど」

独「いや、しませんけど。」

久良三「ん、そんじゃまた明日来てくれ。そうだな……時間は六時過ぎたらにしよう。」

独「はぁ、じゃあ……ごちそうさまでした」

久良三「はいはーい」





ー学校:屋上ー

独「……」

亮「よう」

独「あ、どもっす」

亮「お前って昼飯、ひとりで屋上なのか?」

独「いや、ここの方が話しやすいかと思いまして」

亮「まぁ……夏の炎天下の屋上って普通に地獄だよな。」

独「ですね……影行きましょう。影」

亮「暑……っで、どうした」

独「いろいろあってヤクザに売られました」

亮「ぶっ……はっはぁ?」

独「ヤクザに売られました」

亮「どうなってそうなった……っていうか、ヤバい事に巻き込まれたのか?」

独「ヤバく……は、ない感じです。知り合いの知り合い的な感じだったので」

亮「状況が全く見えてこない」

独「実は俺も何です」

亮「それでいいのか……。」

独「もし俺が突然学校に来なくなったその時は……よろしく頼みます」

亮「何を?!そしてそんな重い事をいうなよ!」

独「じゃあ、小鳥遊先輩に伝えてください」

亮「あぁ……確かにアイツに言うのは正解かもしれないけど自分で言えよ」

独「いや……直接会うのは少し怖いというか、実際ちゃんとあったこと無いんですよね」

亮「そうなのか?」

独「そうなんです」

亮「……今から呼んでやろうか今日学校来てたし」

独「……えぇーマジすか」

亮「イマイチ反応が分かりにくいな……まぁ、いいやちょっと待ってろ……あ、もしもし?悠教室に居るか?え?帰った?あー……そうか、わかった。うん、じゃあな」

独「……」

亮「……なんか腹減ったから帰ったらしい」

独「自由人すね」

亮「自由と馬鹿を履き違えてる節が多々あるけどな」

独「はぁー」

亮「まぁ……でもどーしてもヤバい事に巻き込まれたらいえよ。絶対に悠に伝えるから」

独「ありがとうございます」

亮「しかし……あっついなぁ」

独「うわ……」

亮「どうした?」

独「弁当箱開けたら糸引いてて……」

亮「……それは、食うなやめとけ。俺のパン分けてやるから」

独「すんません」

亮「いいよ。いっぱいあるし」

独「パン好きなんすか?」

亮「いや、女の店のおじいさんが朝渡してくれるんだ」

独「なんすかその羨ましいの」

亮「前日の売れ残りだけどな」

独「でも、いいじゃないっすか」

亮「あぁ、凄くいいぞ」
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