ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】
ー池袋界隈ー
池袋、そこはガキの戦国(パラダイス)。酷く騒がしく猥雑で、独自の法(ルール)と暴力が支配する世界……そんな夜の街でただひとりの人間を見つけることは……
独「……無理だな。」
どこかで何かをしているというのならまだしも、相手はただ街に来ているだけの人間であって当てずっぽうでうろうろしたところで見つかるわけがないのだ。だが、もし何か運命のイタズラによって偶然……出会えたとしたら、それは……
「おっと」
独「あ、すいません」
窈「いや、こらこそ……あれ?」
独「ん?」
まぁ、ニアミスというか早々そんな上手い出会いはない。
窈「お前は……あれ、だれだっけ。どっかであってるよな」
独「覚えてないんだ……」
窈「正直……覚えてない」
独「じゃ、さようなら」
窈「あっ、ちょっと待て」
独「……なんすか」
窈「誰か忘れたけど今暇?」
独「……暇かもしれないけど暇でないかもしれない」
窈「良く分かんないこというなよ。ヒマだったらちょっと手伝いしてくれない?」
独「手伝い?」
窈「バイト料は出るよ」
独「…………内容は?」
窈「雑務」
ースポーツジム:プール施設ー
独「……っで?」
窈「簡単に説明するとさ、水着の広告撮影するためにここを夜だけ貸し切ったんだけど、他の所に回すお金が無くなっちゃってね。それで……普通は業者に頼む雑務から準備をして欲しいんだ」
独「はぁ……でも、何すればいいのか」
窈「んー、とりあえず、カメラマンと小道具準備。それに後片付けかな」
独「素人にカメラマンさせるってかなり間違ってないか?」
窈「まぁ、撮影は俺がやるからそのフォローを頼むよ。」
熊彦「はぁはぁ……き、機材運び終わったぞ」
窈「あぁ、ご苦労さん」
熊彦「はぁ……あ?誰だそいつ」
窈「拾ったバイト君」
熊彦「騙されて連れて来られたのか」
窈「騙してないよ?!」
独「ほぼ正解です」
窈「だから、騙してないだろ!ちゃんとバイト料は出すっていってるし」
熊彦「そっち持ってくれ……えーと名前は?」
独「独です。天涯独」
熊彦「独か。あぁ、俺は熊彦だ。熊彦でいいぞ、代わりにおれも独って呼ぶからな」
独「うわ……」
熊彦「なんだ、どした?」
独「いや、名前ちゃんと呼ばれたの久しぶりだったもんで」
熊彦「……イジメにでもあってんのか?」
独「イジメってほどのもんじゃないけど「生涯孤独」とか「天涯孤独」とか「孤独」とかいわれる」
熊彦「十分イジメだろソレ」
窈「あれ……俺のこと完無視?プールに叩き落としてやろうかお前ら」
熊彦「いいから、お前も働けよなぁ。こっちは準備しかできないんだから」
窈「くぅ……正論をいいやがって」
独「(このひと見た目の割に真面目だ)」
池袋、そこはガキの戦国(パラダイス)。酷く騒がしく猥雑で、独自の法(ルール)と暴力が支配する世界……そんな夜の街でただひとりの人間を見つけることは……
独「……無理だな。」
どこかで何かをしているというのならまだしも、相手はただ街に来ているだけの人間であって当てずっぽうでうろうろしたところで見つかるわけがないのだ。だが、もし何か運命のイタズラによって偶然……出会えたとしたら、それは……
「おっと」
独「あ、すいません」
窈「いや、こらこそ……あれ?」
独「ん?」
まぁ、ニアミスというか早々そんな上手い出会いはない。
窈「お前は……あれ、だれだっけ。どっかであってるよな」
独「覚えてないんだ……」
窈「正直……覚えてない」
独「じゃ、さようなら」
窈「あっ、ちょっと待て」
独「……なんすか」
窈「誰か忘れたけど今暇?」
独「……暇かもしれないけど暇でないかもしれない」
窈「良く分かんないこというなよ。ヒマだったらちょっと手伝いしてくれない?」
独「手伝い?」
窈「バイト料は出るよ」
独「…………内容は?」
窈「雑務」
ースポーツジム:プール施設ー
独「……っで?」
窈「簡単に説明するとさ、水着の広告撮影するためにここを夜だけ貸し切ったんだけど、他の所に回すお金が無くなっちゃってね。それで……普通は業者に頼む雑務から準備をして欲しいんだ」
独「はぁ……でも、何すればいいのか」
窈「んー、とりあえず、カメラマンと小道具準備。それに後片付けかな」
独「素人にカメラマンさせるってかなり間違ってないか?」
窈「まぁ、撮影は俺がやるからそのフォローを頼むよ。」
熊彦「はぁはぁ……き、機材運び終わったぞ」
窈「あぁ、ご苦労さん」
熊彦「はぁ……あ?誰だそいつ」
窈「拾ったバイト君」
熊彦「騙されて連れて来られたのか」
窈「騙してないよ?!」
独「ほぼ正解です」
窈「だから、騙してないだろ!ちゃんとバイト料は出すっていってるし」
熊彦「そっち持ってくれ……えーと名前は?」
独「独です。天涯独」
熊彦「独か。あぁ、俺は熊彦だ。熊彦でいいぞ、代わりにおれも独って呼ぶからな」
独「うわ……」
熊彦「なんだ、どした?」
独「いや、名前ちゃんと呼ばれたの久しぶりだったもんで」
熊彦「……イジメにでもあってんのか?」
独「イジメってほどのもんじゃないけど「生涯孤独」とか「天涯孤独」とか「孤独」とかいわれる」
熊彦「十分イジメだろソレ」
窈「あれ……俺のこと完無視?プールに叩き落としてやろうかお前ら」
熊彦「いいから、お前も働けよなぁ。こっちは準備しかできないんだから」
窈「くぅ……正論をいいやがって」
独「(このひと見た目の割に真面目だ)」