ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー池袋:廃ビルの屋上(炎銃のアジト)ー

パンっ!
炎銃「うっし、飯も食い終わったし……ちょっと運動するか。のあ、さっきのナイフ構えろ」

のあ「ナイフ……使ったこと無いんだけど。」

炎銃「別にいいんだよ。好きなように振って当ててみろ。自慢の身体能力で……そうだな、三回当てれたらなんか奢ってやる。」

のあ「わかった。当てていいんだね。」

炎銃「おう、来い」

ダッ!ひゅん!!

「速ぇっ?!」

「はは、もしかしたらお前より強いんじゃね?あの小僧」

ジャ……ぴゅ!シュ!

炎銃「ひゅ……ほれ」

ぺちんっ!
のあ「!?」

炎銃「ナイフで大振りはNGだ」

のあ「っ…」
ひゅっひゅっひゅっ!

炎銃「浅くても何度も切ってればいい」

キュキュッ!
のあ「熱っ?!」

炎銃「地面を這うように下段から上げる」

ズオッ!!
のあ「わっ!!」

炎銃「ジャンプしたら終わりだ。「もうどうにでもして」という合図だ。」

ガシッ!
のあ「はぁはぁ、捕まった……」

炎銃「へっへっへ、俺はコレでもナイフ勝負では負けなしなんだよ」

のあ「炎「銃」なのにナイフ?」

炎銃「近接では銃よりナイフのが当然強い。ま、スナイパーとか砲兵でもナイフの一本は持ってて当たり前だしな」

のあ「炎銃、軍人みたいだ」

炎銃「ははっ、俺が軍人か。だったらショーライは自衛隊にでも志願すっかな」

「炎銃さんならイケるんじゃないっすか。そもそも国立だって狙えてたんでしょ?」

「はっは、いまどき国立出のヤクザだっているしな」

炎銃「さーて、今日はそろそろ……解散すっか」

「っていうか、クーロンさんいつの間にか消えてますね…」

炎銃「アイツは何もかも無視するからな。お前とお前は訓練生に指示出してから帰れ。っで、そっちのお前はゴミまとめてどっかに捨てとけ」

「「「ういっす!!」」」

炎銃「のあ」

のあ「うん?」

炎銃「お前今からヒマか?」

のあ「うん、別に用事はない」

炎銃「じゃあ、ちょっと付き合え。一応、こんなかに何があるかとかの案内と顔見せにいくぞ」

のあ「顔見せ?」

炎銃「S・ウルフの上位メンバーにお前を紹介する。」

のあ「いきなり?」

炎銃「あぁ、お前のことを俺は気にいったといっただろ。しっかり、俺の右腕になるように努めろ」

のあ「いきなり荷が重いな……」

炎銃「ははは、ガキのくせにそこまで落ち着いてるてのが良いんだよ……っーか、お前いくつよ」

のあ「じゅういち」

炎銃「なるほど……まんまガキか……一応聞くけどなんか訳とかあるのか?その落ち着き」

のあ「さぁ……確かに学校でも浮いてる感はあるかも」

炎銃「なるほど……秋宵月とかと似たタイプか。まぁ、あの小生意気なガキよりは全然マシだが」

のあ「?」

炎銃「まぁ、いくぞ、着いて来い」

のあ「わかった。」
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