ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

池袋:魔天楼ー

凍夜「定期的にちゃんと返しに来てくれるのはいいけど……なんで、そんな顔なの?」

窈「……何が」

凍夜「ブッチョウ面」

窈「……」

凍夜「なんかあったぽいね。缶コーヒーでいい?」

窈「どうも……。」

凍夜「なんでもいいけど。そんな顔で仕事に支障で無い?」

窈「……はぁ、似たような事いわれたよ。なにピリピリしてるんですかって」

凍夜「だろうね。」

窈「何か面白い話しないか?」

凍夜「ウチに面白い話しを聞きにこられてもねぇ……ああ、でももう少ししたら今日は珍しいお客さんが見えるよ」

窈「珍しい客?」

凍夜「用件は知らないけど。なんか、話しがしたいってことで来るらしいんだろ……会ってく?」

窈「誰?」

凍夜「ふふふ」

窈「……」

コンコン……

凍夜「おっと、来たようだ。はいはい、あいてますよー」

本郷「……」

崇「いるようだな」

窈「あ…」

崇「なんだ、お前まで居るのか」

窈「ども、久しぶりです」

崇「くくっ」

窈「?」

崇「氷室に噛みついて痛い目にあったらしいな」

窈「……」

凍夜「へ?」

崇「いや、それはいい……マキシマムGPの話しは知ってるか金貸し」

凍夜「えぇ、蒼天闘技場で今話題のコースですよね。」

崇「そうだ。内容は知ってるか?」

凍夜「出場者が主催者(むこう)側の用意した奴を10人倒せば勝ち。賞金は100万。ただし、連戦でこっちは1チーム3人組。途中で一敗しても負け勝って交代はいいけど、一度交代した選手は治療を受けてもいいが再出場は不可。」

崇「そうだ。今、それにでる奴を探している。」

窈「……」

凍夜「はぁ……それで、なんでウチに?」

崇「お前をスカウトしに来た。」

凍夜「……まさか、俺に出ろってお話ですか?」

崇「氷室が今それ用のチームを選出中だ。それに合わせてウチからもチームを出す。」

凍夜「……俺は別にランカーでもましてやSウルフのチームとは関係ないですよ?」

崇「だからスカウトといっただろ。どうだ?」

凍夜「遠慮してきますよ。俺は金貸しですからねぇ。わざわざ危ない橋渡らずとも日銭くらいは稼いでますから」

崇「そうか残念だ。次を当たるとするか」

窈「ちょっといいか?」

崇「なんだ?」

窈「なんで、アンタも氷室もそんな物にでるチームをつくってるんだ?」

崇「お前には関係ない」

窈「……」

凍夜「まぁまぁ、いいじゃないですか。せっかくですからもう少し詳しいお話を聞かせてもらえませんか?コーヒーくらいお出ししますし。」

崇「……まぁいいだろう」

凍夜「そちらさんも座りません?」

本郷「ふっ……」

凍夜「?」

窈「?」

崇「気にするなアイツは居ないものと思えばいい」
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