ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー池袋西口公園ー

独「……」

京「おーい、独!」

独「よっす。」

京「あけましておめでとう」

独「そういえば……新年明けて初顔合わせだったな。あけおめことよろ」

京「あけおめことよろ?」

独「あけまして、おめでとう、ことしも、よろしくの頭二文字だけとって「あけおめことよろ」だ」

京「おー!なんか凄いな!」

独「いや、感心されるような事でもないんだけど」

京「でも、独は己の知らないことをいっぱいしってるぞ!」

独「はは……(俺が知ってることは誰でも知ってるような事っていうのは黙っとこ)」

京「けど、嬉しいぞ」

独「ん?」

京「己、誰かに呼ばれて遊ぶのは初めてだ。独、ありがとう」

独「っ……いや、俺も暇だったからな。京は正月とかどうしてたんだ?」

京「神姫姉に勉強教えてもらってたぞ!」

独「真面目だな…」

京「そうなのか?」

独「かなり真面目な方だと思うぞ。どんな勉強だ?」

京「算数を中心だ!!」

独「そうか……算数?」

京「ぶんすうっていうのを勉強した」

独「分数って……確か小三くらいから習うやつだったような……。っても、俺もできるかどうか分かんないしな……。」

京「どうかしたか?」

独「あ、いや、なんでもない」

京「独はなにしてたんだ?」

独「え……なにって、うーん、家でゴロゴロしてたな。暇でやることなかったし……あとはちょこちょこ筋トレとか」

京「おー!己も鍛錬はしてたぞ。」

独「……どんな内容?」

京「朝一番に腕立て伏せをトランプの数だけするっていうのとかだ!」

独「ん?トランプの数だけ?」

京「トランプを一枚引いて、その数字の数だけ腕立て伏せして全部終わったら終了」

独「えーと、トランプってA(1)~K(13)が四種だから……364回か。」

京「独……計算速いんだな!」

独「いや、それほどでも……(休みの時やったこと全部足しても、全然勝てないメニューだな。しかも起きてすぐやるって…。)」

京「独?」

独「お、おぉ?」

京「変な顔してたけど、寒いのか?」

独「寒くはないかな。京こそ寒くないか?」

京「己は平気だ。」

独「そっか。でも、どっかに入ろう。ぶらぶらし続けるには合わない時期だし。どこか行きたいところとかあるか?」

京「うーん、己は詳しくないから任せる」

独「そうか……じゃあ、どこかで飯でも食べて映画とかでどうだ?」

京「うん、それでいいぞ」

独「なんだか……本当にデートっぽくなったな」

京「なにかいったか?」

独「いやいやいや、全然、なんでもないひとりごとだ!」

京「?」

独「ほ、ほら、行こうぜ」

京「おー」
29/100ページ
スキ