ｰ長江組事務所・内部ｰ

ジャージ男B「なんだぁ!!お前ら!!」

ジャージ男C「ここを何処か分かってんのか!!コラァ!」

炎銃「おーおー、口だけはいっちょ前なのばっかりだな」

ジャージ男D「おい、やべーよ。上で商談中だろ」

ジャージ男B「畳んじまえ。とりあえず、お客人が帰るまで騒ぎを大きくすんな」

氷室「よっぽどの上客のようですね……。まぁ、関係ありませんが」

炎銃「だな、とりあえずあの三人張りつけるぞ」

氷室「はい。……張りつける?」

ジャージ男B「なに、ごちゃごちゃいってやがるんだっ!!」

炎銃「まず一匹っ!」

バスッ!バスッ!

ジャージ男B「ぎゃああっ!!?」

ジャージ男C「な、なんだぁ?この死ねっ!!」

ブンッ!!

炎銃「おっと……テメェは足だ」

バスッ!バスッ!

ジャージ男C｢ヒグッがぁぁぁ!?」

ジャージ男D「な、なんなんだよクソっ!」

炎銃「チッ、一匹逃げたか」

ジャージ男B「ぅぅ……」

ジャージ男C「あぁ…ぁ…」

麒麟児「どうなってるんだ?なんでコイツら動かない?」

炎銃「動かないんじゃなく動けないだ。コイツを打ちこんだからな」

氷室「エアガン……では、無いんですよね?」

炎銃「インパクトノッカー。ワンマガジンに10本の鉄針を込められる。連射不可、飛距離も無い。零距離で撃てば肉くらいは余裕で貫通する。」

匠「ようは釘打ち機ですか?」

炎銃「そうだな。銃型の釘打ち機だ。ウチのチームに武器とかの売買専門の奴が居るんだかソイツが造った一品だ。」

匠「凄い奴が居るんですね……。」

炎銃「ド変人だがな……。これだってここまで小型化する前の実験で本体が爆発して手が穴だらけになった犠牲者が六人いる。」

匠「……」

麒麟児「武器作りの天才じゃないのか?」

炎銃「変人だよ。適当にグチャグチャにして奇抜なもん造れるだけだ。分解して元に戻せないことだって沢山ある。」

氷室「おしゃべりはそのくらいにして追いましょう。たぶん、今ごろ待ちかまえていますよきっと」

炎銃「二階に逃げたな……。」

氷室「長江はきっと三階でしょうから……長くなりそうですね。」

炎銃「あんまり弾ねぇのによ。」

氷室「帰りますか?」

炎銃「誰が帰るか。」

麒麟児「なぁ、こっちにエレベーターあるぞ」

氷室「ふむ……。これで上がってもいいですが待ち構えられてる可能性もありますね」

炎銃「挟みうちにしたら良いだろ。俺はエレベーターを使う。」

氷室「では、私もそうします。麒麟児さんと匠さんは階段でお願いします。二階を左右から潰していきましょう」

匠「わかりました」

麒麟児「よし。……どうしたらいい?」

匠「階段あがって敵が居たら殴るだ」

麒麟児「分かりやすくて良いな」

氷室「では、またすぐに」

炎銃「……あいつら大丈夫なのか?」

氷室「えぇ、麒麟児さんは中々の逸材ですよ」