ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー原宿・アクティヴスリープー

麒麟児「総合して……色々すまなかった」

独「いえ……あの、もしよかったらどうしてタカナシユウって人を、その殴ろうとしたのか教えてもらってもいいですか?」

麒麟児「悠は俺の仕事仲間に怪我をさした」

独「えぇ?!」

麒麟児「そうなんだよな?匠」

ホストA「本名をいうな」

独「あ、匠さんていうんですね」

匠「あぁ……韮野匠(にらのたくみ)だ。源氏名はナナタ」

独「はぁ……(なんでナナタなんだろ)」

麒麟児「匠の方がおれは呼びやすい」

匠「うっさいよ。ちなみにソイツの本名は希凛二(のぞみりんじ)だ。」

独「のぞみりんじで麒麟児?」

匠「漢字で書くと希、凛、二って書くんだけどこれ、きりんじ読めるだろ?それを変換して麒麟児だ。」

麒麟児「カッコいいから気にいってる。匠が昔考えてくれたんだ。」

匠「コイツの場合はあだ名なんだけどな。あ、俺とコイツ昔からツレなんだよ。コイツのねーちゃんがむっちゃ美人でさ」

独「は、はぁ……あの……それで…」

匠「あ、そうだつたな。年明け前だったかないきなりここの近くでタカナシユウっていうのと熊みたいな男が暴れてな。うちのホストの半分をボコボコにしていきやがったんだ。」

独「……」

麒麟児「せめて俺が居たらよかったんだが、休みで居なかったんだ。」

独「……」

匠「俺もその時はまだ着いてなかったしな……。だが、それにしてもとんでもない奴だ」

麒麟児「だよな」

独「本当に小鳥遊悠だったんでしょうか……」


匠「ん?」

独「あ、いや……俺、その悠ってひとの噂聞いたことがあるんですけど、そんな事をするような人とは思え無くて」

匠「噂なんて物は所詮噂さ。」

麒麟児「どういうことだ?」

匠「麒麟児は深く考えなくていい。でも、今回みたいに無茶もやめろよ。下手したら独君は顔を潰れてたかも知れないんだからな。」

独「はは……。」

麒麟児「そうだったな。すまなかった。」

独「いえ、本当にもう気にしてないですから」

匠「麒麟児、今日はもういいから独君の服を弁償して送ってあげろ」

独「いえ、そこまでは本当に……」

麒麟児「了解だ。独、立て送ってやる」

独「ッ…?!」

匠「コラっ!腕を掴んで無理矢理立たせるな!」

麒麟児「ん?」

独「す、すごい力ですよね」

匠「どういう訳か力と勘が半端ないんだよ。」

麒麟児「自分ではよく分からん」

独「いや、俺を片手で掴みあげれるなんてとんでもなく力持ちだと思いますよ」

麒麟児「……」

独「あ、あれ……何か気に障りました?」

匠「照れてるんだよ。コイツ表情少ないから分かりにくいけど」

麒麟児「テレテナイ、イクゾドク」

独「あ、ちょ、腕痛いです!もう少しゆっくり歩いて……!」

匠「……大丈夫かな」
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