ｰ和龍軒ｰ

千夜「和龍すぺしゃるセットお待ち」

あずみ「前失礼します」

弩躬「おー、美味そう」

紅「千夜ちゃんは吸血鬼っていると思うか?」

千夜「……」

紅「なんか最後の話しで実際に見たとかいいだしてるし……どうも不気味なんだよな」

千夜「……」

紅「けど、俺はどうしても信じらんないんだよ」

弩躬「なぁなぁ」

紅「ん?」

弩躬「完全に無視してないか?」

紅「きっと考えてるんだよ」

客A「ごちそうさん」

千夜「まいどあり」

弩躬「……そうは思えないけど」

紅「千夜ちゃんはクールだからな。こう後でビシッとひと言でまとめてくれるんだよ。な?」

千夜「……」

弩躬「いや、やっぱり、全然聞いてないって」

紅「……」

千夜「……」

紅「千夜ちゃん、注文いいか?」

千夜「あぁ」

紅「餃子と春巻き。」

千夜「ん。」

紅「それで、吸血鬼の話しなんだけど」

千夜「餃子と春巻き一個ずつだ」

あずみ「はーい」

紅「……」

弩躬「やっぱ意図的に無視してるな」

紅「うすうすはそんな気してたんだけどな」

弩躬「っていうか、信じてなかったんだな。あの娘の話し」

紅「まぁな、ずるるる……」

弩躬「ずるるる……理由は?」

紅「いや、ずるるる…だってよ……襲われたのが仮に事実だったとしてずるるる」

弩躬「ずるる……事実だったとして?」

紅「そんな得体の知れない化け物にあってすぐひとりで行動したりできるか?色んな意味でおかしいだろ。ずるるる……」

弩躬「ずるる……ふむ……単純だけどもっともな意見だな」

紅「ずるる……だろ?けど、手詰まりだよなぁ……するるる」

弩躬「うーん……ずるるる」

京「おかわり」

千夜「おう、待ってろ」

紅「ずる……ごくっん?今の声は……」

弩躬「どした?」

紅「いや、今確か……」

あずみ「和龍すぺしゃる大盛りです」

京「いただきます」

独「はぁ……結構食べるよな。その細い身体何処に入ってるだか……」

京「いっぱい食べていっぱい鍛錬するのが力をつける秘訣だぞ。神姫ねぇがいってた。ボクサーじゃないんだから減量するんじゃなく食べた分を完全消費するように鍛錬しろって」

独「は、はぁ……。」

京「独が大きいのはそうだからじゃないのか?」

独「いや、俺は何か気がついてたら伸びてた的な感じかな」

紅「よう」

京「あ、紅」

独「紅さん?!」

紅「おいおい、独……悠の嫁に手を出してたら、取り返しがつかない様な目に遭うぞ」

独「いやいや、そ、そういうんじゃなくて!」

京「手を出す?独と勝負したことはまだ無いぞ?」

独「……まだて」