ｰ池袋界隈ｰ

弩躬「あんまり駄々こねるんなら……手荒く連れて帰るしかなくなりますよ?」

揚羽「な、なにする気よ」

紅「手足折って引きずって持って帰る」

揚羽「なんのホラー映画よ!!」

弩躬「折らないし引きずるわけ無いだろ」

揚羽「当たり前っ!!」

紅「じやあ、どうするんだ?」

弩躬「関節外して担いで帰るに決まってるだろ」

揚羽「大してかわってねぇしっ!!」

弩躬「いやいや、折ったら流石に治るのに時間かかるけど外すだけならすぐにハメ込めますから」

揚羽「馬鹿じゃないの?!」

弩躬「お嬢にいわれたのがショックです」

揚羽「おいコラ……。」

弩躬「じやあ、こうしましょう。なにがしたいんですか?少しだけ着き合いますから遊んで帰るでいいですよね。っていうか、これ以上、何か要求するなら……本気で引きずりますよ?」

揚羽「うぅ……」

紅「俺、本気で帰っていいかな」

弩躬「あー……もう少しつき合わないか?もう目も覚めただろ?」

紅「えー……ってかさ、俺らってそんな仲良くないよな。むしろ敵同士」

弩躬「今はいいじゃん。」

紅「……ま、少しだけならいいか」

弩躬「っで、お嬢はどーします?」

揚羽「じゃーあー……あ、ランド行きたい!」

紅「時間考えろよ。馬鹿なのか?」

弩躬「おい、言葉に気をつけろよ。お嬢は「なのか」じゃなく馬鹿っていっただろ。」

揚羽「お前が言葉に気をつけろッ!!」

弩躬「場を和ませようとしただけじゃないですか。っていうか、今からはランドは無理ですよ」

揚羽「じゃあ……おしゃれなバー行きたい」

弩躬「アンタ、酒なんか飲んだらセンセに説教され続けますよ」

紅「お前のセンセって……」

弩躬「道着で超乳」

紅「わかった。あの乳の人か!」

弩躬「そう、あの乳で弓道してるセンセだ」

揚羽「乳、乳いうなっ!!」

紅「そういや、結局お前らどういう関係なんだ?」

弩躬「俺と揚羽は何従妹かは忘れたけど従妹。どっちかっていうと俺よりセンセ(鳳)側のが血は濃い。っで、会社の令嬢、本間揚羽(ほんまあげは)」

揚羽「そうよ。私とアンタとでは本当は格が違うのよ格が」

紅「本当に金持なのか?」

揚羽「おい」

紅「悠と比べてどうなんだ?」

弩躬「えーと……」

揚羽「悠?」

弩躬「小鳥遊コンチェルが世界有数級で本間工業がご近所のちょっと大きい程度かな」

揚羽「あ、あのねウチは小鳥遊と提携してるんだからいうなれば優秀企業なんだからねっ!!そもそもあんな天上社と比べんな」

紅「その天上社の一人息子の額割ったことあるぞ俺。ソイツなんか撃ち殺しかけたし」

弩躬「あの時、お前らが邪魔に入らなければ殺れてた自信があったのになぁ」

揚羽「……」

弩躬「静かになった」

紅「ドン引いてるな……それより苗字「本間」なのか?「へ」じゃなく「ほ」か?」

弩躬「「ほ」だけど、なんの質問?」

紅「いや……あかれこ、いい加減埋まらないんだな」

弩躬「それは……知らんなぁ」