ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】
ー長江組事務所・社長室ー
長江「死っ…?!」
瑠璃と呼ばれた女性は長江の首に何かを突きたてた。
砕「!!」
氷室「!!」
王「しぃー、誰も動かないでね。特にそっちのよーへーさんは武器を床にポイして壁際へ立っててください。」
砕「……」
氷室「日本語が分かるなら言うとおりにした方が良い。あの人は殺りますよ」
砕「……」
長江「ひっ…。」
瑠璃「……」
長江の首に突き立っているのは注射器。なんの薬が入っているかは不明だが、決して身体に良い物では無いはず。
王「はい、それじゃ死ぬ前に説明しまーす」
長江「た、たた、たすけてください!王さん、薬なら全部譲ります」
王「その注射器の中身はKCLなのだわん」
氷室「……塩化カリウム」
匠「なんなんすかそれ」
氷室「低カリウム血症の改善に点滴内に用いられる薬です。」
匠「ち、注射されたら?」
炎銃「一気に体が高カリウム血症になって、心臓に極度の負担がかかり命に関る不整脈が出て、そのまま心臓が止まる。ドラマなんかであるだろ。毒を使わずにしかも心不全って形で殺す手口…」
王「正解。心不全なら心臓以外の臓器売れるからね。もちろんすぐにルリちゃんがバラ(処置)はしてくれるから安心。あ、でもでも死ぬ前に彼女の本職知りたいでしょ。教えといてあげる会計でも医者でもなく……エンバーミングだよ」
麒麟児「ハンバーグ?」
匠「頼むからこんな時にふざけないでくれ…」
王「あはは、君おもしろいね~。僕気にいっちゃたよ。あははは」
人間や動物の肉体は死後、体内にある自己融解酵素及び体の内外に棲息する微生物などによって、細胞レベルで急速に分解が始まり、さらにはこれとほぼ同時進行でクロバエ科やニクバエ科を中心とするハエの幼虫などの死肉食性の昆虫の摂食活動によって速やかに損壊される。そして、感染症で死亡した遺体への接触、また遺体から浸出した体液・腐敗汁などの汚染による感染症の危険性がある。しかし、遺体を遠方に運ぶ必要がある場合など、遺体の長期保存が必要となる場合などもある。その際に用いられるのがエンバーミングである。
エンバーミングは、エンバーマーと呼ばれる葬儀の専門の技術者や医学資格を有した医療従事者によって、化学的・外科学的に遺体を処理される。 現代のエンバーミングは、具体的には以下の方法で行われている。
1.全身の消毒処理、及び洗浄を行う。
2.遺体の表情を整え、必要に応じて髭を剃るなどの処理を行う。
3.遺体に少切開(主に頸部など)を施し、動脈より体内に防腐剤を注入。同時に静脈より血液を排出する。
4.腹部に約1cmの穴を開け、そこから鋼管を刺し胸腔・腹腔部に残った体液や、腐敗を起こしやすい消化器官内の残存物を吸引し除去する。また同時にそれらの部分にも防腐剤を注入する。
5.切開を施した部位を縫合し、事故などで損傷箇所がある場合はその部分の修復も行う。この時、切開を行った部分にはテープ等を貼り目立たなくする。
6.再度全身・毛髪を洗浄し、遺族より依頼のあった衣装を着せ、表情を整え直した上で納棺する。
処理を行われた遺体は注入される薬剤の濃度や量により数日~2週間程度までは常温での保存が可能である。またこれ以上に徹底した処理を行えば、保存可能期間を更に延ばすことができ、防腐剤の交換など定期的なメンテナンスを行えば、生前の姿のまま保存展示を実現することが可能である。
瑠璃「……」
王「だから、安心して死んでね。」
長江「ひっ…!?」
瑠璃の指に力が入ろうとしたそのとき、壁を蹴り、天井を蹴り砕が長江と瑠璃の間に飛び込み手に持ったサバイバルナイフで注射器を断った。まだ首に針が刺さったままの長江の襟首を引っ掴み後ろへ投げ飛ばし、瑠璃を蹴り飛ばす。身体的にも運動能力的にも圧倒的な力量になすすべもなく蹴りを受けた注射女は吹き飛んだ。壁にぶつかる瞬間に漆原が抱き掴む。
漆原「っ……大丈夫か」
瑠璃「けふっ……折れた」
漆原「なっ」
瑠璃「嘘。けど、歩けない吐きそう…」
王「あーりゃりゃ。すっごいねー今ぱーんって飛んだよね忍者みたーい」
砕「……」
氷室「麒麟児さん、匠さん。チャンスです逃げてください。」
麒麟児「だけど」
匠「馬鹿行くぞ!氷室さん、炎銃さん、絶対に戻ってきてくださいよ!」
炎銃「……なんで俺には逃げろっていわなかった」
氷室「いっても聞いてくれないでしょ」
炎銃「はんっ!正解だ。」
長江「死っ…?!」
瑠璃と呼ばれた女性は長江の首に何かを突きたてた。
砕「!!」
氷室「!!」
王「しぃー、誰も動かないでね。特にそっちのよーへーさんは武器を床にポイして壁際へ立っててください。」
砕「……」
氷室「日本語が分かるなら言うとおりにした方が良い。あの人は殺りますよ」
砕「……」
長江「ひっ…。」
瑠璃「……」
長江の首に突き立っているのは注射器。なんの薬が入っているかは不明だが、決して身体に良い物では無いはず。
王「はい、それじゃ死ぬ前に説明しまーす」
長江「た、たた、たすけてください!王さん、薬なら全部譲ります」
王「その注射器の中身はKCLなのだわん」
氷室「……塩化カリウム」
匠「なんなんすかそれ」
氷室「低カリウム血症の改善に点滴内に用いられる薬です。」
匠「ち、注射されたら?」
炎銃「一気に体が高カリウム血症になって、心臓に極度の負担がかかり命に関る不整脈が出て、そのまま心臓が止まる。ドラマなんかであるだろ。毒を使わずにしかも心不全って形で殺す手口…」
王「正解。心不全なら心臓以外の臓器売れるからね。もちろんすぐにルリちゃんがバラ(処置)はしてくれるから安心。あ、でもでも死ぬ前に彼女の本職知りたいでしょ。教えといてあげる会計でも医者でもなく……エンバーミングだよ」
麒麟児「ハンバーグ?」
匠「頼むからこんな時にふざけないでくれ…」
王「あはは、君おもしろいね~。僕気にいっちゃたよ。あははは」
人間や動物の肉体は死後、体内にある自己融解酵素及び体の内外に棲息する微生物などによって、細胞レベルで急速に分解が始まり、さらにはこれとほぼ同時進行でクロバエ科やニクバエ科を中心とするハエの幼虫などの死肉食性の昆虫の摂食活動によって速やかに損壊される。そして、感染症で死亡した遺体への接触、また遺体から浸出した体液・腐敗汁などの汚染による感染症の危険性がある。しかし、遺体を遠方に運ぶ必要がある場合など、遺体の長期保存が必要となる場合などもある。その際に用いられるのがエンバーミングである。
エンバーミングは、エンバーマーと呼ばれる葬儀の専門の技術者や医学資格を有した医療従事者によって、化学的・外科学的に遺体を処理される。 現代のエンバーミングは、具体的には以下の方法で行われている。
1.全身の消毒処理、及び洗浄を行う。
2.遺体の表情を整え、必要に応じて髭を剃るなどの処理を行う。
3.遺体に少切開(主に頸部など)を施し、動脈より体内に防腐剤を注入。同時に静脈より血液を排出する。
4.腹部に約1cmの穴を開け、そこから鋼管を刺し胸腔・腹腔部に残った体液や、腐敗を起こしやすい消化器官内の残存物を吸引し除去する。また同時にそれらの部分にも防腐剤を注入する。
5.切開を施した部位を縫合し、事故などで損傷箇所がある場合はその部分の修復も行う。この時、切開を行った部分にはテープ等を貼り目立たなくする。
6.再度全身・毛髪を洗浄し、遺族より依頼のあった衣装を着せ、表情を整え直した上で納棺する。
処理を行われた遺体は注入される薬剤の濃度や量により数日~2週間程度までは常温での保存が可能である。またこれ以上に徹底した処理を行えば、保存可能期間を更に延ばすことができ、防腐剤の交換など定期的なメンテナンスを行えば、生前の姿のまま保存展示を実現することが可能である。
瑠璃「……」
王「だから、安心して死んでね。」
長江「ひっ…!?」
瑠璃の指に力が入ろうとしたそのとき、壁を蹴り、天井を蹴り砕が長江と瑠璃の間に飛び込み手に持ったサバイバルナイフで注射器を断った。まだ首に針が刺さったままの長江の襟首を引っ掴み後ろへ投げ飛ばし、瑠璃を蹴り飛ばす。身体的にも運動能力的にも圧倒的な力量になすすべもなく蹴りを受けた注射女は吹き飛んだ。壁にぶつかる瞬間に漆原が抱き掴む。
漆原「っ……大丈夫か」
瑠璃「けふっ……折れた」
漆原「なっ」
瑠璃「嘘。けど、歩けない吐きそう…」
王「あーりゃりゃ。すっごいねー今ぱーんって飛んだよね忍者みたーい」
砕「……」
氷室「麒麟児さん、匠さん。チャンスです逃げてください。」
麒麟児「だけど」
匠「馬鹿行くぞ!氷室さん、炎銃さん、絶対に戻ってきてくださいよ!」
炎銃「……なんで俺には逃げろっていわなかった」
氷室「いっても聞いてくれないでしょ」
炎銃「はんっ!正解だ。」