ー新伝ー伝説を継ぐもの

ー池袋:エスペラント前ー

凍夜「さて、ここがエスペラントか…」

ボーイ「お兄さん、入店ですか?」

凍夜「ああ?そうだけど…?」

ボーイ「申し訳ないですが、店の中でトラブってまして今、入店されない方が…」

凍夜「ん?厄介な事?」

ボーイ「はい……ちょっともめ事が起きてまして。かなりお酒を召したお客さんが店内で暴れているんです…」

凍夜「そっか、まぁいいや。入らせてもらうよ~」

ボーイ「え!あ?!ちょっと、お客さん……」






ー池袋:エスペラント店内ー

上野誠和会・伊藤「おい、兄ちゃん。さっき頼んだシャンパン100本、まだか!もう10分も経ってんぞ!」
上野誠和会・三島「この店は客が注文してから酒屋に買いにいってんのか?ええ?」

凍夜「あれか?暴れてるって客は?」

ボーイ「ええ、そうです……もう何時間もあの調子です。あれじゃ他のお客さんにげちゃいますよ。あ、結城さん!ちょっと…」

伊藤「あ?なんだ、お前?」

凍夜「あ~あ、こんな高い酒飲んじゃって…こんなのこの店じゃ市場価格の四倍は取られるぜ」

伊藤「誰だお前?ボーイ……って感じじゃねぇな」

凍夜「ペロッ……ああ、うめぇ!こんないい酒、浴びるように飲むなんて、本当の酒のみのすることじゃねえよなぁ。」

伊藤「何シカトしてんだよ。俺らのこと舐めてんのか?あぁ?」

凍夜「んん?お、こっちも高い酒だ」

三島「どこの誰だって聞いてんだコラァ!」

凍夜「ペロッ……うは、うまい。」

三島「何者だコラァ!?」
凍夜「ほいっ…」

ガシャン!
三島「うげぇっ……」

キャスト「「「きゃああぁ~」」」

凍夜「良かったぜ。相手が俺で、これがヤーさん相手だったら戦争モンだよ?」

伊藤「ん…ぉ…な、何だよこれ…?話しと違うじゃねぇか!」

凍夜「話だと?」

城所「結城さん!なにやってんすか?!」

凍夜「お前一人か?」

城所「え、はい、兄貴はまだ時間がかかるみたいなんで」

凍夜「そうか」

伊藤「なにテメェらごちゃごちゃ喋ってんだ?そうか分かったぞ。俺らをハメて戦争おっぱじめる気だな!?」

凍夜「さっきからなにいってんだアンタ?」

伊藤「うるせぇ!こうならこっちもヤケよ!お前らが誰だろうと知ったこっちゃねぇ。全員ぶっ殺してやるぜ!」

城所「テメェ、ヒトんちのシマで暴れといて何いってんだコラァ!」

凍夜「来んな、お前は!」

城所「え?」

凍夜「これは俺の喧嘩だ。この店で起こったことは全部俺とコイツらだけの問題だ。上野とか金村は関係ねぇ」

城所「結城さん…」

伊藤「やっぱりか、俺らの素性もバレバレってことか」

凍夜「……」
ピッ…ポイッ

伊藤「名刺?」

凍夜「俺はこの街で摩天楼って店やってる金貸しだ。この喧嘩、俺が勝手にやってるだけのこと。アンタ達がムカついたから絡んだだけだ。組織がどうこうは関係ねぇ」

伊藤「テメェ…舐めた口聞きやがって」

凍夜「いいねぇ。気合い入ってきたみたいじゃないか。久々に本気の喧嘩が楽しめそうだ」

伊藤「ムカつく野郎だ。いいだろう。その分かりやすい挑発、乗ってやるぜ」

凍夜「こっちはいつでもいいぜ」

伊藤「いくぞ、このガキャアアァァ!」
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