ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】

ー池袋界隈ー

梔「さっき言うてはったBBってなんですの?」

枢「……バーニングバリア」

梔「?」

枢「鍵閉めてるファクトリーに入ろうとしたら仕掛けが作動して焔硝に着火する」

梔「あらあらまぁまぁ…そないなことしたらお店ダメになってないません?」

枢「三日間何者も入らければ問題ない。着物女が警察にタレコムなら四日後がベスト。」

梔「うちは梔どす。」

枢「……」

梔「うちはうちの用事できましたんやから警察なんて呼びまへんよ?」

枢「どーだか。」

梔「なんや、呼ばれる心当たりでもあるんどす?」

枢「銃刀法違反、指定危険物所持、他多数」

梔「あらあらぁ、そら取り扱いには気つんとあきまへんどすなぁ」

枢「変な着物女」

梔「梔どす。ところで、普通にはなしてるんはどないして?」

枢「イライラしない相手にあんな話し方してもつまらん……ついたそこだ。」

梔「年季の入ったアパートどすなぁ」

枢「……居た」

梔「え、ホンマ?」

枢「間違いない。アレ」

スキンヘッド「テメェ、コラ!!借りた金返せや!!」

パンチパーマ「何時までも調子こいとったらブッ殺すぞワレ!!」

モヒカン「金がねぇなら身体の中(臓器)でも売るか!あぁん!!」

梔「あらあらぁ、気合の入ったお兄さんばっかりどすなぁ……どの人?」

枢「蹴られてる奴」

「ごめんなさい、ごめんなさい、勘弁してください!!ごめんなさい!すいません!ゆるしてください!」

梔「あらあら…。」

枢「どうす……」

梔「あのぉ、ちょっとよろしいどす?」

スキンヘッド「あぁん?なんだ?今取り込み中だよ」

梔「そっちのお兄さんとお話しがあるんどす。少しだけお時間いただけまへんか?」

スキンヘッド「……あ?」

梔「ほんの少しでええんどす」

モヒカン「なんだ、この女……コイツの女か?」

梔「ややわぁ、そんなんちゃいますて、初対面どす」

パンチパーマ「なめてんのか、このアマッ!!」

梔「……」

パンチパーマ「うっ……」

モヒカン「ひっ……」

スキンヘッド「待て、待ったれや。着物の姉さん、ウチの若いもんをビビらせるんはやめてくれ。少しだけ時間やるから」

梔「そんなつもりは無かったんどすけど、おおきに。ほな、失礼して……ちょっとお聞きしたいんやけど」

「な、なんだよ」

梔「数日前、あるお店で刀を二振り買いはりましたよねぇ?」

「刀?……あ、あれは俺は頼まれただけで知らないよ」

梔「頼まれた?」

「そうなんだ……あの刀を作ってもらって渡すのを頼まれた。それだけで金をくれると言われたから……それでその金で借金を返済しようと思ってたのに……」

梔「おもっとったのに?」

「払われずに音信不通になった……」

梔「あらあらまぁまぁ……」

「だから、何にも知らないよ俺は……。」

梔「ホンマに何も知りまへんの?」

「こっちが知りたいくらいだ……せめて金さえ払ってもらってたら」

梔「ふーん……弱りましたなぁ」
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