ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】
ー亜細亜界:廃ビルー
光臣「ふんっ!!」
紙袋男「ぬぉぉっ!!」
ギャッ……ギィィィイン!!
ビュッ……ガイィィィン!!
弩躬「うーわ……無茶苦茶だな」
柏「なるほど、お前が苦戦した理由もわかる」
弩躬「はい?」
柏「二本の抜き身刀を壁や床にぶつけずに巧みに振るっている。しかも……光臣の斬撃を前から防ぐほどだ。」
弩躬「はぁ……俺としちゃあ光臣さんのが怖いっすけどね。天井も柱も関係なく斬りつけながら振り抜いてる。刃こぼれしない刀も異常っすけど、やっぱあの人、自身が一番怖い」
柏「刀はお前も知ってるだろ。アレは特別製だ。特別製すぎて俺も振るい抜けん。」
弩躬「自分の身長を超える大々太刀なんて普通は抜けませんて、抜いて振るのが至極当然。まぁ、それにしたって……あの刀は振るえないけど」
柏「……あれを振るえる理由教えてやろうか」
弩躬「はい?」
柏「答えはふたつ、ひとつは光臣の柔らかさ肉はないが奴は体が柔軟だ。そしてもうひとつ手が長いことだ」
弩躬「……手が長い?」
柏「普通に直立にさせると……指先が膝に届く。身長と足の長さに目にいくが奴が長いのは手足だ。柔軟+長い腕と振って生まれる遠心力から放たれる長刀の一撃。逆刃でしばかれても骨折は間のがれないし……」
弩躬「当たれば一刀両断……ですか」
柏「……一度やつにある仕事をさせたことがある。」
弩躬「はい、仕事ですか?」
柏「ある事務所を潰すだけの単純な仕事だ。中には不法滞在で薬を売るクズとそれを売りさばく日本のクズ。全部で……八人も居なかっただろうな」
弩躬「どうなりました?」
柏「仕事を終えて一時間後、匿名の通報を受けて警察が踏み込んだ。俺も当然現場に行ったんだが……十六の死体が落ちてた」
弩躬「十六?結構な人数が居たんですね。それを一人で片づけるとは……」
柏「いいや、そこに居たのは日本人三人、中国人五人の計八人だった。」
弩躬「んん?どういうことっですか?」
柏「……十六の死体、人間は八人。」
弩躬「倍……ですね。」
柏「そう……全員ハーフカットになっていたんだ。」
弩躬「ハーフカット……上半身と下半身が別れてたと」
柏「最後の最後も外れだ。頭のうえから股を割ってたんだよ。本当に真っ二つだ」
弩躬「……」
柏「……」
弩躬「ホラーな時季ですけど、ただの猟奇サスペンスですね」
柏「ははっ、いえてる。もうちょっと上手くやれれば完璧なんだがな。アイツはそういう部分が壊れてるんだよ。だから、お前の矢の持論も気をつけろ一度放たれたら後戻りが出来ない。光臣は一度動くと死ぬか達成するかしかない。」
弩躬「肝に銘じておきます」
柏「はは、まぁお前は優秀だ。そういう心配はいらないだろう」
弩躬「です……かね。」
ガシャァァァッ!
ドッ!ドッ!
紙袋男「フッー、フッー……。」
光臣「……」
弩躬「あっぶなっ……飛びおりてきましたよ」
柏「まったくだ。光臣、あまり音を立てるな法治地区だが人が集まる。」
光臣「御意」
紙袋男「フッー……。貴殿、恐ろしいな」
光臣「……聞こえなかったか」
紙袋男「なに?」
光臣「語るに……及ばず……だっ。」
チャキっ……
弩躬「鞘に戻した……居合か。」
柏「弩躬、下がってろ。そこはお前の首も飛ぶぞ」
光臣「ふんっ!!」
紙袋男「ぬぉぉっ!!」
ギャッ……ギィィィイン!!
ビュッ……ガイィィィン!!
弩躬「うーわ……無茶苦茶だな」
柏「なるほど、お前が苦戦した理由もわかる」
弩躬「はい?」
柏「二本の抜き身刀を壁や床にぶつけずに巧みに振るっている。しかも……光臣の斬撃を前から防ぐほどだ。」
弩躬「はぁ……俺としちゃあ光臣さんのが怖いっすけどね。天井も柱も関係なく斬りつけながら振り抜いてる。刃こぼれしない刀も異常っすけど、やっぱあの人、自身が一番怖い」
柏「刀はお前も知ってるだろ。アレは特別製だ。特別製すぎて俺も振るい抜けん。」
弩躬「自分の身長を超える大々太刀なんて普通は抜けませんて、抜いて振るのが至極当然。まぁ、それにしたって……あの刀は振るえないけど」
柏「……あれを振るえる理由教えてやろうか」
弩躬「はい?」
柏「答えはふたつ、ひとつは光臣の柔らかさ肉はないが奴は体が柔軟だ。そしてもうひとつ手が長いことだ」
弩躬「……手が長い?」
柏「普通に直立にさせると……指先が膝に届く。身長と足の長さに目にいくが奴が長いのは手足だ。柔軟+長い腕と振って生まれる遠心力から放たれる長刀の一撃。逆刃でしばかれても骨折は間のがれないし……」
弩躬「当たれば一刀両断……ですか」
柏「……一度やつにある仕事をさせたことがある。」
弩躬「はい、仕事ですか?」
柏「ある事務所を潰すだけの単純な仕事だ。中には不法滞在で薬を売るクズとそれを売りさばく日本のクズ。全部で……八人も居なかっただろうな」
弩躬「どうなりました?」
柏「仕事を終えて一時間後、匿名の通報を受けて警察が踏み込んだ。俺も当然現場に行ったんだが……十六の死体が落ちてた」
弩躬「十六?結構な人数が居たんですね。それを一人で片づけるとは……」
柏「いいや、そこに居たのは日本人三人、中国人五人の計八人だった。」
弩躬「んん?どういうことっですか?」
柏「……十六の死体、人間は八人。」
弩躬「倍……ですね。」
柏「そう……全員ハーフカットになっていたんだ。」
弩躬「ハーフカット……上半身と下半身が別れてたと」
柏「最後の最後も外れだ。頭のうえから股を割ってたんだよ。本当に真っ二つだ」
弩躬「……」
柏「……」
弩躬「ホラーな時季ですけど、ただの猟奇サスペンスですね」
柏「ははっ、いえてる。もうちょっと上手くやれれば完璧なんだがな。アイツはそういう部分が壊れてるんだよ。だから、お前の矢の持論も気をつけろ一度放たれたら後戻りが出来ない。光臣は一度動くと死ぬか達成するかしかない。」
弩躬「肝に銘じておきます」
柏「はは、まぁお前は優秀だ。そういう心配はいらないだろう」
弩躬「です……かね。」
ガシャァァァッ!
ドッ!ドッ!
紙袋男「フッー、フッー……。」
光臣「……」
弩躬「あっぶなっ……飛びおりてきましたよ」
柏「まったくだ。光臣、あまり音を立てるな法治地区だが人が集まる。」
光臣「御意」
紙袋男「フッー……。貴殿、恐ろしいな」
光臣「……聞こえなかったか」
紙袋男「なに?」
光臣「語るに……及ばず……だっ。」
チャキっ……
弩躬「鞘に戻した……居合か。」
柏「弩躬、下がってろ。そこはお前の首も飛ぶぞ」