ー新伝ー伝説を継ぐもの【3】
ー新宿船着き場(大江戸学園行き)ー
窈「さて……勢いで来ちゃったけど。さすがに見当たらないか……」
楓子「ですねやよ。それで、どうなされる気ですかやよ?」
窈「うーん……このまま逃がすとあとあとめんどそうだしいっそ乗り込んでみようかなと思ってる。」
楓子「しかし、包帯男と手下の素性も名も分かっていらっしゃらないのでしょうやよ」
窈「うーん……親玉らしき相手は分かってるんだけどね」
楓子「というと?」
窈「うーん……。」
楓子「ここまでの経緯を師匠にご報告してもいいんですよやよ」
窈「はは、雪之承ちゃんなかなかエグイね」
楓子「私は師匠のSPですから、降りかかる火の粉は我が身を盾にしても振り払いますやよ。」
窈「松永」
楓子「松永?」
窈「松永って火薬の総合会社知ってる?その関係者らしいんだ……正直全貌は分かってない。」
楓子「ふむ……なるほど、ですが、この時間に島へ行く便はありませんやよ?」
窈「え、でも船あるじゃん。」
楓子「アレは貨物便ですやよ。あれで荷物を送ってその折り返が帰還便でラスト運航ですやよ」
窈「そうなんだ……。」
楓子「それに……入場許可証がないと島全域は出歩けないですやよ。師匠のお店はギリギリ一般許可が下りている場所ですが、ギリギリなので場合によって注意されますやよ」
窈「噂以上に厳しい学園島なんだな」
楓子「まぁでも、お嬢様校とかに比べたら少し管理が厳しい程度なのではないでしょうかやよ。」
窈「まぁ、その辺は置いといて……行く手がないのか」
楓子「全然ということも無いやよ」
窈「へぇ、例えば?」
楓子「泳いでいくやよ」
窈「明日の新聞に水死体で一面飾るのはちょっと……」
楓子「まぁ、今のは冗談として……これで解決するのが一番でしょうやよ」
彼女は人差し指と親指をくっつけて丸を形作る。全世界共通(?)のハンドサイン「お金」だ。
窈「もしかして賄賂?」
楓子「袖の下といいましょうやよ」
窈「……わりと大人だね」
楓子「その辺りのゴト(仕事・やり方)は柏殿にしっかりと叩きこまれてますやよ。」
窈「なるほど……壁の修繕費であまり手持ちは無いんだけど。乗り掛かった船だしなぁ」
楓子「文字通り乗り掛かった船ですねやよ」
窈「じゃ、行こうか」
楓子「いえ、私はここで失礼しますやよ。」
窈「えぇ?!着いてきてくれないの?」
楓子「今日のお風呂掃除は私の仕事なので……こればかりはすっぽかすと他の方々に迷惑がかかるので頑張ってくださいやよ。」
窈「はは、分かったよ。自分が招いた種だし……ケツは拭くとしよう。すいませーん」
作業員「ん?あれ……アンタ小鳥遊さんか、珍しいなスーツなんて着てどしたんだよ」
窈「(あ、悠と勘違いしてる……なら)いやあ、ちょっと色々あってさ。悪いんだけど島まで乗せてってくれないかな」
作業員「えぇー……まいったなぁ。この時間帯は荷物の搬入で忙しいの知ってんだろ」
窈「悪いって、ちょっと乗り遅れちゃってさ」
作業員「しかたねーなぁ……分かったよ。乗りな。」
窈「おんにきるよ」
作業員「そのかわり今度上手い菓子と茶たのむぜ」
窈「あはは……。」
作業員「それにしてもアンタが三つ編みしてるのなんて初めて見たぜ、それに眼鏡も」
窈「ん、あぁ……(大江戸学園だと悠に完全に化けとく方が良いかもしれないな。髪をほどいて前髪垂らして……眼鏡も取って……服は現地調達するか)」
窈「さて……勢いで来ちゃったけど。さすがに見当たらないか……」
楓子「ですねやよ。それで、どうなされる気ですかやよ?」
窈「うーん……このまま逃がすとあとあとめんどそうだしいっそ乗り込んでみようかなと思ってる。」
楓子「しかし、包帯男と手下の素性も名も分かっていらっしゃらないのでしょうやよ」
窈「うーん……親玉らしき相手は分かってるんだけどね」
楓子「というと?」
窈「うーん……。」
楓子「ここまでの経緯を師匠にご報告してもいいんですよやよ」
窈「はは、雪之承ちゃんなかなかエグイね」
楓子「私は師匠のSPですから、降りかかる火の粉は我が身を盾にしても振り払いますやよ。」
窈「松永」
楓子「松永?」
窈「松永って火薬の総合会社知ってる?その関係者らしいんだ……正直全貌は分かってない。」
楓子「ふむ……なるほど、ですが、この時間に島へ行く便はありませんやよ?」
窈「え、でも船あるじゃん。」
楓子「アレは貨物便ですやよ。あれで荷物を送ってその折り返が帰還便でラスト運航ですやよ」
窈「そうなんだ……。」
楓子「それに……入場許可証がないと島全域は出歩けないですやよ。師匠のお店はギリギリ一般許可が下りている場所ですが、ギリギリなので場合によって注意されますやよ」
窈「噂以上に厳しい学園島なんだな」
楓子「まぁでも、お嬢様校とかに比べたら少し管理が厳しい程度なのではないでしょうかやよ。」
窈「まぁ、その辺は置いといて……行く手がないのか」
楓子「全然ということも無いやよ」
窈「へぇ、例えば?」
楓子「泳いでいくやよ」
窈「明日の新聞に水死体で一面飾るのはちょっと……」
楓子「まぁ、今のは冗談として……これで解決するのが一番でしょうやよ」
彼女は人差し指と親指をくっつけて丸を形作る。全世界共通(?)のハンドサイン「お金」だ。
窈「もしかして賄賂?」
楓子「袖の下といいましょうやよ」
窈「……わりと大人だね」
楓子「その辺りのゴト(仕事・やり方)は柏殿にしっかりと叩きこまれてますやよ。」
窈「なるほど……壁の修繕費であまり手持ちは無いんだけど。乗り掛かった船だしなぁ」
楓子「文字通り乗り掛かった船ですねやよ」
窈「じゃ、行こうか」
楓子「いえ、私はここで失礼しますやよ。」
窈「えぇ?!着いてきてくれないの?」
楓子「今日のお風呂掃除は私の仕事なので……こればかりはすっぽかすと他の方々に迷惑がかかるので頑張ってくださいやよ。」
窈「はは、分かったよ。自分が招いた種だし……ケツは拭くとしよう。すいませーん」
作業員「ん?あれ……アンタ小鳥遊さんか、珍しいなスーツなんて着てどしたんだよ」
窈「(あ、悠と勘違いしてる……なら)いやあ、ちょっと色々あってさ。悪いんだけど島まで乗せてってくれないかな」
作業員「えぇー……まいったなぁ。この時間帯は荷物の搬入で忙しいの知ってんだろ」
窈「悪いって、ちょっと乗り遅れちゃってさ」
作業員「しかたねーなぁ……分かったよ。乗りな。」
窈「おんにきるよ」
作業員「そのかわり今度上手い菓子と茶たのむぜ」
窈「あはは……。」
作業員「それにしてもアンタが三つ編みしてるのなんて初めて見たぜ、それに眼鏡も」
窈「ん、あぁ……(大江戸学園だと悠に完全に化けとく方が良いかもしれないな。髪をほどいて前髪垂らして……眼鏡も取って……服は現地調達するか)」