ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー鳥居神社:本堂ー

弩躬「鬼って……百目鬼さんを?」

鳳「倒せる?」

弩躬「…………交通機関と公的機関、民間人に多大なる被害を与えていいなら倒せます。まぁ、意味のわからないテロみたいなことになるでしょうけど……ついでに俺はたぶん死にます。」

鳳「ふふっふふふっ、冗談よ。そんな怖いことを考えないで。」

弩躬「……下品な事いっていいっすか?」

鳳「どうぞ」

弩躬「キンタマが縮みあがりましたよ……。背中汗だくっなったし」

鳳「鬼といっても「吸血鬼」よ」

紅「吸血鬼って……」

鳳「ヴァンパイア、ドラキュラ、ドラクル、言い方はなんでもいいけどそれよ。」

弩躬「センセ、ちょっと意味分かんないんですけど」

鳳「私も正確なことは分かってないけど、要点だけ言うと……最近吸血鬼が人を襲っているらしいっていうこと」

弩躬「血……吸われてるってことですか?」

鳳「流血してたっていうことは事実らしいわ。そして……被害者が全員」

紅「全員?」

鳳「首、いわゆる脈がある部分をやられてるらしいわ」

弩躬「まさか、本当に吸血鬼がやってると?」

鳳「どうかしらね。でも、私そういうお話大好きよ。吸血鬼……カッコいいじゃない。是非、見てみたいわ。どう、弩躬。そのドラキュラを狩ってみない?できれば、生け捕りにしてくれた方がいいんだけど。」

弩躬「……よく分かりませんけど。わかりました。けど、ひとつ……いや、ふたついいっすか?」

鳳「なに?」

弩躬「何処情報ですか?」

鳳「携帯サイトのコミュミニティ」

紅「えぇ……」

弩躬「ちなみに俺にこの話をふった理由は?」

鳳「アナタ、悠ちゃんの偽物騒ぎの時、乗り気だったのに出番なかったでしょ。」

弩躬「ぐふっ……い、痛いとこ撃ち抜いてくれますね」

鳳「ふふふっ、そういうことだから。もしヒマだったら調べてみて。」






ーとある事務所ー

紅「……って、話しなんだが」

窈「ふーん……。なんで、それを俺に話しに来た?そして平然と事務所にはいって来ないでくれるかな……ホント。あと、そっちは誰?」

紅「いっぺんに質問するなよ」

弩躬「悠の友達ってことで済ませといて」

窈「はぁ……」

紅「なんか知らないか?吸血鬼について」

窈「全然。なんで、俺が知ってると思ったの?」

紅「前科あるからな。ぶっちゃけ犯人はお前じゃないかと疑ってる」

窈「おい……。」

紅「でも違うっぽいな」

弩躬「例え犯人だったとして、「はい、そーです」っていわないだろ」

窈「お前ら…本気で叩きだすぞ。コラ」

紅「んじや、最後にもうひとつ。俺らは吸血鬼探しするけどお前参加する?」

窈「……ダメだ。今普通に仕事立て込んでる。ヘタに抜けたらめっちゃ怒られるんだ」

紅「そっか。邪魔したな、弩躬いこうぜ……弩躬?」

弩躬「生アイドルって初めてみた。握手してもらっていいかな。深夜放送のやつ見てますよ」

春香「あ、はい、ありがとうございます。」

紅「何してんだか……」
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