ー新伝ー伝説を継ぐもの【2】

ー池袋:魔天楼ー

悠(?)「はっ!!?…………夢?」

凍夜「あ、起きた?」

悠(?)「……目が覚めて最初に見るのが男の顔って損だよな」

凍夜「そう?俺は好きな相手だったら男でも良いけどね」

悠(?)「アンタ……そっちの人間だったのか」

凍夜「博愛主義なの。おわかり?」

悠(?)「顔、ちけーよ……」

凍夜「ふふ。」

悠(?)「この距離で微笑むな……」

凍夜「どーやら体調は問題ないみたいだね。意識もはっきりしてるみたいだし」

悠(?)「……やっぱり負けたんだな…………俺」

凍夜「残念だけどね。」

悠(?)「はは、一億の負債か……。他にも色々無くしちまうし」

凍夜「その事については追々話ていくとして……とりあえず着換えた方がいいよ」

悠(?)「あ?……って、まっぱ?!おまっ……!」

凍夜「脱がしただけだよ。さっさと洗わないと血はとれないから」

悠(?)「いいから!服寄越せ!!」

凍夜「はいはい。」


~着替え中~

悠(?)「シャツ白しかないのか?」

凍夜「シャキッとしていいだろ」

悠(?)「……」

凍夜「缶コーヒーで良いよね。」

悠(?)「ああ。」

凍夜「さて……キミが負けた所から話せばいいかな」

悠(?)「あぁ…」

凍夜「決着ついてキミは医務室に運ばれたんだ。潰れた指は時間かかるけどちゃんと治るそうだ。あと最後のぶん殴り合いで奥歯が上下合わせて五本、上三本、下二本折れてる。それと全身に重度の打撲他……っで、今のところ起きたし喋ってるから問題も無いでしょう。」

悠(?)「ふん……あっ!ゆ……悠は?」

凍夜「そっちは分からない。歩いて帰ったって噂だよ」

悠(?)「マジ……か」

凍夜「続けるよ。そのまま放置は困るっていわれて此処に連れてきた。さすがにアイドル事務所に放りこんでおく訳にもいかないし。」

悠(?)「それは……助かった。」

凍夜「そうそう、はい、これ携帯。なんかすっごく鳴ってたよ」

悠(?)「ああ……多分事務所からだ。うわ……メールもすっごい来てる。」

凍夜「っで、どうする気?」

悠(?)「金は払う」

凍夜「……一億だよ?」

悠(?)「借りた物は返すさ。」

凍夜「七千万も余分に?」

悠(?)「世話代だ」

凍夜「本人がそういうならいいけどね。ところでさぁ……」

悠(?)「アンタ……話しを切らないよな…」

凍夜「おしゃべり楽しいでしょ。」

悠(?)「時と場合と相手によるよ」

凍夜「本名をいい加減教えてくれないかな」

悠(?)「……」

凍夜「まさか、この期に及んで言わない気?」

悠(?)「その事なんだが……一番最初にいわなきゃいけない人が居る」

凍夜「会社の社長さん?」

悠(?)「よくわかったな」

凍夜「そのくらい察っせないとね。」

悠(?)「それじゃ……行ってくる。」

凍夜「いってらっしゃい。」

白嶺「おはようございます」

悠(?)「おっと……おはよう。ヨミちゃん」

白嶺「あ、起きたんですね。」

悠(?)「まぁな、じゃまたあとで」

白嶺「……」

凍夜「どうだった?」

白嶺「結構、噂になってましたよ悠さんの事」

凍夜「そっか……あれ?呼び方変えた?」
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