ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー教室ー

独「……」

~~

氷室『すぐにとはいいません。考えておいてください。保険の利かない命懸けの闘いもありえますからね。』

~~

独「あ゛ーーー……。」

雫「不審者が居ます」

独「……クラスメイトに不審者は無いんじゃないか?」

雫「クラスメイトでも~危なそうな人は不審者ですよ?」

独「怪しくないだろ?」

雫「……」

独「黙らないでもらえますか?」

雫「フォローの言葉を考えましたけど……浮かばなかったです。」

独「あっそう……」

雫「でも、孤独くん。」

独「独だ。孤をつけるな」

雫「こ……独くん」

独「間をあけてもダメ!」

雫「昨日の夜なにしてましたあです?」

独「藪から棒になんだ?」

雫「壁から釘」

独「は?」

雫「いえいえ、ただ悪いことしてなかったですか?」

独「俺は素行が悪いと誤解されがちだが要領が悪いだけで、悪事なんか働かないぞ。チキンハートの小心者だし」


雫「そーですか」

独「気になるなぁ。なんだよ。」

雫「昨日たまたま見ちゃったんですけど、孤独くんが男の人らと路地裏に消えていくところを」

独「……見間違いだろ」

雫「写真があったりしますよ」

独「……ごめんなさい」

雫「謝らないでいいですよ。けど、嘘つきはめっ、ですよ?」

独「はい……」

雫「それで結局悪いことしてた?」

独「してません」

雫「ほんとーに?」

独「(俺は)してないって。あの人らはちょっとした知り合いだ」

雫「……そっかー」

独「信じてくれたか」

雫「うん。っていうか、はじめから孤独くんが悪いことしてるとは思ってなかったですよ」

独「(孤独が固定されとる)……へぇ、なんでだ?」

雫「人が良いから。」

独「それ、バカにしてる?」

雫「どこが?」

独「いや……」

白嶺「あら、珍しい組み合わせね。唸るの止めたんだ。」

独「そんなに唸ってた?」

白嶺「病気か不審者かってくらいには」

独「……」

雫「ほらね」

独「うちのクラスメイトはひどいやつばっかりだ」

白嶺「この程度でへこんでたら追い込みかけられても耐えられないわよ?最近は銀行でもエグい取り立てするんだから」

独「嫌な情報だな」

白嶺「しておくべき知識よ。」

雫「なんでそんなこと知ってるです?」

白嶺「……博学なのよ」

独「博学でえらい知識身に付けてるな」

白嶺「なにか?」

独「いや、別に……」

白嶺「そっちこそ二人でなに楽しそうにしてたの?」

独「楽しそうじゃなく尋問受けてただけだ」

雫「孤独君ね、昨日怪しそうな人らと暗い路地裏に消えていってたのさ」

独「誤解されるような言い方を……」

白嶺「冷たいもの(覚醒剤)でも買ってたの?」

独「冷たいもの(飲み物)は買ってないぞ……。ちょっと知り合いと話してただけだ」

白嶺「そうよね。(多分通じてないわね)」
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