ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー長江組事務所・三階ー

氷室「しかし、これ全滅したんじゃないですか」

炎銃「全部で二十人も居なかったぞ」

氷室「もともとガキがいきがった、烏合の衆ですし数もこの強さも程度なんでしょう」

炎銃「つまんねーの」

ぎりぎり……
ぎりぎり……
麒麟児「……」

ジャージ男k「うぅ……。」

匠「それ以上絞めたら口から色々出るぞソイツ」

麒麟児「じゃあ、やめる」

ドサッ……。
ジャージ男k「……」

炎銃「あいつ結構、力あるな。」

氷室「窈さんと押し合いして勝ってますからね。」

炎銃「あ?あー……」

氷室「……一瞬忘れてましたね」

炎銃「興味ねぇヤツだったからな。アイツはつまらん」

氷室「私は気にいってるんですけどね。悠さんと違ってへこみやすいところとか」

炎銃「お前は色んな意味で悪趣味だ」

氷室「冗談ですよ。お二人怪我などは大丈夫ですか?」

匠「俺は全然。麒麟児がひとりで暴れてますし」

麒麟児「匠がカバーしてくれてるから問題ない」

炎銃「カバー?」

麒麟児「……俺また使い方まちがえたか?」

匠「いや、珍しく大丈夫だ。」

氷室「匠さんがセコンドで死角を補ってるんですね」

匠「そうなんです。良くわかりましたね」

氷室「はい。反対側から一部始終眺めていましたから。それなりに勉強させていただきました。よく頑張っていますね。」

匠「いやいや、俺は後ろでいるだけですから、頑張ってるのは麒麟児です」

麒麟児「あはは」

氷室「麒麟児さんのおかげで楽々三階まで上がれましたね。さて……では、入りますか」

麒麟児「おう!」

炎銃「お前が開けるんかい!!」

ガチャ……!

ジャっ!!
漆原「……」

ジャッ!
炎銃「……」

漆原「こっちは本物だぞ。」

炎銃「眼玉くらいは潰せんぞ」

長江「なんじゃテメェらっ!!」

王「おやや?」

氷室「おやおや、まさか、アナタ方がいるとは……」

王「んー?えーーとっえーと……薫ちんだっ!」

長江「お、お知り合いですか?」

王「おともだちぃーかなん。薫ちんもながえんに会いに来たの?」

氷室「まぁ、そんなところです。アポはとっていないので下にいた若者たちは入院しない程度に痛めつけさせてもらいました。」

長江「あぁん?!」

王「続けていいよん。」

氷室「では、失礼ながら……長江さん最近出回ってる薬の出所はアナタですか?」

長江「なんだ、アンタも薬を買いに来た口か……」

氷室「本当にそう思ってるなら病院で脳を検査してもらうのをオススメしますよ?」
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